いつでもどこでもDropbox

Dropbox
昨年秋ごろサービスが正式に開始されたドロップボックスというウェブ上の無料のストレージサービスがある。
容量は2ギガバイト。従来のネット上のこうしたサービスの場合、いちいちパスワードを入力してログインしなければならないなど、使い勝手は良くなかった。だがこれは手持ちのパソコンに専用ソフトをインストールして、所定の手順を踏めば、使っているパソコンの『ドキュメント』の直下に『My Dropbox』というフォルダが作成され、あたかも自身の端末のローカルディスク上にあるかのような操作感が良い。
一度設定すれば、複数の異なるパソコンで同じフォルダをエクスプローラ上の同じ場所に共有することもできる。ローカルディスクの上に存在するかのような使用感でありながらも、ウェブ上に保存してあるため、他の端末からファイルにアクセスしても、ファイルに加えられた修正がちゃんと『同期されている』ということになる。
もちろん自宅外のパソコンを使用するときでもアクセス可能で、その際にはインターネットエクスプローラでDropboxのサイトにアクセスし、IDとパスワードを入力してデータを開くことができる。
多少難があるとすれば、普通の文書ならともかく、画像やPDFのようなサイズの大きなデータを保存すると、例えスピードの速いネットワークを利用していても、フォルダ上に反映されるのにかなり時間がかかることか。
だが普段アクセスするデータ類をこのフォルダに入れておけば、旅行の際でも利用するパソコンに日本語を扱う環境さえあれば、自宅で使っているパソコンに近い状態で利用できる。それがなくても、ID関係、eチケットの控え、旅行情報などをPDF化して保存しておくと、何かで役に立つこともあるかもしれない。
無料のサービスなので、突然サービスが停止・中止されないとも言い切れないこと、ちゃんとした安全対策は取られているようではあるが、ウェブ上で公開されているものである以上、セキュリティ面での懸念がないとはいえない。特に不特定多数の人が利用するネットカフェなどでは、たとえインターネットのブラウザからIDやパスワードを入力してファイルを開いても、第三者が不正にアクセスしたり、データが漏洩したりする可能性なども頭に入れておかなくてはならないだろう。
だがこれらを差し引いても、非常に便利なサービスだ。少なくとも必要になるかもしれない情報をUSBに入れて持ち歩くのと違って紛失の危険はないし、普段自宅で使用しているのと同じフォルダ構成となり、ファイルに手を加えるたびに同期されるため、ウェブメールのアカウント上に送っておいたりするよりもよっぽど効率的だ。
自宅で、出先で、はてまた旅行の際にも、いつでもどこでも活用したくなるDropboxである。

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