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カテゴリー: life

  • バンコクの公衆電話

    バンコクの公衆電話

    バンコクの公衆電話

    昔、よく見かけたのは、全体が銀色のものだったと思うが、今も大きな通り沿いでは健在の公衆電話。

    クルマやトゥクトゥクの音が煩いので、こういうところからかけると、相手の声がよく聞こえなくて困ったことを憶えている。

    今は誰でも携帯電話を持っているので、公衆電話を使う人の姿はほとんどみかけない。たぶん、新規に設置することはないのだろう。

    携帯電話といえば、タイでは空港でも幾つかの通信会社がSIMを販売しており、旅行者など一時滞在者用のプリペイドプランで、その場で購入することができて便利だ。

    インドのように書類を記入したり、パスポートの写しや滞在場所についての証拠?的なものを提出したりする必要もなく、数十秒で手続き完了して、即開通となる。

  • ナガランドでコーヒーのプランテーション

    ナガランドでコーヒーのプランテーション

    紅茶の大産地アッサム州の茶園が多い地域からナガランド州に入ると、それまでの茶園風景が突然、視界から消える。

    茶園で働く人たちはたいて他州からやってきた極端な低賃金で奉仕する労働者たち。その代わりに茶園内に子供たちの学校、基礎医療が受けられるクリニックもあり、住宅も提供される。

    実は、ナガランド州でも茶の生産は細々と行われているのだが、地域外からの人口移入に制限があるため、なかなかこの部分で難しい。

    しかしながら地元政府の肝いりで、コーヒー生産に力を入れることになるようなので、どうやら外の人たちを大量に投入することになるのだろう。下記リンク先の記事によると、2030年までに50,000ヘクタールのコーヒー・プランテーションを、ということなので、ひとつの大きな産業となることが見込まれている。

    茶とコーヒーの生産に向いた土地については、かなり共通するものがある。もともとスリランカでもコーヒー栽培が盛んだったものの、コーヒーの木の病気蔓延で壊滅、代わりに茶が導入されたという過去がある。

    ナガランドが、茶ではなく、コーヒーを選好する理由は、単にすぐ隣にアッサム州があるので、競合を避ける狙いだろう。

    しかし、外部からの人口の流入を厳しく制限してきた(平地のインド人は観光で訪れるにもパーミット取得が必要であった)ナガランドで、資本だけでなく、労働力も州外からの導入を前提とする産業を振興させるといえことは、州のありかた自体を大きく転換させるものとなるので、大変驚いた次第だ。

    ついにナガランドも「外の人たち」が溢れるアッサム州みたいになるのだろうか?このあたりについては、今後注目していきたい。


    Nagaland to undertake coffee plantation on 50,000 hc by 2030 (Northeast Today)

  • ココナツ水、ペットボトル入り

    ココナツ水、ペットボトル入り

    インドに限らず、南の国ならどこにでもあるココナツ。ヘタの周りをナタでガンガン削り取って開けてもらった穴からゴクゴク飲むとき、「これがキンキンに冷えていたら、もっと旨いはず・・・」と思う。ほのかに甘く、これまたほのかに香る水であるだけに、常温ではちょっとボンヤリした感じの味わいだ。

    何かと気の利くタイではそういう「製品」が出回っているのが嬉しい。それがcocomax

    ココナツ水100%と謳われているとともに、砂糖が添加されていないのもいい。たぶん、何かしらの保存料は使用されているのだろうけれど、コーラやペプシなどよりは、ずっと健康的な感じがする。

    これまで知らなかったが、日本でも取り扱いがあるらしい。私はまだ目にしていないのだが。

    cocomax 100% coconut water (リードオフジャパン)

    このcocomax、タイ発の大ヒット商品になりそうな予感がする。

  • 朗報 デリー空港のみやげ

    朗報 デリー空港のみやげ

    インド首都の空の玄関口、IGIエアポート。ターミナル3の開業、空港運営の民間への移管などを経て久しい。かつては、眺めているこちらが気恥ずかしくなるほどで、購買意欲をそそる商品や店舗など皆無で、とにかくショボかったものだが、今やモダンかつとても快適な空間に生まれ変わり、大変繁盛している。




