デリーのオートワーラー けっこういい人もいたりする。

デリーのダリヤガンジの目当ての本屋に行くとき、手始めにケンブリッジ大学出版会のショールーム、それから他の出版社のショールームに行くことが多い。
とりあえずケンブリッジの所在地の目印として、「ダリヤガンジのサンジーワン・ホスピタルまで」とオートワーラーに告げる(誰でも知ってるから)のだが、小さい子連れだと走り出してから振り向いて「お子さん具合悪いの?」「何の診察受けるの?」などと尋ねてくることがけっこうある。
「実はそのすぐ脇にある書店に用事があってな・・・」と告げずに、「あぁ・・・」なんてテキトーに放置しておくと、ときどき振り向いて、子供の様子を気にしてくれたり、降りるときに「さあ、ここだよ。すぐ良くなるさ。お大事に」みたいなことを言ってくれる運転手はけっこういる。
他にも、やはりランドマークとして病院名を告げてオートに乗ったとき、ちょうど運転手が勤務終えて帰宅する途中だったのかもしれないし、目的地が近距離であったからかもしれないが、いくらと決めて乗ったのだが到着したら「お代は要りません。坊っちゃんお大事になさってください」と告げて、立ち去る爽やかな若者運転手に遭遇したこともある。
息子は血色悪いほうではないが、見るからに具合悪そうに見えたのだろうか。顔色も顔立ちも違う異民族なので、インド人には「子連れで病院へ行く。だから子供は具合が悪い」という状況判断しかないのかもしれない。
あんまり良い印象のないデリーのオートワーラーたちだが、やはり人の子なので人情味のある人は決して少なくない。
インドもなかなか良い国ではないか!

※内容は新型コロナ感染症が流行する前のものです。

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