アメリカに渡ったボース

 日本でも「ボーズ」あるいは「ボウズ」として広く知られるアメリカ企業BOSE 。
 私たちがよく目にするスピーカー以外にも主に音響分野で製品開発等をおこなっているが、民生用以外にも宇宙開発や軍事用にもさまざまな技術を提供する頭脳集団でもある。
 創立者のアマル・ゴーパール・ボースの父親、ナニー・ゴーパール・ボースは当時インドの独立の志士であったがゆえに、イギリス当局の追及から逃れるために故郷カルカッタを離れなくてはならなかった。そして向かった先はアメリカ。
 フィラデルフィアで生まれたアマルはやがてマサチューセッツ工科大で博士号を取得した後、同大学の教授となる。そして彼は1964年にBOSE CORPORATIONを設立した。その後この会社はおおいに発展して現在にいたっている。
 優秀な科学者にして経営者でもあったアマル・ゴーパール・ボース氏は、なんと2000年に引退するまで同大学の電子工学の教授を続けていたというからおそれいる。
 アメリカ資本ながらも創立者の出自でインドと縁があるBOSE社。本来は「ボース」のはずが独自の読み方が定着しまっているものの、我々にとって身近なNRI系の会社でもある。

「アメリカに渡ったボース」への2件のフィードバック

  1. うわぁ〜!!初めて知りました!あの世界のBOSEの創設者がベンガル人だったなんて。なんか嬉しい。

  2. 海外で活躍するインド系企業家は少なくないですが、そうした人々の本国への回帰現象も高度成長の只中のインドには追い風になっているようですね。

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