ふと見渡せばこんなに・・・

 近ごろインドの空には新しい航空会社が続いているが、ふと気づけばこんなに増えている。
List of airlines, India (Wikipedia)
 このウィキペディアのリストに掲載されているものにはカーゴ運搬専門のもの、会社設立したもののまだフライトを就航させていないものも含まれているため、一般に馴染みの薄いものもある。
 それでも今のインドでは様々な個性を持った航空会社がそれぞれ得意とする分野で元気に伸びているという印象を受ける。
 ジャグソン・エアラインス(1992年からフライトを飛ばしておりインド民間航空会社の中では老舗)のように小型機によりかなりニッチな市場に特化している。またジェット・エアウェイズや最近同社との統合話が白紙となったエア・サハラのように、国営のインディアン・エアラインス(現インディアン)による独占市場であったインド国内空の便に、ベターなサービスや高い定刻運行率を含む利便性の向上という新風を吹き込み、創業から十数年で巨大な国営会社と双璧を成す大きな航空ネットワークを形成したものもある。
 そしてエア・デカンスパイス・ジェットみたいに格安路線で切り込んできた会社もある。あるいは派手なイメージで耳目を集めるキングフィッシャー・エアラインズは今のインドを象徴するかのようなキャリアだが、こちらも順調にカバーする路線を拡大中だ。
 こうしたムードとは裏腹にかなり旗色が悪そうなのは、インディアン子会社のアライアンス・エアだろうか。 国営インデイアンの業績向上のために、同社の不採算路線を多く引き受けたのではないかと思う。
 いまどきのインドの民間航空会社はかなり新しくてキレイな機材を使っているが、同社は平均機齢が20年前後というだけあり、ずいぶん煤けた印象を受ける。乗務員のけだるそうな態度はさておき、安全面からちょっと心配されているキャリアだ。
 同社が運行するフライトは親会社とのコードシェア便になっている。そのため乗客自身はICから始まるフライトナンバーのインディアンのフライトを予約したつもりなのに、CD×××というフライトナンバーのついたアライアンス・エアの機体に乗り込むことになってしまう。
 もっとも民間航空会社の参入で、国内空のネットワークがにぎやかになっているのはインドのみならず、中国もそうだし、タイも然り。
 どこの国もいわゆる中産階級といわれる層が厚くなり市民の間で経済力がついてきたこと、そしてどこの国でも人々が忙しくなってきていることの表れなのだろう。

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