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カテゴリー: column

  • キングフィッシャー ロンドンへ飛ぶ

    Kingfisher Airlines
    インドの新興エアラインを代表する航空会社のひとつ、キングフィッシャー・エアラインスが9月3日から国際線に進出する。手始めはバンガロール・ロンドンを往復する便であり、じきにムンバイ・ロンドン便も続くようだ。他にもサンフランシスコ、ニューヨーク、アムステルダムなどへの乗り入れが予定されているらしい。
    マレーシアを本拠地とするエア・アジアのように、自国および近隣国を軸足を置き、地域を代表する航空会社に成長していったのと違い、南アジア近隣国や中東諸国への飛行も検討されているもののプライオリティは低く、今のところは欧米志向のようである。
    ともあれ、例の赤くて格好いい制服を着たフライト・アテンダントたちの姿をインド国外の空港で見かける機会が出てくるのだろう。
    将来、キングフィッシャー・エアラインスで東京からバンガロールへ直行できる日がくるのかどうかわからない。それでも今後、成田空港への乗り入れについての検討がなされるかどうかという点については、発着にかかるコストもさることながら、それが果たして良いことなのかそうでないのかはともかく、インドにおける日本のプレゼンス、インドから見た日本の関係がどのくらい深いものになっているかということが如実に反映されることだろう。
    もちろん日印間の友好や親善などといったエモーショナルなものではなく、経済という人々の日々の活動を通じた実体をともなう繋がりがどれだけ濃いものになっているかということであることはいうまでもない。

  • ご当地仕様チキンラーメンは如何に?

    インドのチキンラーメン
    ある方からいただいた電子メールで初めて知ったのだが、日清食品のチキンラーメンの発売50周年を記念して、今年3月から日本国外6ケ国でオリジナルのチキンラーメンが発売されているのだそうだ。どれも日本国内で販売されているものとは違うテイストに仕上がったご当地仕様だ。その国々とは、インド、ブラジル、アメリカ、インドネシア、ハンガリー、中国(香港バージョンと広東バージョンあり)である。
    さて、インドでは現地法人INDO NISSIN FOODSからどういうものが売られているかといえば、『インドで好まれる焼そばタイプ。ローストしたチキンエキスに、インドのスパイスの定番といわれるターメリックやレッドチリなどを加え、インド風味豊かな味に仕上げました』と日清食品のウェブサイトにある。
    また中国の広東バージョン『コクのあるスープを好む広東の嗜好にあわせ、うまみとコクのあるゴマ風味のきいた白濁色のチキンスープが特徴です。めんに卵を練り込んだ鶏蛋麺(チータンメン)仕様にしました』というのもなかなか良さそうである。日清食品のニュースリリース内にある各国版チキンラーメンの発売に関する記事の最下部にある『商品概要』を眺めてみると、おなじチキンラーメンでも国によって重量が違うようだが何故だろう?
    インスタントラーメンはほとんど食べない私だが、チキンラーメンに限ってはお湯だけ注げばいいという手軽さもあり、時間のないときに一人自宅で食事する際には、ごくたまに利用することがある。『すごく簡単』『ゴミが出ない』という理由から、インスタントラーメンはあまり食べないけど、食べるとすればチキンラーメンという人はけっこう多いのではないだろうか。言うまでもなく。ティーバッグの紅茶をいれるのに等しいごくわずかな時間で準備できるという簡単さが唯一にして最大の美点である。
    旨いとも不味いとも思わないが、これと同世代の原始的なインスタントラーメンはとうの昔に淘汰されているのに、チキンラーメンは今なお製造販売されているのは不思議だ。製造者に対しては失礼かもしれないが、究極の簡単さに加えて個性のない凡庸な味ゆえに飽きられることなく、一定の支持を得てきたのかもしれない。
    インドものも含めて、全部で7種類もある外国仕様のものをひとつのパッケージにして、チキンラーメン・インターナショナルとして発売すれば、チキンラーメンを長年にわたって何となく食べてきた人たちに『いつもと違う味』で強くアピールするのではないかと思う。しかしながらすべての味を一巡してみると、やはり帰り着くのは長年親しんできた平々凡々たる味・・・ということもあるのかもしれないが。

