ヒマラヤの東端はインドネシア?

Google map
 普段何気なく眺めている地図だが、衛星写真から起こした海底の地形まで表現されているものを見るといろいろ思うことがある。
 あいにく地質学の知識など持ち合わせていないのだが、「世界衛星アトラス」は、普段とちょっと違う視点を与えてくれるのが面白い。地図にもいろいろあるものだ。
もともとオーストラリアあたりにあったとされるインド亜大陸が北上を続けてユーラシア大陸のとぶつかったため、チベットの大地が大きく持ち上げらせることになったのはご存知のとおり。その結果できあがったヒマラヤ山脈だが、いまでも亜大陸は北側へ押しているため、いまも年にごくわずかながら隆起を続けていることもよく知られている。
 東西に走るヒマラヤ山脈の東端部、インド東北地方からミャンマーにかけては大きく90度褶曲しアラカン山脈と呼ばれているが、海底の地形に目をやればこの大地の隆起は海底にも続いていることが見てとれる。つまりアンダマン・ニコバール諸島だ。
 たまたま水面下にあるのでその「山脈」の姿が見えなくないのだが、もしベンガル湾の水をそっくり取り払って(そんなことができるかどうかは別にして)しまえば、その海底山脈をたどって南下すれば、インドネシアのスマトラにつながり、さらにジャワその他東に連なる島々へとたどることができる。
 なるほど移動してきたのは亜大陸のように見えるが、実はそれを含む大きな地殻そのものがゆっくりと移動しており、動きを異にする他の地殻との摩擦で起きたズレが山脈や海底の隆起という形になって表れるのだと思う。よくよく眺めてみれば、大地や海底の褶曲や起伏の多いところは地震の多発地帯が多いような気がする。
 書籍ではなく手軽なところでは、Google Mapあたりで眺めてみるのもいいかと思う。

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