さくらチャリティーバザー2010

東京の九段の桜は3月末から4月に入ったあたりが盛りとなるだろうか。お堀端に面し、靖国通りを挟んで靖国神社の向かいのインド大使館は建て替えも完了し、開催をしばし中断していた「さくらチャリティーバザー」の開催を再開。
以前と違い、会期を花見の時期一杯に取り、3月26日(金)から4月4日(日)までの10日間に及ぶ長丁場の催しとなっている。
さくらチャリティーバザー@在京インド大使館
しかしながら新築工事中よる2年に渡るブランクの影響(?)か、あるいは桜がまだ咲き始めということで、花見客でごったがえすという状況ではないためか、3月27日(土)の昼すぎに訪れてみると、大使館敷地内は閑散とした状態であった。もちろん広報不足という理由もあるだろう。
出来立てホヤホヤの大使館は総ガラス張りのモダンな建物。快適そうな。仕事が捗りそうなオフィスになっているようだ。同じような外観で併設されている棟は、職員住宅だろうか。
インドへのビザ申請はインドビザセンターが代行するようになっているため、一般の申請者が大使館に出向く用事はあまりなくなっているため、今回訪れてみて敷地内の変貌ぶりにはびっくりした。
だがちょっと気になることもある。お堀側のゲートも靖国神社側のゲートも大きく開け放たれて、ガードマン等出入りを見張る要員も不在。
『誰でもウェルカム!』という友好的な姿勢はありがたいし、日本は治安がとりわけ良好であることに対する信頼も嬉しいが、大使館という場所柄、多少の警戒は必要なのではないかと思う。
1995年の地下鉄サリン事件以後、日本国内でテロ事件と呼べるようなものは発生していない。だが、それは日本の治安機構がしっかりしているというよりも、私たち日本人を相手に特にそうした事件を起こす動機を持つ組織が存在しないからである。ゆえに、何か騒ぎを起こそうとすれば、決して難しくはないはずだ。
インドは、自国の周辺地域において、決して敵の少なくない国ではない。日本のように思いもよらない国で、インド大使館に攻撃を仕掛けられるようなことがあれば、たとえそれが失敗に終わったとしても、事件のインパクトは相当なものとなるだろう。もちろん日本でインドに対する国民感情がネガティヴなものになり得るし、対印投資へも大きく響く。
日本は安全・・・とはいえ、私たちの誰もが東京の街にうごめく全ての人々の行いに責任を持てるものではなく、どんな人がいるか誰にもわからない。どのような思想・信条を持つ人たちでも、国際的によく知られたお尋ね者でもない限りは、入国の要件さえ揃えれば、成田なり関空なりから日本に入国することができるではないか。
私の思いが今後長きに渡って、ただの杞憂であることを願いたい。

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