  • トイレの博物館

    museum of toiletのウェブサイト
    デリーにちょっと珍しい博物館があるのをご存知だろうか。Sulabh International Museum of Toiletsというもので、文字どおりトイレの博物館だ。インド各地の便所ばかり取り上げているわけではなく、世界のトイレと公衆衛生の歴史の博物館である。
     
    この博物館は、Sulabh International Social Service OrganizationというNGOが運営するもので、同じ敷地内にある。この団体は、主に排泄行為にかかわる公衆衛生の普及と発展、トイレ清掃にかかわる業務に従事する人々への差別意識解消などを目指すものだ。博物館を通じて世界のトイレの歴史や公衆衛生に関する客観的な視点を説き、理解を広めようという狙いのようである。
    屋内の展示部分では、人類の歴史の中で排泄行為がどのようになされていたか、そこからどういう問題が発生してきたのか、ちゃんとしたトイレの出現により、これがどういう具合に解決されてきたのか、といったトイレの存在意義が図版等で解説されている。またトイレに関するウンチク、カラフルな色使いの欧州の貴族用(?)高級トイレの写真なども掲げられており、グローバルなトイレ文化に関する知識を学ぶことができるようになっている。
    屋内展示
    屋外では、インドで使用されている様々なタイプのトイレの実物が展示されており、設置形態や構造などがわかるようになっている。実際にしゃがんでみたり、その姿をカメラで撮っているオジサンなどもいたが、記念写真としてはあまり格好良くないように思う。
    屋外展示
    展示物を眺めながら館内を歩いていると、そこに勤務している学芸員の方にこの博物館を紹介するCDをいただいた。コンテンツはホームページ上で公開されているものとほぼ同じもののようである。彼女から勧められて初めて知ったのだが、日本人が書いたトイレに関する優れた本があるとのことだ。英訳されたものが日本国外で販売されているそうだが、日本語の原著は『ヨーロッパ・トイレ博物誌新装版』らしい。
    さて、この博物館のロケーションについても簡単に触れておこう。国際空港を横目に見ながら更に西に進んだあたりのドワルカという新興タウンシップ近くのマハーヴィール・エンクレイヴにある。冒頭に記したとおり、Sulabh International Social Service Organizationという団体の施設内に設置されている。道路に面して『×××博物館』と大きな看板が掲げられているわけではないので、ちょっとわかりにくいかもしれない。博物館の定休日は日曜日である。
     
     

