「新品で購入できるヴィンテージなブリティッシュバイク」のロイヤルエンフィールドによるインドやネパールでのツーリングのツアーは近年多くなっている。
これには外国人に対してはエキゾチックなロケーションと夢のような古典バイクという取り合わせがアピールすることと思われるし、近年はインドの若者等の間でも手近にあるヴィンテージなバイクに対する関心が高くなっているということ、そして現在も生産中であることから導入やメンテナンスのコストが妥当なものであるということも、こうした企画を容易にしているといえる。
ネパールからは「さらにエキゾチックな訪問先(?)」としてのチベットへのツーリングも組まれるようになっているが、ここにきてついに「インドで初めて」を謳うチベット行きのツーリングが企画されている。
10月11日(日)にUP州都ラクナウを出発し、ネパールを経由してチベットを走るというもので行程は半月ほど。どういう人たちが参加するのかはよく判らないが、おそらくスタートとともにインドのメディアが取り上げることだろう。
こんな企画が可能となることについて、印中間の関係改善ぶりを感じるような気がしないでもないが、今年の春先に中国軍がラダックの一部に侵攻した例もあるなど、今後も紆余曲折が予想される。
ロイヤルエンフィールドによるチベットへのツアーはともかく、両国間で人々やモノの往来が盛んになることは決して悪いことではないだろう。いつの日か、経済面でお互いに抜き差しならぬ相互依存の関係が築かれたならば、そうそう危険な振る舞いに出るわけにもいかなくなる。安全保障の面でも大変有益であろう。