パキスタンで強い地震

 10月8日インド時間午前9時25分にパキスタン首都イスラーマーバード北北東95キロ地点、ムザッファラーバードあたりを震源とするマグニチュード7.6の強い地震があり、隣国インドやアフガニスタンにも影響が及んでいる。
 インドではJ&K州で地滑りや家屋の倒壊などにより、百数十名の死者と数百人規模の負傷者が出ていると本日時点での報道もある。地震の揺れは、デリーはもちろんパンジャーブ、U.P.西部、ウッタラーンチャル、ヒマーチャル・プラデーシュ、ラージャスターン、マディヤ・プラデーシュ、グジャラートといった各州でも感じられるほど規模の大きなものであった。パキスタンの震源地近くでは今も余震が続いている模様。
 


 本日9日から各国の救援チームが続々とパキスタンの被災地入りするほか、 インド側でもJ&K州の被災地域において行政当局による救助活動が本格化することだろう。
 現在まで地震発生から時間の経過が浅いことに加えて、災害は印・パ両国の山岳地にも及んでいるため、被害の全貌が明らかになるまで、もうしばらく時間がかかることだろう。交通の便が良くない山間部などでは、救援活動から取り残される地域も少なくないと思われる。
 イスラーマーバードでは、同国の国会議員などの要人等に加えて各国政府関係者その他も居住する高級コンドミニアム「マルガッラ・タワー」が崩壊し、地震の恐ろしさのみならず「非」耐震の高層建築の危険性をも白日のもとに晒すこととなった。インドでも近年急増している高層マンションの安全性を危惧する声があるが、まさにその疑問に対する最悪の回答がこのような事態である。
 ただ日本の阪神淡路大震災、そして今後起きることが予想されている東海地震や首都直下型地震といった震災では、揺れの後に発生する大火災も深刻な問題になるのに対して、この地域では基本的に家屋その他の建物が「不燃性」であるため、出火による二次災害の話はトンと聞かない。 
 建物の素材やありかたが大きく違うこともあるが、地震大国日本もこの点については参考とすべきものが少なくないのかもしれない。
 このたびの大地震で犠牲となられた方々のご冥福をお祈りいたします。

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