アジャンターの遺跡群の中の石窟寺院には、近代的なアパートのようなものがあり、居住性も良好なように思えるものもいくつかあった。往時は中には絵が施されていたようなので、かなり華やかなものであったことだろう。また壁には漆喰が塗ってあったため今のような暗さでもなかったのかもしれない。
No.1からNo.34までの窟があるが、No.30以降のものがかなり離れているため、電気エンジンの園内の乗り合いが走っている。
田舎のお上りさん観光客は相手が見るからに外国人でも平気でものを尋ねてくる人たちがけっこうある。たぶん気持ちが高揚してあまり周囲が見えなくなっているのだろうか。
お揃いの帽子を被った壮年の団体さんが肩で息をしながら「おーい、あんたぁ。ここから先には何か見るものあるかなぁ?」などと質問してくる。
こちらはたった今観てきたばかりなので記憶は新鮮。「30番から34番までの石窟があるけど、32番は見応えあるから頑張って行ってみたほうがいいですよ!」と教えてあげる。
年齢とともに脚が悪くなったり、肥満で歩行がたいへんになった人たちもいる。インド人の年齢はよくわからないけど、私の親の年代よりもはるかに若いはずだ。そして悪くすると、僕とそんなに大きく年齢変わらなかったりするかもしれない