  • メダルに届かず ビワーニーが送り込んだHitman

    昨夕、ZEE NEWSを見ていたら、北京オリンピックにボクシングのインド代表として参加しているバンタム級のアキル・クマールの試合の話題で持ちきりだった。画面では今月15日に行なわれた昨年のアマチュアボクシング同級世界チャンピオンのセルゲイ・ヴォダポヤノフを破った試合の映像が繰り返し流れ、ハリヤナー州ロータクに暮らすアキル選手の家族や知人たちの様子なども伝えられていた。
    私にとって、観るスポーツとして最も好きなものがボクシングであるため、この選手についてはオリンピックが始まる前からとても気になっていた。ニュース番組がそのままアキル選手の試合の生中継となるようで、拳闘ファンとしてはまさに渡りに船といった具合である。
    北京オリンピックに参加したボクサー5人のうち、最もメダルに近いと言われているのがこのアキル・クマール選手だ。準決勝に進出を決めた選手は、彼に加えてジテンダル、ヴィジェンダルの3名で、どれもクマール姓であることから、メディアでは『クマール・トリオ』と呼んだりしているようだ。
    アキル選手は、U.P.のファイザーバードの生まれ、その他2名はハリヤナー州のビワーニーの出身である。しかしこの3名ともビワーニーでボクシングのトレーニングを受けてきた。このビワーニーとは、『ボクシングがクリケットよりも人気』と言われる、インドのボクシング界の聖地だそうだ。
    アキル選手については『とても優れた選手』ということ以外に何の知識もなかった私だが、先述の昨年のアマチュア世界王者を破った試合の模様が繰り返し流れるのを見て、『確かにメダルに近い選手らしい・・・」と感じた。
    軽いフットワークでアウトボクシングをする選手かと思えば、果敢に打ち合いにも出る。上下左右に打ち分ける多彩な攻撃で手数も多く、またディフェンスもしっかりとした選手のようだ。
    それに『見た目』が素晴らしくいい。左のガードを腰のあたりまで下げ、獲物の様子をうかがうコブラのような動きの中で鋭いフリッカー・ジャブを繰り出す。敵が飛び込んでくるとマシンガンのような連打で圧倒。80年代から90年代にかけて、プロボクシング界のウェルター級からクルーザー級まで、中・重量級で活躍した『The Hitman』のニックネームで人気を集めたアメリカのデトロイト出身の黒人ボクサー、トーマス・ハーンズを彷彿させるカッコ良さだ。
    さて試合開始の時間を迎え、対戦するふたりの選手たちが入場してきた。アキル・クマール選手側のセコンドにはターバンを巻いたスィク教徒トレーナーの姿があり、これまで見慣れたリング風景と違うインドらしさが醸し出されている。
    さて肝心の本日の試合のほうはと言えば、モルドバのウェセスラヴ・ゴージャン相手に、初回ラウンド以外はほとんどいいところを見せないままに時間ばかり過ぎていく。前の試合はいったい何だったのか?と思うようなまったく拍子抜けの試合で、特にコメントする気にはなれない。
    ポイントでかなりリードされていたアキル選手だが、相手に『さあ、かかってこい』と言わんばかりに大きく両腕を下げての挑発行為を繰り返す。接近戦での打ち合いの中での一発逆転を狙っていたのかもしれないが、ゴージャン選手はそれを相手にもせずに、離れては接近し、打っては離れと着実にヒットを重ねて勝利へ一歩一歩近づいていく。テレビの前にジッとかじりついていたわりには消化不良のまま終わってしまった。
    周囲の期待があまりに大きかっただけに、アキル選手にかかる重圧も大きかったのだろう。トリオのうちの1名は北京のリングを去ってしまったが、残るライト・フライ級のジテンダル選手、ミドル級のヴィジェンダル選手の2名にはぜひともメダルを目指して頑張って欲しい。
    試合そのものとは関係ないが、ボクシングの聖地ビワーニーの存在が非常に気になる。機会があれば、ぜひ訪問してジムの様子を見学したり、将来の五輪選手を目指す若い選手たちなどの話を聞いたりしてみたいものだと思っている。
    Boxer Akhil Kumar crashes out in quarters (The Times of India)

  • Namaste Bollywood #14

    すでに手にされている方も多いかと思うが、Namaste Bollywoodの第14号が発刊された。今回のトップ記事は、東京六本木のシネマートで『ボリウッド・ベスト』と題して、8月30日からロードショー公開されるKABHI KHUSHI KABHIE GHAM (邦題:家族の四季 愛すれど遠く離れて) KAL HO NAA HO (邦題:たとえ明日が来なくても) DON (邦題:ドン 過去を消された男)、ならびに福岡国際映画祭2008での上映が決まったOM SHANTI OMにまつわるものだ。
    言うまでもなく、どれも大作なので、東京でも福岡でも大いに好評をもって迎えられることは間違いないだろう。ただし個人的にちょっと気にかかる部分がないでもない。どの作品をとっても決して不満はないのだが、単に『インド映画好きな人たちの集まり』に終始してしまわないかというところだ。
    90年代の日本でちょっとした旋風となった『インド映画ブーム』で、日本人映画ファンたちの間に刷り込まれたある種の固定観念を払拭するだけの広がりや深みを持つ、バラエティに富んだ作品群がやってこないといけないような気がする。ひとつひとつの作品の良し悪しではなく、より違ったタイプの映画が紹介されないといけないように思う。
    私たちの間で、日本映画に対する紋切り型の印象、ハリウッド映画に定型化したマンネリ感覚を抱く人はまずいないだろう。もちろん日米ともに映画大国であり、有名無名の数々の監督、役者、裏方の人々が日々活躍しているとともに、私たちは子供のころから多くの異なるテーマ、違った作風の映画に親しんできている。
    それがゆえに90年代の日本で突然起きたインド映画ブームについては、最初から非常に危ういものを感じていたのは私だけではないだろう。『歌に踊り』『派手なアクションとハッピーエンド』『庶民にひとときの夢を与える最大の娯楽』などといった表現が一人歩きを始め、『これまでになかった新鮮な映画』というスタンスで、似たような作品が次々に映画館に投入され、一時はかなりの人気を集めるにいたった。

