Namaste Bollywood #15


早いもので、創刊2周年なのだそうだ。今回の特集は、読者のボリウッ度を試す『ボリウッド検定』だ。超初級、初級、中級、上級、特級と、いろんなレベルでのクイズが掲載されている。
実用的な記事としては、その特集ページ下段にある『プレーヤー強化作戦』だろうか。購入したDVDをプレーヤーに挿入してもうまく動作しない、話題作を観ていて途中でフリーズして先に進まなくなった・・・なんてことを経験したことがある人は少なくないはず。
プレーヤーに接続したテレビで鑑賞するのを諦めて、パソコンで観るとか小型DVDプレーヤーで試すなどしてみると、いずれかでなんとか動作することが多いとはいえ、なぜかこうした相性の問題は付いて回る。だがこの問題に対して対処できる強力な味方があるとのこと。詳しくは本号の2ページ目をご覧いただきたい。
こうした裏技?や映画豆知識を仕入れることができることもさることながら、インド映画上映情報もまたチェックしておきたい。東京銀座のメゾンエルメスでは、10月4日から12月20日までの毎週土曜日にMughal-E-Azamを上映しているとのことだ。3週間前からの予約制で入場料は無料。
Namaste Bollywood主催による11月16日(日)に開催されるイベント関係記事も掲載されている。東京新宿にて開かれる『ボリウッド講座vol.6』だが、詳しくはこちらをご参照いただきたい。
いよいよ創刊3年目を迎えるNamaste Bollywood。今後ますますのご発展をお祈りいたしたい。
※『昼下がりのお寺で?』は後日掲載します。

Namaste Bollywood #14

すでに手にされている方も多いかと思うが、Namaste Bollywoodの第14号が発刊された。今回のトップ記事は、東京六本木のシネマートで『ボリウッド・ベスト』と題して、8月30日からロードショー公開されるKABHI KHUSHI KABHIE GHAM (邦題:家族の四季 愛すれど遠く離れて) KAL HO NAA HO (邦題:たとえ明日が来なくても) DON (邦題:ドン 過去を消された男)、ならびに福岡国際映画祭2008での上映が決まったOM SHANTI OMにまつわるものだ。
言うまでもなく、どれも大作なので、東京でも福岡でも大いに好評をもって迎えられることは間違いないだろう。ただし個人的にちょっと気にかかる部分がないでもない。どの作品をとっても決して不満はないのだが、単に『インド映画好きな人たちの集まり』に終始してしまわないかというところだ。
90年代の日本でちょっとした旋風となった『インド映画ブーム』で、日本人映画ファンたちの間に刷り込まれたある種の固定観念を払拭するだけの広がりや深みを持つ、バラエティに富んだ作品群がやってこないといけないような気がする。ひとつひとつの作品の良し悪しではなく、より違ったタイプの映画が紹介されないといけないように思う。
私たちの間で、日本映画に対する紋切り型の印象、ハリウッド映画に定型化したマンネリ感覚を抱く人はまずいないだろう。もちろん日米ともに映画大国であり、有名無名の数々の監督、役者、裏方の人々が日々活躍しているとともに、私たちは子供のころから多くの異なるテーマ、違った作風の映画に親しんできている。
それがゆえに90年代の日本で突然起きたインド映画ブームについては、最初から非常に危ういものを感じていたのは私だけではないだろう。『歌に踊り』『派手なアクションとハッピーエンド』『庶民にひとときの夢を与える最大の娯楽』などといった表現が一人歩きを始め、『これまでになかった新鮮な映画』というスタンスで、似たような作品が次々に映画館に投入され、一時はかなりの人気を集めるにいたった。