    そんな中で、仕事先へのバラまき用の菓子類も安価で手に入るのが嬉しい。これで市中の雑貨屋で事前に購入する必要がなくなった。けっこうな数が入っていて、50ルピーのキャンディー類、ゼリー類。フレイバーにいくつかのバリエーションがあるアイテムを酒やチョコを販売する免税店隣のコンビニ風(図書なども置いている)のショップにて絶賛(?)発売中。

    これがその店舗だが、本社はUKの企業である。

  • 怪しい求人広告

    怪しい求人広告

    デリーの街角にて。
    「五ツ星ホテルで仕事をして、無学から学卒へ」
    などと書かれた貼り紙。
    「食事無料、チップと残業代。300、600、800 (ルピー?)日払いにて」
    とあり、携帯番号が書かれている。
    実際にかけてみると、どんな仕事が用意されているのだろうか?
    似たような貼り紙で、「大都会で仕事」だの「海外で働いて高収入を」といった具合のものもよくあるが、オイシイ話はそう転がっていないもので・・・。

  • ペヘルガムへ2

    ペヘルガムへ2

    川にかかる橋を越えて反対側に渡り、しばらく進むとペヘルガム(Pahalgam)に着く。

    橋を渡った。ペヘルガムはもうすぐそこだ。

    どうということのない山間の集落だったのだろうが、ずいぶんたくさんのホテルが立ち並んでいる。ここでは斜面を上っての景色が良いことで知られている。せっかく来たのでポニーライドをしてみることにしたが、コース別に設定されている料金はずいぶん高い。看板に料金が書かれており、フィックスレートでやっているのだが、ずいぶん儲けていることだろう。

    ポニーライドの協定料金。かなり高い。

    馬方の言う「月収4000Rsにしかならない」というのが本当であるとすると、他はオーナーが取ってしまうので、シーズンは限られているとはいえ、つまり4月から9月か10月くらいまでのようだが、かなり稼いでいることだろう。

    かなり急な斜面を馬で登っていくのはかなり怖い。馬が脚を滑らせて斜面を転落とかいろいろ考えてしまうのだが、意外なことに人間と違って、斜面を登る馬の足元はかなりしっかりしていて、人間のように足元がズルッと滑ったりするようなことは、少なくとも本日私が乗った限りではなかった。

    馬方が横について歩きながら、馬を好ましい方向に先導してやったり、遅くなると細い木の枝で鞭を入れたりなどしている。馬は従順にそれに従い、黙々と進んでいく。
    そんな具合なので、歩いても同じくらいの速度で進むことができたはず。だが一度くらいはこんなのも悪くはない。少なくとも馬がいかに上手に斜面を歩くことができるのかということは判った。ラダックでトレッキングコースではこうした馬やロバが物資を運搬しているが、こうした動物がいかに頼もしい存在であるかということを感じる。

    後ろから馬の頭を見ていると、ひっきりなしに耳を左右にいろいろな方向に向けていて、周囲に注意を払っていることがわかる。しかしそうして動く耳を見ているとなかなかかわいい。

    スタートした地点に戻り、料金を払ってからクルマに乗り込み、スリナガル方面へ戻る。朝早かったこと、馬に乗ったことなどでしばらく居眠りしてしまった。

    帰路では、アワンティプル(Avantipur)でヒンドゥー寺院の遺跡に行く。このアワンティ・スワーミー寺院跡は、9世紀の建立。

    パーンプル手前までくると、サフランやドライフルーツを販売する店舗がいくつも並んでいる中のひとつに停車。そのとなりにはカフワー茶を出す店があり、サフランの香り、ナッツの風味、砂糖の甘味を感じる素敵なお茶であった。サモワールで淹れている。

    ここではサフランは買わないが、干したアプリコット、を購入。これは土産にする。カシミールではみかけないラズベリーのドライフルーツなどもあったが、こうした地元らしくないものはアメリカからの輸入品であった。

    〈完〉

  • 国民会議派最後の切り札 プリヤンカー・ガーンディー

    国民会議派最後の切り札 プリヤンカー・ガーンディー

    これまで選挙のキャンペーンなどで表舞台に立つくらいであったが、ようやく「専業」の政治家となるプリヤンカー・ガーンディー。退潮の悩む国民会議派にとって、最後の切り札が、ついに登場することとなった。

