タシディンのゴンパへ

タシディン・ゴンパ入口
なかなか洒落た造り
タシディン・ゴンパを訪れる。田舎にある割にはずいぶんゴージャスな感じがする寺院だ。何がゴージャスかといえば、細長い敷地の通路には、信者たちの寄進による沢山のカラフルなマニ石があしらってあることだ。
こんな眺めがずっと続いている。
どこまでもどこまでも・・・。
おそらく地震のためダメージがあって修復したのだろう。いくつかあるお堂の壁は新しく塗られている。境内にいた地元の人の話によると、ここの寺院では壁にひびがはいったりはしたものの、崩落するような大きな被害ではなかったという。
2011年9月の地震による大きなダメージはなかったという。
建物の中にある大きなマニ車は、ちょうど下部のベアリングの交換をするというところであった。現在、私たちが目にするマニ車がスムースに回るのは、もちろんベアリングが入っているからで、そういうものができる前の時代には、回すのにかなり力が要るものであったことだろう。
寺院敷地内に沢山のチョルテン群
2011年9月の地震は多くの寺院で改修工事を促すことにもなったようだ。おかげで(?)被害が少なかった寺院や資金力のあるお寺はやけにキレイにしてある。
良く整えられている敷地内
朝の散歩のつもりで立ち寄ったが予想以上に素晴らしかったタシディン・ゴンパ
敷地内はよく整備されている。とりわけ入口から見て、敷地の向こう側に沢山のチョルテンが集まっている部分は特徴的である。敷地内にいたおばあさんが、「こっちにおいでなさいよ」と言うのでついて行ってみる。彼女が数々のマニ石やチョルテンに礼拝しながら連れて行ってくれた先は、まさにそのマニ石を彫ったり、そこに仏画を書いたりする職人さんの工房であった。
マニ石を描く職人さんの工房
奉納されたマニ石。おそらくさきほどの職人さんの手によるもの。
こちらも同様
あまり生産的ではないかもしれないが、チベット仏教圏では、こうした寄進文化が非常に良く発達している。だが、実は仏画というのは感覚で適当に描いているものではなく、最初にいくつもの直線を引き、極めて幾何学的な正確さで下書きを進めていく、非常に精密なものなのである。
朝の早い時間帯であったため、お堂の中はちょうど朝の勤行の最中。そのため堂内を見学することはできなかったものの、勤行自体を見学することができて良かった。
風力で回るマニ車
寺院から宿までは、斜面のつづら折れの道なので徒歩30分くらいかかる。寺院からの階段の参道で、一匹の大柄な犬が近づいてきた。叱っても後ろからついてくる。特に吠えたり、噛み付こうとしたりする様子もないので放っておくが、ときおりやけに近くまで来るので叱りつける。
まるで帰り道を案内しているかのように、しばらく先に進んでは、こちらが追いつくまで待っている。するとしばらく後をついてきて、叱るとしばらく先に進む。そこでしばらく待っていて・・・といった具合に。

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