続きを読む Namaste Bollywood #14

Namaste Bollywood #13

Namaste Bollywood #13
早いものでもう2カ月かぁ・・・と思う。4月に12号が出てから、アッという間に時間が過ぎ去って行った。
今号の目玉は、『はやわかりボリウッド』とのことで、映画界に関する豆知識が散りばめられている。ムンバイーで製作される映画の国際性、映像技術の高さ、大人が楽しめる質の高い作品群等々に情報がぎっしりと並んでいる。こういう努力の積み重ねが、日本の映画ファンの間で根強いボリウッド映画ひいてはインド映画全体に対する誤解や先入観を解き、が様々なジャンルの異なるテーマの無数の作品群の中から好きなものをいくらでもチョイスできる無尽蔵の宝箱のようなボリウッドの世界の魅力に開眼する手助けとなることだろう。
また個人的にちょっと気になる記事があった。リライアンスグループを率いるアニル・アンバーニーが映画製作に意欲を示しているとのこと。飛ぶ鳥を落とすような勢いの新興財閥がエンターテインメントの世界で何を仕掛けてくるのか?という期待とともに、欧米嗜好のテイストが好みらしいことから、限りなくハリウッド的なボリウッド作品、あるいはボリウッド的なハリウッド作品を量産しようとしているのでは?という不安も感じないではない。
他にも5月にバングラーデーシュから来日したバウル・ロッカーへのインタビュー、ヌスラット・ファテ・アリー・ハーンの後継者であり甥でもあるラーハト・ファテ・アリー・ハーンに関する記事、書籍の項には往年のボリウッドのダンスシーン彩ったヘレンの伝記『HELEN』の紹介等々、いつものごとく何でもアリのリッチな誌面だ。
巻末のBollywood Filmy Pedigreeに登場するのは、サイーフ・アリー・カーンとその親族。『世が世なら』の正真正銘の王子様であることは広く知られているが、彼が持つ高貴な雰囲気と傲慢さはまさにその血筋ゆえのことだろうか。元妻のアムリター・スィンの叔父は有名な著述家クシュワント・スィンであることはちょっとビックリしたが、それ以上に興味を引かれたのは、パタウディーのナワーブであった父方のほうも、ボーパールのナワーブであった母方のほうも、印パ分離独立時に親族もインド側に残る者あれば、パーキスターンに移住した者ありといった具合であったとのこと。映画以上にドラマチックな出来事に満ちた王子様の家族史の糸口が行間に見え隠れしているようである。
今号もまた非常に力のこもった濃い内容のナマステ・ボリウッド誌だ。

2012年 ドゥバイが楽しみ 

下記リンク先の記事を見ていただきたい。ボリウッドの映画監督ヤシュ・チョープラーがにこやかに握手を交わす相手のアラビア人女性は、中東の金融センター、UAEのドバイを拠点とするドゥバイ・インフィニティ・ホールディングスのCEOであるサミーラー・アブドゥルラザク。
Yash Raj Films (YRF) signs a Joint Venture with Dubai Infinity Holdings (Yash Raj Films)
両者の間で、ヤシュ・チョープラー監督率いるヤシュ・ラージ・フィルムズによる『YRF Entertainment District』なるものがドゥバイに造られることが決定した。詳細はまだ明らかになっていないが、テーマパーク、ムービーパレス(?)およびホテルといった施設が含まれるそうだ。もちろんどれもボリウッドがテーマとのことで、UAEに暮らすビジネスマン、技術者、建設労働者など、様々な業種の150万人ものインド人居住者たちの関心を大いに引くことだろうが、同時にインドの富裕層に人気のレジャー先でもあることから、『いつか訪れてみよう』と思っている人も少なくないだろう。
完成予定は2012年。まだまだ先だが、かなり興味を引かれつつもなかなか足が向かないドゥバイに、そこを訪れるためのひとつの大きな動機ができるわけで私としてはちょっとうれしい。またひとつ目玉が出来るわけでちょっとうれしい。果たしてどんな施設が出来上がることになるのか、続報を待つことにしよう。
ヤシュ・ラージ・フィルムズの提携相手のドゥバイ・インフィニティ・ホールディングスは、昨年12月に発足したばかりの会社だが、金融と観光とファッションの街ドゥバイをまさに地で行くような活動を展開しているようだ。主にエンターテインメントやレジャー関係で多額の投資を行なっているらしい。
テーマパークはさておき、個人的にかなり気になるのはサミーラーCEO。巨万の富(・・・たぶん)を自在に操る、若くて見目麗しき辣腕経営者。それこそ映画に出てきそうな人物だ。あまりにカッコ良すぎるが、この財の源泉と地位の背景には何があるのか?この人はいったい何者なのだろう?謎多き美女である。単なるマスコット的なお飾りなのか、それとも真の実力者なのか。同社ウェブサイト中の『Ask the CEO』に何か意見を書き込むと、本人が直接返事をくれるとある。今のところ何かメッセージを送って贈ってみるつもりはないが、ちょっと興味をそそられる。なかなか上手い演出だな、とも思う。