    国民会議派のリーダーシップを母親ソニア・ガーンディーから引き継ぐには、いまひとつ指導力と魅力に欠けるラーフルは、彼女の兄。

    プリヤンカーは、メディアへの対応も落ち着いて、年齢の割にはずいぶん貫禄がある。物腰、スピーチ、風貌どれを取っても、大物の片鱗を感じさせるとともに、祖母のインディラー・ガーンディー元首相のイメージとダブるものがある。古くからの国民会議派支持者たちの間でも、もうだいぶ前からプリヤンカーの政界進出は大いに期待されていた。

    今後の彼女は、国民会議派の選挙の指揮を執ることになる。かつて「ネルー王朝」と揶揄された国民会議派を一手に取り仕切るようになるのは、ラーフルではなく、妹のプリヤンカーかもしれない。曽祖父ネルー、祖母インディラー、父親ラジーヴに続いて、彼女が将来インドの首相の座につく日が来るかもしれない。

    BJP政権で一気に右傾化したインド中央政界だが、今後「インディラーの再来」プリヤンカーで、巻き返しなるか?まずは来年前半に予定されているU.P.州の州議会選挙に注力することになるが、地方政界で最も重要な州のひとつであるだけに、ここでつまづくと、国民会議派における彼女のキャリアが出だしで大きく傷がつくことになる。

    彼女にとっては「家業」の国民会議派。政治手腕は未知数ながらも、プリヤンカー・ガーンディー自身に弱点があるとすれば、夫でビジネスマンのロバート・ワドラーの巨額の不正取引疑惑と個人的な不人気。知的で清廉なイメージのある彼女とは正反対の評判の配偶者をめぐる動向は、「政治家プリヤンカー」にとって大きなリスクとなる。

    It’s official: Priyanka Gandhi a full-time politician now, to head Congress’s UP campaign (India Today)

    The Only Gandhi Left: To play to win, Congress can make this audacious move with Priyanka Gandhi (THE TIMES OF INDIA)

    ペヘルガムへ 2は後日掲載します。〉

  • ペヘルガムへ1

    ペヘルガムへ1

    ぺヘルガム(Pahalgam)を日帰りで訪問することにした。とにかく時間がないので、タクシーをチャーターして向かうことにした。

    国道脇で木材が大量に積まれている。このあたりはクリケットのバットの材料となる柳の木(日本のしだれ柳とはだいぶ違う感じ)の産地として知られており、国道沿いにはバット作成のために削り出した木材が山積みされている。クリケットの世界では、オーストラリアとともに世界をリードするインドを下支えしているのがカシミールのバット生産といえるのかもしれない。

    これからクリケットのバットに加工されるヤナギ材

    ちなみにこの柳は、ラダックでもよく利用され、家屋や寺院の梁などを組むのにも使われる。強靭で弾力にも富むためだろう。

    そこを過ぎて少し進んだ先、パームプル(Pampore)近くでは、道路両側が広大なサフラン畑となる。ここは世界に冠たるサフランの大産地。ここはジェーラム河のほとりに広がる湿原でも有名だ。収穫期は秋で、花ひとつに花芯は三本ほどしかなく、ゆえに高価なものとなるようだ。

    そこからしばらく進んだところにはビジベハーラー (Bijbehara)という町がある。ここはJ&K州の前州首相のムフティ・モハンマド・サイードの実家があり、娘で父親の死後に州首相の座に就いたメヘブーバー・ムフティの生まれた町でもある。

    このあたりで国道から左に折れて進んでいく。やがて道の両側はリンゴ畑となる。そのあたりでチャーイの休憩。運転手が言うには、観光客を連れてきている運転手はチャーイも食事も無料で提供されるのだとか。観光地間を結ぶ道路沿いではそんな感じらしい。

    チャーイの休憩

    立ち寄った店の横を流れる川

    さて、本日の運転手はアブドゥル・カーディルさん。若い運転手だと向こう見ずな運転で怖いので、「中高年ドライバーを」と頼んだらやってきたのがこの方。すでに昨日、タクシースタンドの事務所で顔合わせしている。

