映画フレンドリーなPMP

以前、インド映画を屋外に持ち出そう!で取り上げてみたコウォンのA3は、とかく世代交代の早いこの手の商品の中にあって、まだまだ現役で売り場に並んでいる。
しかしこのところ、iPodをはじめとするPMP(Personal Media Player)と呼ばれる商品のバリエーションが拡大するとともに、低価格化が進んでいることが明らかに見てとれる。
現行のiPodにおいて、動画再生機能については、どちらかといえばオマケ的な位置付けとなっているのに比べて、新たにこの分野に進出してきた各メーカーによる製品は、動画再生に強いものが多く、映画を屋外に持ち出すのになかなか良い環境が揃ってきたように思う。
ireverのP20
IriverのP20あるいはその下位機種のLplayer、前者は1万5千円前後、後者は容量にもよるが1万円前後で買えるようだ。
CREATIVEのZEN X-Fi
またCREATIVEのZEN X-FiはワイヤレスLANを搭載しており、32GBだと3万円くらい、16GBのものは2万円強と価格は高めだが、下位モデルのZENになるとかなり手頃感が出てくる。
これらのモデルは、価格面もさることながら、とりわけ動画再生に重きを置くとすれば、かなり有力な選択肢になり得るのではないかと思う。
COWONのO2
ただしあまりに画面が小さすぎると見づらいのは言うまでもない。出先でもじっくり映画を楽しみたいという向きには、COWONの新製品A3のFlash PMP O2がいいかもしれない。
記録媒体にフラッシュメモリー(8GB, 16GB, 32GBの3種類)を採用し、画面はタッチスクリーンになっているため、同社のA3に比べて軽量かつ衝撃等に対する安心感に優れ、操作性も同社のA3に比べて大きく向上している。また画面サイズも4インチから4.3インチに拡大、重量は280gから205gへと軽量化している。
再生できる動画フォーマットは、AVI、WMV、ASF、MP4、MATROSKA(MKV)、OGM、MPG/MPEG、DAT、MTVだ。これだけ扱うことができれば、たいていの場合わざわざ変換する必要はないだろう。必要があれば、同社のマルチメディア再生・変換PCソフトJetAudio(ダウンロード無料)に含まれる機能のひとつである『video converter』を利用して変換することができる。
もちろんDVDデッキやテレビに直に接続して録画することもできるし、反対にテレビに出力して鑑賞することもできて便利だ。A3の場合は、別売りのオプションを入手することにより、ワンセグの視聴と録画も可能となる。
PMPとしてはマイナーな存在ではあるが、『音楽だけじゃなくて映画も』という方には、結論として、画面が大型で動画機能が充実しているCOWON製品を大いにオススメしたい。
これらの製品の中に日本メーカーの製品がひとつも取り上げなかったが、どうもいまひとつ『映画向き』というモデルを見つけることができないのである。東芝のギガビートのVシリーズなど、画面が大きめで悪くないかもしれないが、価格の割に容量が小さいし、対応する動画フォーマットが少なく、映画の持ち出し用としてはあまり魅力を感じないのが現状だ。
もっともこういう分野は変遷のスピードが速いので、半年あるいは1年後にはどうなっているかわからない。今後、定期的にチェックしていきたいと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください