幾世代もこの街で暮らしてきた華人たちの姿が珍しくはないコールカーター。多くは個人事業主であり、レストラン、靴屋、ドライクリーニング屋、美容室と理髪店、皮なめし工場、醤油その他中華系食材製造業等の業種が多い。
おそらく、レストランを経営しつつ、家族が美容室も営んでいるといった例はけっこうあるだろう。だがひとつの店舗(?)で、異なる業種を同時展開されるというのはあまりないように思う。向かって左側がレストラン兼バーである。
ぎっしりと建て込んだ場所にあるため、果たしてレストランと美容室が本当に同居しているのかと不思議に思う方もあるのではないかと思う。ひょっとして、向かって右側の美容室で働いていることになっているキレイな女性が淫靡なサービスをする風俗店ではなかろうか?といった具合に。
だが、実のところはれっきとしたレストランで、味やサービスもけっこう評判がいい。同居している美容室もちゃんとしたもののようだ。
中印紛争前、この街に華人たちがまだ大勢住んでいて、先日取り上げた中華朝市が毎日開かれているエリアが丸ごとチャイナタウンであった時代のことなど想像もできないが、インドの他の街にはない華人たちの個性と活気に満ちた街角がそこにあったことだろう。