    アブドゥル・カーディルさん

    運転手のアブドゥル・カーディルさんは、このあたりでは最高齢クラスの職業運転手だそうで、御隠居さん的に達観した落ち着きと重厚感がある。

    だがジェントルな見た目とは裏腹に、なかなかおしゃべりな年配男性であった。
    明日はどこに行くのか?と、やたらとグルマルグに日帰りすることを勧めたり、明後日デリーに飛ぶのだと言えば、空港には何時に行くのか?とどんどん売り込んでくる。必要があれば電話するとかわすが、それでもしばらくはそんなやりとりが続いた。

    「子供たち四人全員結婚して片付いた。一緒に暮らしとる息子からは、もういい加減に引退しては?言われるけどな、家でぶらぶらしてると、家内が煩くてねぇ・・・」なんて、どこかの国でも耳にするようなことを言う。

    もうとうに70才を越えているかと思ったが62才とのこと。このあたりの人たちのトシはよくわからない。

    さきほどのメヘブーバー・ムフティの生まれた町を出たあたりから、次第に山道に入ってくる。近年は、カシミールの道路もかなりよくなっている。

    おととい向かったソーンマールグとはまた違った雰囲気はあるが、やはりカシミールの景色は美しい。まさに風光明眉とはこのことだ。あまり険しい山道ではないが、次第に高度を上げていくとともに、気温も下がっていくようだ。高度はソーンマールグとどのくらい異なるのかは知らないが、向こうではすぐそこに見えた雪が、ここでははるか彼方上のほうに見える。

    〈続く〉

  • 風刺画 It’s Media

    風刺画 It’s Media

    It's Media

    もう何年も前にウェブ上で評判になった「It’s Media」という風刺画。何を今さら、と思われるかもしれないが、実に良く出来ている。

    同じ出来事を伝えるものでも、各々のメディアの姿勢によっても、かなりニュアンスが異なるものとなる。国際ニュースともなると、アメリカと欧州、中国と日本等で、ずいぶん取り上げ方や伝える内容が異なるのはもちろんのことだが、とりわけ厳しく対立する国同士ともなると、まったく正反対の内容で伝えていたりもする。

    たとえどちらも間違った内容を喧伝するのではなく、事実に基づいた報道をしていても、どの部分を切り取るかによって、読み手が「事実」と受け止める内容、そして心に響くものも大きく異なってくる。

    印パ間の長年の懸案事項であるカシミール問題にしてもそうだし、越境テロを巡る問題についてもそうだ。それがゆえに、私たち市民にとって、より多くのソースからこうした報道が入手できることが望ましいし、一極に偏った報道について大いに注意を払う必要があることは言うまでもない。

    官製メディアは往々にして、政府自身が伝えたいことを前面に押し出すいっぽう、都合の良くないことについては、そういう事実は存在しないかのように振舞うし、商業メディアのほうは、「売れるニュース」を競って伝えるという性格があること、メディア自身にとって都合の良くないことについては、敢えて触れずに沈黙してしまうということが少なくないこともある。

    私たちの日本のメディアについても、たとえ元ネタが海外メディアによる発信であったとしても、日本語に置き換えて再発信する際に、かなりバイアスがかかったり、独自の解釈を加えて伝えてしまったりしているので要注意。報道を疑うことも大切だ。

  • HUAWEI MediaPad M2 8.0

    HUAWEI MediaPad M2 8.0

    HUAWEI MediaPad M2 8.0

    スマホもHUAWEI社製品を使用しているが、数カ月前に同社の8インチのタブレット「MediaPad M2 8.0」を購入してみた。

    スマホの画面サイズでは、長時間電子書籍を読んだり、テレビ番組を視聴するにはちょっと辛い。様々なサイズの画面で最適な読書環境を提供してくれるアマゾンのKindle版書籍はともかく、いわゆる「自炊」で作ったPDF書籍となると、やはり大きな画面が必要だ。また、Bluetoothのキーボードで文章を入力したりする際に、ポケットサイズの画面では楽ではないことなども合わせて、タブレットPCが必要となった。

    同時に、「音声」の関係もある。ネット放送されている番組を自室で視聴する際に、スマホのスピーカーでは充分なボリュームが出なかったり、音が割れたりするということもある。音楽を楽しんだりする際も同様だ。タブレットの上下にひとつずつスピーカーが付いており、ごく普通にテレビとして使うことが出来る。