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  • 怖い病

    最近、狂犬病について書かれた本を2冊読んだ。以下の2冊である。
    『ヒトの狂犬病』および『狂犬病再侵入』
    書名:ヒトの狂犬病
    著者:高山直秀
    出版社:時空出版
    ISBN:4-88267-029-1 C0047
    書名:狂犬病最侵入
    著者:神山恒夫
    出版社:地人書館
    ISBN:978-4-8052-0798-7 C0047
    前者は、『忘れられた死の病』というサブタイトルがついていることが示すとおり、1950年代までは、日本国内でも恐ろしくも身近な病気であった狂犬病だが、『撲滅』してから50年になろうとしている現在となっては、その病に怖さを実体験として知る者が少なくなり、正しい知識と警戒心が欠如している現状に警鐘を鳴らす目的で書かれたもののようだ。
    後者は、同様のコンセプトのもとに、いつか日本に狂犬病が再上陸したら・・・という想定で様々なシミュレーションを展開している。日本が「狂犬病のない国」という状況は、かなり危うい土台の上にあることが明らかにされている。
    どちらも医学専門家(前者は医師、後者は獣医師)によって書かれた書籍で、日本での狂犬病の歴史、現在の狂犬病事情についての海外での豊富な事例なども含まれている。もっと実際的な部分、つまり感染や発病のメカニズム、狂犬病が疑われる動物から咬まれた際のワクチン接種を含めた処置、各国の狂犬病対策の比較等々がわかりやすく説明してある。
    別に私や家族が犬に咬まれたわけではないのだが、たまたま手にとってページをめくってみたら、なかなか興味深い記述が多かったため、一気に読み進むこととなったのだ。ただ『興味深い』といっても、発病したら必ず死に至る怖ろしい病気の話であることから、予備知識として仕入れておきたかった。間違っても楽しい内容なんかではあり得ないことは言うまでもないだろう。
    以前、狂犬病にかかった犬の様子、同様にこれを発病した人間の状態を捉えた映像を目にしたことがある。特に後者についてはあまりに残酷かつ悲惨な様子がまぶたに焼き付いて離れない。それでもこれまで私自身には『咬まれたら医者に行って何回かワクチン打ってもらえば大丈夫なんだろう』という程度の知識しかなかった。
    イヌ以外にもコウモリなどちょっと意外な動物からの感染例が多いこと、ワクチン接種の失敗例(その結果として発病)は少なくないこと、ワクチンにもいくつかのタイプがあり命に関わる副作用の可能性、そして力価つまり効き目にも相当な差があること、国・地域により用いるワクチンや接種方法にかなり広い違いがあること等々、私のような素人にとってはまさに目からウロコの新鮮な情報が多く、万一の場合のためいい勉強になった。
    残念ながら、インドはこの病気で命を落とす人々が毎年およそ3万人という世界一の狂犬病大国でもある。自身の身を守るために、またこの国に関する予備知識の一部・・・といっては言いすぎかもしれないが、こうした本を読んでおくのは意味の無いことではないと私は思う。何しろひとたび発病すれば、確実に、しかもほんの数日以内に死に至るとても危険な病気である。

