Tune Hotelsというホテルグループがある。エアアジア系列で、航空会社のほうと同じく「ノンフリル」を標榜している。本拠地はマレーシアだが、現在同国を含めて8か国45か所で操業している。
市街地の便利な立地で高級ホテル並みの客室を安価に提供というのがコンセプトのようだが、削減できるサービスは大きくカットして宿泊客を受け入れるというビジネスモデルのようだが、同ホテルグループのウェブサイトのオプションのページをご参照願いたい。
エアコン、テレビ、タオル、洗面具、インターネット接続、ドライヤー、清掃や客室金庫も有料となる。暑い国や暑い時期のエアコンはともかく、これらの多くはなくてもさほど支障はないかと思うが、かなり目新しいやりかたである。
ただし、LCCの航空会社の場合は、既存の航空会社に対して強い価格競争力を持つだけではなく、鉄道やバスではなく飛行機を選択するというケースは多くあっても、宿泊施設の場合は、他のホテルからお客を収奪することはあっても、さほどの存在感を示すことができるかどうかはよくわからない。
それでも、こうした新興勢力が伸長してくると、既存の宿泊施設の中でも価格面で渡り合えるようにするために、同じようなノーフリルの路線を採るところも出てくることだろう。今に「シャワーは有料」というホテルを見かける日が来るかもしれない。Tune Hotelsではもちろん無料だが。
日本ではまだ沖縄県の那覇市に1軒あるのみだが、今後は他の地域にも進出してくることを当然画策しているであろうし、もちろん東京や大阪といったコアとなる都市へすでに進出を決めているのかもしれない。
インドにもグジャラート州のアーメダーバードにあり、適当な日付を入れて検索してみると、以下のような料金が表示される。
Standard Single Single Room (1 Single Size Bed) INR 1,500
Executive Single Double Room (1 Double Bed) INR 2,200
Executive Double Executive Double (1 double bed + 1 single bed) INR 2,900
Family Room Family Room (2 Queen Beds) INR 3,800
おそらく同じような価格帯のホテルに比較すると高いヴァリュー感のある客室が用意されているのではないかと思う。このチェーンのホテルはまだ利用したことがないのだが、機会があれば宿泊してみて、感想を述べてみたいと思う。