    画面サイズについては、自宅内で使うことのみが目的であれば、10インチくらいあるといいのだが、外に持ち出して使う目的もあるので、8インチを選択。

    また、ヘッドセットを使用しなくても、通話が出来るモデルとなると、選択肢は狭まってくる。もっともタブレットの場合、スピーカー音量を思い切り下げないと、周囲に丸聞こえとなるので、携帯電話的な使い方はあまり実用的ではないし、8インチの画面で通話するのはあまり楽ではないとはいえ、そういうことも可能であれば、旅行の際には少しでも荷物の寮を減らしたいのでありがたい。

    もちろん、操作にストレスを感じるようでは困るので、プロセッサーはオクタコアを搭載しているものが欲しいし、外出中に電池切れとなってしまうと困るので、内蔵バッテリーも5,000 mAh近くあって欲しい。あまり使わなければ、充電しなくても2日半近くは持つような・・・。

    そんな具合で、最終的に選んだのが、このモデルのSIMフリー版である。昨年9月に発売された製品だが、現在は3万5千円から4万円強くらいの価格で販売されている。

    これ1台で、スマホ、日記等を記録するノートパソコン、ガイドブック等を収めた電子書籍リーダー、各種データストレージを兼ねることが出来る。背面はしっかりしたメタルボディで、薄型ながらも堅牢感があり安心だ。

    HUAWEIは、このところ急成長している中国企業だが、従前の中国製品のイメージとは大きく異なり、「高性能・高品位な製品を比較的手頃な価格で提供」するメーカー。

    日本では、東京で今年4月にカスタマーサービスセンターをオープンさせており、実は初期不良で一度お世話になったことがあるのだが、製品を持ち込むと、その場で修理してくれるというスピード感が素晴らしい。

    IT製品は秒進分歩で、次から次へと魅力的な商品が市場に投下されているが、現時点で「インド旅行に必携アイテム」のひとつとして、このMediaPad M2 8.0を挙げたいと思う。

  • ソーンマールグ2

    ソーンマールグ2

    ずいぶん早く出たのだが、まだ誰もいない時間帯に歩き回ることができ、テントで商っている人たちもまだ寝ている頃だった。早起きして出てきた甲斐があったというものだ。

    しばらく歩きまわってから、スタートした地点に戻った頃、いくつものテントの食堂が店開きを始めていた。その中のひとつで、メギーのヌードルを注文。商っているのは、周辺地域の村々から来ている人たち。シーズン中はずっと滞在しているそうで、4月から9月あるいは10月まではこうしているとのこと。

    彼らは、1年のうち半年ほどは、店となっているテントで寝泊まり。大変なことではあるのだが、やはり現金収入のために仕方ないのだろう。村で留守番をしている家族たちは、畑仕事にいそしんでいるとのこと。

    氷河を後にして、来た道をクルマで下り始める。道路脇にはところどころ雪渓が残っている。真冬にはどんな景色になっていることだろうか。

    本日同行したスウェーデン人のジャコーは、外国旅行といえば、いつもバードウォッチングが目的とのこと。川沿いに走る道路、途中で幾度か停車してはバードウォッチングを楽しむ。私にはヒバリの声にしか聞こえないようなものでも、彼には特定の鳥の姿が目に浮かぶのだという。冬はケララにいて夏になるとカシミールに移動する渡り鳥やカシミール地方のみに生息して世界中のどこにもいない珍しい鳥も少なくないとのこと。

    少し大きな集落のあたりで、クルマを待たせてしばらく散策する。

    集落を過ぎると土砂崩れの跡のようなものが見えるが、これは雪渓であった。

    土砂崩れの跡かと思ったが、実は雪渓だった。

    谷間の向こうに見える斜面を上ってみた。

    その脇を進んでいくと小さな川の流れがある谷間に出る。そこから進んでいくと斜面があるのだが、なかなか急であった。斜面にへばりついて土地の中から出た岩をつかんで足元にあまり体重をかけないようにして、ともすれば崩れ落ちてしまう足元にひやひやしながら進んでいく。私の靴はタウンシューズなのでこれはちょっと無理だと観念して途中で引き返すことにした。靴が靴だけに、滑落しそうで怖い。