  • 近日発売予定 シグマDP1解説本

    以前、『愛憎なかばのDP1』として取り上げてみたシグマ社のDP1。同社初のコンパクトデジカメにして、ほぼAPS-CサイズのFOVEONセンサーを搭載する超個性派カメラだ。期待にたがわず素晴らしい画質は一眼レフ中級機に匹敵しながらも、レスポンスと操作性は昔のデジカメ・・・といった具合。
    また単焦点レンズであることを思えば、F4.0という開放価は『暗いなあ』といわざるを得ない。また逆光の際に赤いフレアが盛大に出てしまうことに対する批判の類もよく耳にする。非常に高い潜在力を秘めていながらも、まだ発展途上のモデルという印象を受ける。
    あまり便利なカメラではないにもかかわらず、ツボにはまれば高い描写性能を持つこと、大型のFOVEONセンサーを搭載するがゆえに他のコンパクトデジカメとは比較にならないラティテュードの広さ、加えて競合する機種が存在しない希少性もあってか、この『未完の大器』が大いに気に入ってしまう人も少なくないようだ。
    このDP1について、写真家の横木安良夫氏による実践的なテクニックを披露する解説本が8月22日に発売される。
    DP1 マニアック・マニュアル
    ・DP1 マニアック・マニュアル 横木 安良夫 著 (インプレスジャパン )
     ISBN-10: 484432604X
     ISBN-13: 978-4844326045
    たとえ欠けている部分は多くても、オンリー・ワンな魅力のDP1をいま手にするか、果たして出るかどうかわからないけど後継モデルDP2(?)がリリースされるのを待つことにするか、この手のカメラに関心がある人にとって悩ましいところかもしれない。
    発売日に即購入して以来、不満はいろいろありながらも、けっこう楽しく使っていたりもする私だが、このマニアック・マニュアルの登場もかなり気になるところで、早く手にとって読んでみたいと思っている。

  • 敵は意外に身近なところにも

    先月25日にバンガロールで、26日にアーメダーバードで、それぞれ連続爆破テロが起きた際、テレビなどはこぞって『次はどこが狙われるのか?』と報道していた。今後さらに他の地方都市で同様の事件が起きるのかどうかわからないが、テロリストたちにとって当面の最大のターゲットといえば、やはり独立記念日であり、祝典の開かれる首都であり、ということになる。ゆえに当局としても、これは是が非でも死守しなくてはならないものだ。
    そうした背景もあり、特に人の多く集まるところでは、多数の警官たちが動員され、車両の行き来が制限されていたり、徒歩以外の往来を封鎖していたりというところも少なくなく、そのエリアに住んでいたり、仕事等の用事があって出入りしたりするごく普通の良き市民たちにとっては、そうせざるを得ない世相になっているということは、実にハタ迷惑ということになるのだろうが、やはりそういう脅威があるのならば、甘受しなくてはならない必要悪である。
    空港、ショッピングモール、ビジネス街の大きなビル、特に重要な名跡といった部分については、それなりにガッチリと保安上の措置が取られているように思うが、不特定多数の人々が、常に流れる水のように大小の道路や路地などから出入りする市街地では、やはり警察その他の治安関係者たちにとってかなり分が悪いことは想像に難くない。

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  • オートリクシャー・スター・クラブ 2  頑張る路上の星たち

    スィーター・ラーム氏が所属するオート・リクシャー・スター・クラブのウェブサイトにアクセスしてみよう。今年1月に結成されたグループで、オートリクシャー運転手たちの地位と待遇の向上を究極の目的とする自助組織である。
    彼らが問題としているのは、ひとことで言えば、運転手たちの劣悪な労働環境、乏しい収入、低い社会的認知などだ。それらを背景に、行政に対する発言力が弱いために、行政により現場の声が届かないところで公定の(つまりメーターの)運賃が決められ、オートリクシャーに対する様々な要求が突きつけられる現状を打破して、自らの置かれた環境と生活改善のために闘おうという、ひとつの労働運動といえる。
    彼らの運動をリードするニャーヤブーミーというNGOのウェブサイトを覗いてみよう。オートリクシャー運転手たちが具体的に抱えている問題とは何かということについても、同クラブのウェブサイト中にいろいろと実例が挙げられており興味深い。

