炎天下のサイクルリクシャー


連日40数度で真夏のデリー。この時期、湿度は低いので木陰に入るとそれなりにしのげるのはいいが、日向で野菜や果物等を行商する人たち、工事等の肉体労働に従事する人たちは本当に大変だ。

そうした中で、長いこと強い日差しに照らされてお客を待っていたり、照り返しの強い路上を進んでいったりするサイクルリクシャーもまた、なんと苛酷な仕事かと思う。「熱中症に注意しましょう」などという甘っちょろいことは言っていられない日常だ。


こうした人たちは若者ばかりではないし、総じて小柄で華奢な体格。エンジンが付いているわけではないので、ペダルを漕いだ分しか進まないし、ギアが付いているわけでもない。彼らが身体を強張らせて踏んばっている姿を後ろの客席から眺めていると、「ちょっと代わってやろうか」などと声をかけたくなったりもする。

昔と違って、さすがにデリー市内のサイクルリクシャーの男たちは、身なりもずいぶん良くなった。ちょっと洒落た?シャツを着ていたり、ジーンズをはいて漕いでいたりするのだが、ランニングとルンギー姿でそうしているよりも、なおさらのこと暑苦しそうに感じられる。


これから先、まだまだ気温の高い時期は続く。その後、モンスーンがやってきたら、気温はやや下がるものの、強い雨や蒸し風呂のような空気の中での、これまた辛い日々となる。

夏の暑さも冬の寒さも厳しいデリー。外で額に汗して稼ぐということはまったくもってたやすいことではない。

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