インドでいかが?

レンズベビー 2.0
 近ごろネットなどで話題になっているLensbaby 2.0を手に入れてみた。鏡胴部分が樹脂でできた蛇腹状になっていてグリグリと曲げることができる。ここに捻りを加えることによって画面にアオリを生じさせて画像の周囲を流したりボカしたりという効果をいろいろ加えることが可能。日本では昨年初夏に発売されて評判を呼んだレンズベビー・オリジナルの改良版とでもいうべきもので、日本では昨年8月から発売となっている。
 価格は前者が12,600円、後者は19,950円である。両者の違いといえば『2.0』で開放値がF2.0(オリジナルはF2.8)となり、絞りの板の固定がマグネットでなされるようになったこと、レンズが光学ガラス2枚構成となりコーティングも改良されたことなどである。
flower
 オモチャみたいな造りのこのレンズは35mm判で50ミリ相当の画角を持つ。一眼レフ製造各メーカーのマウントの規格に合わせたものが販売されており、銀塩、デジタルともに使用可能である。絞り優先オートとマニュアルモードで撮影することができる。
 フォーカスは完全に手動。先述のとおり蛇腹部分をビヨヨ〜ン伸ばしたり縮めたりして焦点を合わせ、グイグイッと捻ってアオリを加えるのだが、ごく微妙な力の入れ具合で効果が全く違ってしまうため、風景や静物を連続して撮影していても同じ写真は二度と出てこない。まさに一期一会であるのが難しくも面白いところだ。自在に操るには慣れが必要みたいだ。   
 絞りはF2.0, 2.8, 4, 5.6, 8と5段階あるが、真ん中に穴が開いた絞り板をレンズの上から指で落としこむという素朴なものである。作業はやや面倒くさいのだが口径部に付いている小さな磁石固定されるため、撮影中に台風並みの強風でも吹かない限り簡単に落ちてしまうことはない。 もちろん絞り込むほどにアオリの度合いが少なくなり、普通の写真に近くなっていく。
噴水
 オプションで販売の専用フィルターを装着してマクロ撮影も可能だ。カメラ本体に装着すると実にユーモラスな姿となる。やたらと癖があるレンズだが人物、建物、自然、 マーケット、夜景など何を撮ってもそれなりに面白い絵になることが期待できそうだ。
 ただしAPS-Cサイズのセンサーを持つカメラではほぼ中望遠域の画角になってしまうためワイドコンバーターが欲しくなる。そこでKenko社製のワイドコンバージョンレンズ0.5倍と合わせれば使用機会がより増えることだろう。
ビル
 こんな奇妙なレンズを常用する人はあまりいないと思うが、ごく小さなモノなのでカバンの隅にでも放り込んでおけば、ときに面白い絵と出合うことができるはず。インドでも大活躍する潜在力を秘めたアイテム・・・かもしれない。
レンズベビー

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