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カテゴリー: politics

  • インドの第3波

    12月下旬あたりまでは感染状況が落ち着き、1日の新規感染者数が6,000人前後になっていたインドだが、現在は感染拡大「第3波」により、本日1月9日時点で直近24時間の感染者数が14万人を超える事態となっている。

    Coronavirus Live Updates: India Reports 1,41,986 New Covid Cases, 285 Deaths (INDIA TODAY)

    https://www.ndtv.com/india-news/coronavirus-live-updates-india-reports-1-41-986-new-covid-cases-285-deaths-2697401

    これに先立ち、1月6日には、アムリトサル空港でイタリアからのフライトで到着した160人の乗客のうち、125人が新型コロナ陽性というニュースが流れていたのだが、この日同じくイタリアからアムリトサルに着いた別のフライトにおいては、乗客290人のうち150名が陽性というショッキングなニュースもあった。

    Punjab: 125 passengers of Italy-Amritsar flight test Covid positive on arrival (The Indian EXPRESS)

    150 passengers of another flight from Italy test positive for Covid upon arrival at Amritsar airport(INDIA TODAY)

    昨年10月にチャーター機での入国による観光客受け入れ再開、11月からは定期便を利用して入国する観光客の受け入れを再開していたが、世界で感染力の強いオミクロン株の流行していることにより、一度は緩めた水際措置を再度強化する方向に舵を切っている。

    始まったばかりのインドの第3波。どこまで拡大していくことになるのだろうか。

  • 新生エアインディアへと着々

    インドの財閥ターターの元で民営化されるエアインディア。財閥を所有する筆頭企業ターター・サンズでは新生エアインディアのトップの人選が進んでいるそうだ。

    航空会社は半期ごとにダイヤを見直しつつ、シームレスに操業しているわけなので、民営化された瞬間に大きく変わることはないにしても、1年、2年のうちに国内であまりに手を広げ過ぎた(官業によくあること)路線の整理、労組の強さから国際的にも引けを取らない給与水準と言われる同社操縦士の報酬、その他スタッフの人員整理などの労務管理面での大ナタがふるわれることだろう。

    国営エアインディアでとりわけ足枷になっていると言われる旧インディアンエアラインスの国内路線及びSAARC内や湾岸産油国への路線は、既存のLCCに任せることになるのかもしれない。少なくとも政治主導で開設させられたローカル路線については、もはや継続する義理もなくなる。

    それはそうとコロナまでは順調な経済成長が続いていたインドでは各地で空港の新設が相次ぎ、出来上がったものの定期便の乗り入れがないとか、乗り入れ開始したものの利用者が少なく半年か1年で撤退してそのまんま放置されている空港がけっこうある。官業というものは、なんといい加減なものなのかと思う。

    Tata Sons looking at hiring new Air India Management as sale proceeds (mint)

  • ゆるいヒンドゥー主義

    ゆるいヒンドゥー主義

    バナーラスのヴィシュワナート寺院。モーディー肝いりのこの地域の再開発工事が完成しての式典。こうして上空からの映像を見ると、もともとはたいへん建て込んでいた地域にあった寺院だが、周囲を広く取り壊して見事な空間を創出している。このお寺のシカラが間近に見下ろせる宿に泊まったことがあった(今はどうかしらないが、当時外国人は入れないことになっていたので、そこに宿泊するメリットがあった)が、それらも含めて地ならししたのだろう。

    BJP、RSS、VHPのいわゆる「サングパリワール」の中の政治部門としてのBJPが推進する「ヒンドゥトヴァ」は、よく「ヒンドゥー至上主義」と邦訳されるが、こうした言葉では誤解を招くだろう。厳しい戒律、教条主義といったものを連想するであろうはずだからだ。これとは裏腹に、伝統回帰や復古主義ではない新たな(緩くて広い)ヒンドゥー文化の創出。厳格な原理主義とは反対に、ゆるやかに、そして幅広く人々と社会を包み込んでいく。これが実際の「ヒンドゥトヴァ」の姿だ。

    うまい例えが思いつかないが、日本でゆる〜く浸透している英米文化、スポーツであったり祝祭であったり、キリスト教の行事などに近いもの、とも言えるのではなかろうか。

    ヒンドゥーが本来持っていた差別的構造を否定するとともに、ヒンドゥーを宗教ではなく、インド地域共通の文化として、民族的結合性には弱いものがある多民族・多文化国家を民族国家として統合へと導こうという試みのようで、それ自体は悪くないように思えるこのごろ。北東州でのBJP勢力拡大、そしてラダック地域での支持拡大は、まさにそれを象徴しているようだ。本来は「周辺地域」であった少数民族エリアを次々にメインストリームの中に取り込んでいっている。

    元来、洒落者のモーディー。彼の装いをイメージしたアパレルのブランドもあるほどなのだが、近年の彼は(聖者に近い)賢者といったムードでの演出が多くなっている。このあたりも戦略の一環となっているのがこの人の凄さの一面だが、それほど自信を深めているということだろう。

    ただし多くの人々を結合させるには、やはり外なる敵と内なる敵との対峙が効果的という面もあるようで、現政権が外の敵としてパキスタン、内なる敵としてムスリムへの対応が冷淡であったり、しばしば苛烈であることがとても気になる。

    काशी वो है… (Twitter @narendramodi)

    PM Modi inaugurates renovated Kashi Vishwanath Dham Corridor (Youtube)

