11月末からエアインディア(国内線)深夜便導入

夜遅い時間帯から未明にかけて、格安の運賃設定でいくつかのルートで運行が開始されるとのこと。

現在のエアインディアは、ともに国営のエアインディア(国際線)とインディアンエアラインス(国内線と近隣国への国際線)が合併したものだが、1990年代初頭のインディアンエアラインスにおいて、到着予定時間が午後6時台の便は、ほぼ必ず7時以降の到着となると言われていた。到着が午後7時以降になると、操縦士以下、乗務員たちに手当が出るため、そのように「調整」されるのが習わしだったという。当時、インドの大手ニュース雑誌The Weekに掲載されていたので、たぶん本当のことだったのだろう。

またストも頻発してした。夏のシーズン前に空路しか手段のないラダックを訪問した際、インディアンエアラインスのストにより1週間ほどレーに足止めされた日本人訪問者たちに会ったことがある。

当時の私は仕事をしておらず、レーへの滞在の期限はなかったので影響はなかったが、彼らはゴールデンウィークの休暇で来ていたため、とても困っていた。このときデリーからレーに飛ぶ手段はインディアンエアラインスしかなかったのだ。近年、スリナガルからレーへのルートが開通する時期が早まっている(温暖化のためもあるかもしれない)が、当時は5月上旬にはまだ開いていなかったはずだ。

デリーなどからでも国際電話をかけるのは容易ではなかった時代なので、ラダックからとなるとなおさらのこと連絡するのにも苦労したらしい。

インディアンエアラインスについては、「親方三色旗」体質が言われているだけあり、財務状況は惨憺たるもので、合併したエアインディアが民営化を画策しつつも実現できないのは、巨額な赤字が背景にあり、買い手がつかないからだとされている。

しかしながら会社の責任のみによるものではなく、国営であるがゆえに政府の意思を受けて民間が参入したがらない路線のフライトを無理して引き受けなくてはならないこと、幹部として天下ってくる人たちによる放漫経営などによる部分も大きいと聞く。

それはさておき、民間航空会社のフライトと視覚的に大きく異なるのは若くてスタイリッシュな感じの客室乗務員が多い今どき機内と異なり、かなり年配の人たちが目につくことだ。いわゆる「使い捨て」ではなく、長く仕事を続けられるのは良いことだ。おそらく労働組合活動が盛んであることによるメリットだろう。

この深夜便の導入については、おそらく経営陣と労組とのやりとりもかなりあったのではないかと思うのだが、やはり周囲の環境が大きく変化していることが背景にあるのは間違いない。

Air India late-night flights starting this month, flight tickets from Rs 1,000 (livemint)

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