現在のインドへの渡航について

すでに昨年10月から団体旅行への観光ヴィザ発給が再開し、翌月11月からは個人旅行者に対しても同様に再開した後、順調に観光客受け入れが拡大しているインド。

2020年3月に、それまで発行された各種ヴィザが効力停止となるという前代未聞の出来事があったが、その際には有効期間が5年と長いe-visa(観光)も無効化されている。

こちらについては今年3月に再度有効化されたというインドのイミグレーションによる発表もあったが、インドでは何があるかわからないし、担当官の胸三寸でいろいろ起こりえるため、再度取得しておくのがベターに思える。もちろん現在ではe-visaもコロナ前同様に5年間有効なものが発行されている。申請方法については、こちらによくまとめてあるので参考にされてはいかがだろうか。リュウサイさんという方による「インドいかへん?」というブログ内にある。

また8月7日までは、日本からの渡航の場合は他の多くの国々からの場合と異なり、出発前72時間以内の陰性証明書の提出が求められていた。これについてもこちらのように、医療機関ではない検査専門機関による証明書を公費の補助を利用してごく安い費用(1,000円強程度)で取得する方法がネットで共有されていた。医療機関でこれを取得する場合、下手すると2万数千円にもなることがあるため、大変貴重な情報であった。陰性証明書については、もはや求めている国はごくわずかになったとはいえ、日本のように様式まで特定している国もあれば、おおらかな国もあるなど、スタンスは様々なので、いわゆる「格安PCR」業者の証明書が受容されるのかどうかは、誰かに聞かないとわからないだけに、こうした情報を提供してくれる筆者の さんのような存在はありがたい。

だが8月8日以降は日本からの渡航の場合も陰性証明書は求められなくなり、他国からの渡航の場合と同様に、インドにおける事前検疫登録システム「Air Suvidha」に事前申請するだけでよくなった。これとて陰性証明書は不要となってもワクチン接種証明書はアップロードする必要があったが、現在はすでに求められてはいないらしい。ただし公式にはワクチン接種証明書の提示が求められることになっているため、証明書または電子証明書は持参することとしたい。

そんな具合で、現在のインド渡航に係る手続き等については、「Air Suvidha」への登録を除けばコロナ前と同じになっている。

問題は日本に帰国する際に必要となる陰性証明書だが、こちらについても9月7日以降はワクチン接種3回済んでいることの証明書を所持していることを条件として不要となる。これにより、コロナ前とほぼ同様になると言ってよいだろう。

臨時便しか飛んでいなかった頃には、郵便すらインド宛のエアメールが利用できなくなり、「船便あるいはサーフェスメールのみ」という時期もあるなど、一時期は「月と同じくらい遠くなった」と思えたインドが、再び身近なものとなってきた。

出張や赴任等で費用会社持ちの場合は気にすることはないのだろうが、個人が自費で旅行に出かける場合には、残るハードルは今も続く減便に加えて、原油価格高騰に伴う燃油サーチャージがあまりに高くなったことによる航空券代金ということになるだろうか。コロナ以前には繁忙期でも中国東方航空などで中国の街を経由すれば、他キャリアよりも比較的予約しやすく、しかも安く日本・インド間を往復できたものだし、日本・タイ間を毎日何便も飛んでいたLCCのフライトでバンコクまで飛び、そこからカルカッタまで他のLCCの往復を利用することもできたのだが、現在はその限りではない。

今後、原油価格が落ち着いていくことを願うのはもちろんのことだが、各国間の往来の需要がコロナ前の水準にまで高まり、各社のフライトの頻度が高まるとともに、各路線にLCCを含めた多数の新規参入が続くというような状況になることに期待しよう。

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