街の規模にくらべてずいぶん盛大なナイトマーケットであることに驚く。おそらくここでの商売を専業とする者もあるのだろう。人ごみの中に地元の人たちがどのくらいいるのかは知らないが、おそらくマジョリティはタイ人を含めた観光客であろうことは想像できる。このエリアすべてがナイトマーケットの会場となっているだけでなく、ステージも出ていて演奏がなされている。
こうした場では、もはや定番となっている怪しげで生温そうな寿司と昆虫料理が印象的であった。昆虫食といえば、タイの北東部が知られているが、彼らはタイ全土に出稼ぎに行っているため、そうした繋がりで出店しているのではなかろうか。ナイトマーケットでのエキゾ感の演出ということもあるのだろう。
宿に戻る途中、通りに面した角地にある典型的な華人の食堂兼喫茶があった。食事時以外にはコーヒーやお茶を楽しむ人たちがいて、早朝には近所の華人の暇なご隠居が新聞など広げているような感じの店で、これはインドシナからマレー半島、ミャンマーやインドネシアまで共通するような店構えだ。こうした店も街がモダンになってくるに従い、どんどん姿を消していくものと思われる。