インドから3度目の五輪出場となるヴィカース・クリシャン・ヤーダヴ。インドのボクシング界の至宝と呼ばれ、メダルへの期待が大きい選手。インドの男子ボクシングといえば、ハリヤーナー州のビワーニー地区が有名だが、やはりこの人もそこで強くなったそうだ。
特徴的なのは、「明日のジョー」みたいな具合で頭角を現すボクサーが多いインドで、この人の出身は中流家庭で物質的な不足はなく、経済的に恵まれた環境に育ったらしい。裕福な男子が早いうちから高いレベルのトレーニングを積んで、世界レベルで闘うというエリートコースがすでにインドのボクシング界でも出来上がりつつあるのかもしれない。
ヴィカースが、東京五輪でもっとも良い色のメダルを得て表彰台の頂点に立ち、ジャナガナマナが流れる様子をテレビで観たいものだ。