午前5時あたりになると、外が次第に明るくなってきたので宿から外出してダル湖へ。すでにシカラの漕ぎ手たちは客待ちをしている。
彼らは、先端がハートのような形になっている木製のオール一本で漕ぐのだが、思いのほかスピード感があるのは静止した水の上を進むからだろう。屋根がついていて、座席も広いのでとても快適だ。漕ぎ手なしで一日借り切って、シカラ上でのんびり過ごせたらいいだろうな、などと想像してしまう。鏡のように静まり返った湖面に浮かぶハウスボートを横目に見ながら、細い水路へと入っていく。
時おり行き交う舟があり、それらに野菜を満載していたり、漕ぎ手が魚を捕っていたりする。水路には雑貨屋があったりするが、こういうところでは舟で来る人だけが買い物をするのだろう。よくわからないのは、ハンディクラフトや衣類の店のボートもあったりすることだ。こういうところにはシカラで連れて来られる観光客や付近のハウスボートに泊まっている客が差し向けられるくらいのものだろう。
湖に浮かぶ野菜畑。潅漑の必要がなく、養分を含んだ水分が湖から直接吸い上げられるので、作物の成育には良いことだろう。こうしたエリアは限られているようだが、水郷といった雰囲気がある。スリナガルはこうした湖と市内を流れるジェラム河の賜物だ。
やがて水上マーケットに到着。観光局のパンフレットには、「バンコクの水上マーケットに次ぐ規模」と書かれているのだが、そういう具合では全くなかった。何しろ、ここで商う舟は、ごく数えるほどしかない。宿のマネージャーが「2014年の洪水後はとても小さくなっているのでガッカリするよ」と言っていたが、まさにそのとおりであった。
それでも、早朝の静かな時間帯に、こうして湖面をゆったりと進んでいくのは大変心地よかった。
地上の楽園ですね。
この時期は特に良いですね~~~
私は知人のハウスボートに宿泊してその家族の婚約式に出席していたので観光客とはまた少しちがっていたのだが、避暑にはいいですよね。西へ西へと行くとまた良い風景ですよね。大好きな場所です。ありがとうございます。
コメントありがとうございます。
平地が大変暑くなる時期に、ここはまさに地上の楽園でした。
「夏の首都」というは、まるで英領期のダージリンやシムラーみたいですが、
J&K州では今の時代も夏にはシュリーナガル、冬にはジャンムーへと首都機能
が移転するのですね。単に気候上のものという訳ではなく、ヒンドゥーのインド人
主体のジャンムー地域と、ムスリム主体のカシミール人の地域とのバランスを取る
ための措置のようではありますが。
春先に、日帰りで横須賀をちょこっと訪問しました。パラゴンカフェもぜひ訪問したかったのですが、あいにく時間切れで叶わず・・・。
緒方さま、光栄です。ありがとうございます。
是非、お時間のある時に・・お待ちしております。