せっかく近くまで来たので、パールスィー最大の聖地ウドワーダーまで足を延ばす。
ここにあるウドワーダー・アーターシュ・ベヘラームは、ゾロアスター教最大の聖なる寺院ということになっている。本場イランにおけるゾロアスター教徒の立場は、インドにおける豊かなパールスィーコミュニティの比にならないため、やはりインドにおけるゾロアスター教徒の寺院のほうが格上ということになるのだろうか。私たち異教徒は寺院に入ることはできないが、周辺にある神具屋などを冷やかして歩く。
パールスィーの屋敷には見事なものが多く、眺めているだけでも楽しめる。こうした建物に宿泊できるといいのだが。ちょっといい感じの伝統的パールスィー家屋のゲストハウスに尋ねてみたものの、異教徒はお断りとのことであった。世界中からパールスィーが参拝に来るので、ダラムサラ以外にホテルやゲストハウスなども多いのだが、それらの多くはやはりパールスィー専用とのこと。異教徒でも利用できる宿は2軒ほどあるらしいが、敢えてここに宿泊するよりも、酒のあるダマンに宿を取ったほうが良いように思う。何しろわずか12kmしか離れていないのだから。
時代がかった屋敷が多い中で、モダンなアパートも見かけたが、オーナーはパールスィーであることを視覚的にも強く主張している。