通常、インド国鉄の機関車にはトイレがない。長距離を走る列車の場合、途中で運転士の交代はあっても、腹具合が悪くなることもあるだろう。鉄道の運転士はかなりの激務で、40歳を越えたあたりで、続かなくなるケースも少なくないと聞く。
もう何年も前から、「もうじき機関車にトイレを導入」「機関車内にトイレを設置することとなった」という記事はしばしば目にしていたものの、ここにきてようやく実現することとなった。
さて、このたび貨物列車用の機関車に空調とともに備えられたトイレだが、安全上の理由から、機関車が停止してブレーキがかかっている状態でのみ、トイレのドアを開けることができるようになっているのだという。
鉄道予約や上級クラスの客車内の設備等に比較して、運行に直接関わるハード面での整備はまだまだ遅れているので、このような面からも少しずつ改善がなされていくことは、イン鉄ファンとしては喜ばしい。まずは乗客全員の命を預かる運転士に、万全の体勢で職務に臨んでもらうのは当然のことである。