    ジャコーはそのまま進んでいくのだが、やはり途中で観念したようで、私が集落まであと少しのところまで降りたあたりで振り返ると、ちょうど彼が下ってくる姿が遠目に見える。
    上から降りてくると、土砂崩れに見えたものの正体がわかった。土砂崩れではなく雪渓である。表面が泥だらけになっているのだが実は雪。川の上に覆い被さっているため、冬季には相当の積雪があることがわかる。

    雪渓のところどころから崩落しており、その下に川の流れが見える。
    登るときにその上で何か作業している女性と子供たちがあり、ちょうど私たちが通るところで休憩していたので尋ねてみると、薪に使う木を採取しているとのこと。流されてきた木の破片や枝である。こうしたものを収集している人たちは山の斜面でもあったし、集めて頭上に載せて運ぶ人たちの姿もあった。

    奇妙なのは、なかなか力仕事だと思うが、これは女性の仕事であるようで、こうした作業をしている人たちはどこでも全員女性たちばかりであった。

    ここで見かけた女性は二十歳とのこと。子供は五歳。姉と弟かもしれないし、母親と息子なのかもしれないが、それは聞きそびれた。

    私たちはクルマに戻り、あとは一路スリナガルへ戻る。

    風光明媚なカシミール
  • ソーンマールグ1

    ソーンマールグ1

    前日の夕方に宿で会ったスウェーデン人のジャコーがソーンマールグ(ローマ字ではSonamargと書く。日本語のガイドブックでは「ソナマルグ」と表記している)に日帰りするとのことで合流させてもらう。ソーンマールグはシュリーナガルからカールギルに向かう途中にあるが、付近にはタージーワース氷河の先端があることで知られている。

    出発は朝4時過ぎ。なかなか大変な時間帯だが、これがよかったことが後でわかることになる。夜明けのずいぶん前に彼が予約していたクルマがやってきた。運転手はバシールという若い男性だが、運手は丁寧なのがいい。

    途中通過した集落のあたりである程度明るくなってきた。川沿いの静かで美しい村だ。早起きしたので、早起きといっても普通はないような時間に起きたので、まだ眠い。宿を出るときからフリースの上着とライトダウンを着ているがそれでも寒い。

    ソーンマールグに行く途中の村で小休止
    ソーンマールグに行く途中の村で小休止

    タージーワース氷河入口に到着。クルマ止めのすぐ先には雪解け水が勢い良く流れる川がある。このあたりにはテントの食堂もいくつかあるが、私たちが着いた朝6時半頃は、まだどれも閉まっていた。

    しばらく谷間を登っていくのだが、雪はカチカチに凍っているためツルツルよく滑るので怖い。トレッキングシューズであれば楽勝だろうが、せめてアウトドアシューズで来れば良かった。

    スウェーデン人のジャコーは山道でバードウォッチンクするために、グリップの良い靴に履き替えている。彼の関心は氷河ではなくて鳥なので、上のほうに少し生えている木のところに鳥を探しに行くとのことで、午前9時頃にクルマのところで待ち合わせということでしばらく別れる。

    そこから一気に奥のほうまで行こうと思ったが途中の雪解け水の流れを越えられるところがなかなかないこと、一度戻ってから反対側に出ると時間がかかってしまう。行けるところまでは行ってみたが、果たしてどこからが氷河なのかはよくわからないので、もうすでにここは氷河であるという理解にしておこう。

    いかにも氷河地帯らしく、U字谷になっているのだが、とりわけ氷河上流に向かって右手の雪山の眺めが素晴らしい。

    ラダックに比較すると、ずいぶん高度が低いところに雪山があるということになるが、ラダックの場合は乾燥地帯であるがゆえに、そういうことになるのだろう。

    ところどころ雪がなくなって地面が見えているところではうっかり足を置くと、凍結しているので滑って危険だ。かえって氷の塊になっているところのほうがまだ表面が崩れやすい部分もあるので多少グリップしてくれる。

    雪解け水の流れは細いのだが、下るにつれてどんどん水量が増えていく。これが下界の大河の水源となっているのだ。

    〈続く〉