遺跡の不条理(3)

●あるところからとる!
 遺跡で不条理を感じるのは外国人料金のことだけではない。入場料とは別に徴収される「カメラ・ビデオ持込料金」も考えてみればおかしなものだ。たとえば下の写真にはこう書かれている。
「インド人入場5ルピー、外国人入場30ルピー、カメラ持込30ルピー、ビデオ持込50ルピー」
camerafee.jpg


 インド人にとっては入場料よりも、撮影機材の持込料金のほうが高いのである。ビデオカメラはさらに高額。特に一部の国立公園ではべらぼうな撮影料金を掲げているところもあり、たとえばコルベット・ナショナルパークでビデオ撮影をすると、インド人の場合2500ルピー、外国人の場合5000ルピーも徴収されらしい。
 カメラ持込料金の根拠は何だろうか? 撮影するときに立ち止まると、人の流れを妨げるから? やはり基本的には「金はあるところから取る」というスタンスなのだろう。この調子だと、近い将来「デジカメ持込料金」なんていうの新料金も導入されるのではないか。
 一般のインド人も国内で「観光旅行」を楽しむようになった。モノの良し悪しはともかく、個人の家庭でカメラを持つことも、以前ほど贅沢な話ではなくなった。こんな時代にいまだ「カメラ持込料金」などというルールがあること自体、時代錯誤ではないかと思うのだが…。

「遺跡の不条理(3)」への1件のフィードバック

  1. 2月24日(火) 遺跡の外国人料金
    http://www.webspace-jp.com/~india/004-02.htm#0224
    日本×インドポータルサイトとして有名なIndo.toにおいて連載されているショート・コラムにおいて先週、インドの遺跡の外国人料金について取り沙汰されていた。そのレスポンスとして、僕も長年考え続けてきた、インドの遺跡の外国人料金や、観光地全体のことについての意見を表明しようと思う。

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