Japanese Rupee

ヤンゴンのダウンタウンで、よく古銭屋が道端で品物を並べている。中には小さな店舗を構えたものもある。

ごちゃごちゃと並べられた紙幣やコインは玉石混淆。英領インド期の銀貨もあれば、諸外国の新旧の通貨もある。中にはどこかの国のゲームセンターのメダルもあったりして、インドの古銭屋と似たようなものだ。

そんな中で一際目を引く?のは、日本国政府発行のルピー紙幣だろうか。もともと戦時中大量に出回り、終戦とともに紙切れとなってしまったものだが、それだけに複製するための『版』には事欠かなかったのだろう。露店ではオリジナルとおぼしきものは見かけないが『手の切れるような新札』がふんだんに出回っている。

こうした『ビルマの日本軍票』は、よくタイなどでも見かけるが、各地で複製して販売しているのだろう。

軍票とは、文字通り軍が物資調達目的のための支払い手段として準備されたものだが、この『ルピー』は、ビルマを占領していた当時の日本軍が発行したもので、いわゆる法定通貨とは異なり、物資や労力等を供出した側に対して『あなたは軍に対してこの額面に示された金額分の債権を有している』ということを示す証に過ぎなかった。

サンフランシスコ講和条約締結時により、旧日本軍が発行した軍票に対する日本政府の債務は消失している。そのため票のオリジナルを持っていたとしても、その額面に示された価値はなくなっている。ともあれ戦時中の日本とこの地域との関わりを思い起こさせるモノである。

10ルピー

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