ナマステ・ボリウッド #12

Namaste Bollywood #12
ボリウッドの旬なネタ満載のナマステ・ボリウッドの第12号が出た。
今号のテーマは『歌声』のようだ。巻頭には『麗しき美声』と題して、女性プレイバックシンガーたちが取り上げられている。映画のみならずバジャンでもその神々しい歌声を披露しているアヌラーダー・パウドワル、ボリューム感のあるヴォイスのアルカー・ヤーグニク、80年代末から90年代にかけてのポップ・アイドルだったアリーシャー・チナイ等々、銀幕を彩る歌い手たちが取り上げられている。
記事中にもあるとおり、アリーシャーも元々はプレイバックシンガー。シャーム・ベネガル監督による、ゴアを舞台に植民地末期からインド返還後までのある一族を描いた映画TRIKAL (1985年)の音楽を手がけたのは、ゴア出身のレモ・フェルナンデス。ポルトガル音楽の影響を強く受けたゴアのフォークソングを現代風にアレンジしたアルバム『Old Goan Gold』は、映画TRIKALのサントラ盤としてのみらならず『ゴアの音楽ってどんなもの?』という向きにはうってつけの一枚として認知されている。なおレモ自身のウェブサイトには、『日本で最初にリリースされたゴア音楽アルバム』とある。
その名盤のいくつかの曲にアリーシャーが参加しており、映画TRIKALにもレモとともにチラリとその姿を見せていた。彼女が幾多のプレイバックシンガーの中から、歌声のみならずそのキャラクター自身がアイドル歌手として頭角を表すきっかけのひとつとなったのがレモと共演したこの作品であったようだ。
90年代半ばにMADE IN INDIAで一世を風靡したアリーシャーだが、実生活でのパートナーも『インド生まれが最高!』という具合にはならなかったようだ。数年前ゴールインしたお相手はレバノン人。
やや話は脱線したが本題に戻る。いつも楽しみにしている巻末のBollywood Filmy Pedigreeだが、今回はマンゲーシュカル篇となっている。そう大御所ラター・マンゲーシュカル、アーシャー・ボースレー姉妹を中心とした親族・姻族特集である。もう今回は冊子を手にする人それぞれの思い出のあんな曲、大好きなこんな曲が頭の中をめぐることだろう。
目下話題の作品、今後公開予定の期待の新作等々の記事はもちろんのことながら、見落とせないのがイベント関係記事。『今年もまたインド系野外フェスが西伊豆で開催!』というのが目に飛び込んでくる。今年も・・・といっても、従前からそういう催しが開かれていたことも知らなかった自分の無知さ加減に恥じ入るばかりだが、インドから来日するアーティストあり、日本の有名なインド舞踊家の遠征ありと、西伊豆のオートキャンプ銀河を舞台にゴージャスな時間が楽しめるらしい。期日は5月23日(金)から25日(日)だそうだ。詳細は以下をご参照いただきたい。
dance of shiva (TIRAKITA)
夏にはボリウッド・ベストと題して、シャー・ルク・カーン出演の人気作3本が東京六本木、大阪、名古屋と巡回上映される予定だそうで、ナマステ・ボリウッド誌もメディア・サポーターとして情報を掲載していくことになったのだそうだ。その3本とはDON (邦題:ドン−過去を消された男)、KAL HO NAA HO (邦題:たとえ明日が来なくても)、KABHI KHUSHI KABHIE GHAM (邦題:家族の四季 愛すれど遠く離れて) である。
Bollywood Best
ボリウッド映画を愛する人々の輪が今後ますます広がっていきますように!