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  • 親子の絆 法律の壁

    本来ならば、昨日書いた『オートリクシャー・スター・クラブ? デリーの路上の星たち』の続きを掲載するところなのだが、昨日のテレビニュースでインドに滞在中の日本人にまつわる気になるニュースがあったため、『オートリクシャー・スター・クラブ?』は後日アップロードすることにしたい。
    ZEE NEWSで、インドにおいては珍しいことに、政界人でも財界人でもない日本のある一個人について長々と取り上げられていた。生後10日あまりのマンジちゃん(ある記事にManjと書かれていたが、漢字でどう書くのかは不明。Manjiという綴り自体に間違いがあるかもしれないが)という赤ちゃんのことである。
    ヤマダさんという日本人男性を父親に持つ、この女の子の赤ちゃんの帰属が、法律の壁によって宙に浮いた形になっているとのことだ。ヤマダさんはインド在住者ではないが、妻のユキさんとともに昨年後半に来印、アーメダーバードで現地女性と代理母契約を取り交わした。
    ヤマダ夫妻が代理母に託した受精卵は、代理母の胎内で順調に成長。彼女は7月25日に元気な赤ちゃんを無事出産した。しかし不幸なことに、そのひと月前の6月にヤマダ夫妻は離婚していた。赤ちゃんの誕生の報告を受けた両親のうち、母親のユキさんは彼女の引き取りを拒否し、父親のヤマダさんだけが、彼の母親とともにインドに渡航することになった。
    7月26日アーメダーバードで連続爆破テロが起きたことを受けて、治安上の不安からヤマダさんは仕事の関係で日本とのつながりを持つ友人が住むジャイプルへマンジちゃんとともに移動。彼女は現在ジャイプル市内の病院で世話を受けている。
    ヤマダさんは、親権者たる父親として赤ちゃんを日本に連れて帰ろうとしているわけだが、彼が日本大使館から意外なことを伝えられた。赤ちゃんにはインドパスポートと出国許可書類の取得が必要だと。

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  • オートリクシャー・スター・クラブ 1 デリーの路上の星たち

    食事を終えて、友人とオートを拾おうとしていたときのことである。ちょっと派手なデコレーションのオートリクシャーがスルスルと目の前に滑り込んできたのは。行き先を告げると、運転手はメーターをスタートさせた。暑いのにずいぶんカチッとした姿をしているのが少々気になる。息苦しくないのだろうか。しばらく行ったあたりで、おもむろに私たちに何やら分厚いノートを差し出す。
    何だろう?アーグラーやジャイプルといった世界的に有名な観光地では、何だかよくわからない各国のツーリストによる手書きのレコメンデーションが書かれた帳面を利用客に見せびらかそうとする運転手がいたりするが、デリーの閑静な住宅街でこんなのは初めて見た。運転手が指でトントンと指して示す先には、きちんとプリントされた一枚のリーフレットが挟まれていた。
    オートリクシャー・スター・クラブへようこそ!

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  • コロニアルな辞書

    新聞や雑誌はもちろん、インドの書籍などを読んでいて、慣れないうちは『?』と思うような語彙に出会うことはないだろうか。アメリカやイギリスの出版社から出ている辞書における一般的な語彙にないボキャブラリーは、インドの英語を特徴づけるひとつの要素である。
    毎日普通に使われているものの中に数詞のlackh, crore等、ストを示すhartaar, bandhといったボキャブラリなどはごく一般的だが特に植民地期に記された文章、その時代について書かれたものなどには、インド独特のコトバが頻出していい味を醸し出している。インド起源ながらも英語語彙として定着したものも多い。bungalow, verandah, jungle, cummer band, khakiなどといったボキャブラリーがそうであることは広く知られている。
    そうした英領時代のインド英語語彙を集めた図書がある。
    Sahibs, Nabobs and Boxwallahsという本で、A DICTIONARY OF THE WORDS OF ANGLO-INDIAなるサブタイトルが付いている。コトバの意味のみならず、しばしばその起源、派生語、関連語などについても触れられていて興味深い。
    Sahibs, Nabobs and Boxwallahs
    インドの英語でよく使われる語彙をよく確認してみるたり、英語に定着したローカルな語彙を見つけてみるのもよいし、すでにほとんど使われなくなった古いボキャブラリーを眺めてみるのもまた愉しい。インド英語の歴史がぎっしりと詰まったクラシカルな一冊。そう頻繁に使うことはないにしても、ときどきページを開いてコロニアルな言葉の世界に遊んでみるのはいかが?
    書名:Sahibs, Nabobs and Boxwallah
    出版社:Oxford Univ Press
    ISBN-10: 0195642236
    ISBN-13: 978-0195642230