  • ハビーブガンジ駅の改名

    こちらはMP州。同州の選挙は2023年なので選挙戦とは関係ないようだが、州都ボーパールにある鉄道の「ハビーブガンジ駅」が「ラーニー・カムラーパティ駅」に改名。

    BJP政権下で、ムスリムやイスラーム教関係者に因んだ地名等をサンスクリット起源の名前に置き換えて「純化させる」という事象が頻発しているが、こちらは少し趣が違う。

    先住民のゴンド族の女王に因んでとのこと。同様に先住民族が多い地域では、これまでほとんど顧みられることがなかった「先住民族の英雄」が再評価されて、地名、施設、道路などの名称に使われるという現象が起きている。これらを実施しているのはBJPだけではなく他の政党にも見られる。

    チャッティースガル州、ジャールカンド州などでも見られるものだ。この2州はBjP政権下になく、前者はJMMという先住民族が主導する政党、後者は国民会議派だが、先住民族たちの歓心を呼ぼうという政策の一環。

    Habibganj railway station renamed after Gond queen Rani Kamlapati: MP CM Shivraj Singh Chouhan (INDIA TODAY)

  • UP州の「アーザムガル」が「アーリャムガル」に改称へ

    来年2月から3月にかけて州議会選挙が予定されており、再選を狙うBJPとこれを迎え撃つ姿勢の社会党。BJPは様々な選挙キャンペーンの中で、お得意の地名改名を打ち出してきた。

    現行:アーザムガル → 改称後:アーリャムガル

    アーザムガルは、ワーラーナスィーから北上してゴーラクプルに向かう中間付近にある街だが、1665年にゴータム・ラージプートの属する豪族のアーザムという首領によって開かれたといういわれがある。ゴータム・ラージプートは基本的にヒンドゥーの氏族だが、アーザムの名が示す通りムスリムで、何代か前に改宗したらしい。(ラージプートの様々な氏族の中からムスリムに改宗したケースはけっこう多い。)

    「アーザムガル(アーザムの砦、城塞)なので、この首領の城塞の周囲に家来や取り巻き、必要な物資を調達する商人や職人などが住むようになり、彼らに食料等を供給する農民や酪農家なども周囲に集落を形成して街に発展していったのだろう。

    そんなわけで、街の成り立ちを示す地名なのだが、「アーザム」を除去して、取って付けたような「アーリャム」に置き換えて、「アーリャムガル(神の砦、城塞)」にするわけだ。アーリャムは女性の名前にもよくあるものだが、アーザムガルとは特に縁はないはずだ。旧称と語呂を合わせて命名してみたといったところだろう。

    UP CM Yogi Adityanath hints at changing Azamgarh’s name to Aryamgarh (INDIA TODAY)

  • サルマーン・クルシード

    国民会議派の重鎮のひとり、世俗派を代表するムスリムの国会議員で、著述家としても広く知られるサルマーン・クルシードのナイニタルにある屋敷が放火される事件が起き、ネットで拡散されたその様子がインドのニュース番組でも取り上げられていた。このようなことが起きた原因は先月リリースされた彼による著作が原因らしい。

    Four arrested for vandalism at Salman Khurshid’s house in Nainital (INDIA TODAY)

    1992年のバーブリー・マスジッド破壊事件に至るまでの道筋とその後の展開を回想したもので、この事件については立場によっていろいろな捉え方があるが、世俗国家インドからサフラン勢力台頭へと転換した分水嶺のような事件であった。これを境にインドの国是と常識が一転したと言える。それまでのインド中央政界は「中道左派vs左派」の対立軸であったものが、「ヒンドゥー右翼vs中道+左派」に移行してしまったからだ。

    穏健かつ良識ある世俗派のベテラン政治家がこれをどのように総括しているか知りたいので、キンドル版を購入してみることにした。

    書名:Sunrise over Ayodhya Hardcover – 25 October 2021

    著者:Salman Khurshid

    ISBN-10 ‏ : ‎ 0670096148

    ISBN-13 ‏ : ‎ 978-0670096145

  • エアインディア民営化最終局面へ

    いよいよエアインディアが民営化される。もう後戻りはないだろう。

    TATAの航空会社として誕生して、その後国営化。そんでもって2022年に元のサヤに戻ってTATAの航空会社になるとは。

    それはそうと、いろいろ不採算なものを大胆に整理するであろうことから、しばらくはエアインディアの航空券の「買い控え」が起きるかもしれない。国際線よりも、政治的理由で超幅広になっている国内線路線の簡素化を実施しないはずがない。IAとICが合併して統合AIになる際にも大きな問題として懸念されたのは特にその部分だった。

    民営化したエアインディアは普通の会社になるので「倒産することができる」わけで、事業規模も相当コンパクトにならざるを得ないはず。

    旧ICの赤字路線。日本からではそもそもしばらく行けそうにないため、関係ないといえば関係ないのだが。

    Tata Set To Take Over Air India By January (SimpleFlying)

  • L.K.アドヴァニー氏の誕生日

    11月8日、94歳の誕生日を迎えたL.K.アードヴァニー氏の自宅を訪問する首相のナレーンドラ・モーディー氏。アドヴァニー氏は内務大臣、副首相などの要職も歴任し、BJPの中核として党を牽引してきた重鎮だ。

    アドヴァニー氏は現在パキスタンとなっているカラーチー生まれで、モーディー氏と同じようにBJPの母団体であるRSSのプラチャーラク(教宣師)出身。1980年代末からの「サフラン旋風」がインドを席巻する機運醸成を演出した立役者のひとり。

    2014年の総選挙を前に、念願の首相の座を目指すべく、党内での地歩を固めようとしていた際、それまではグジャラート州チーフミニスターで、全国政党BJPの地方のボスに過ぎなかったモーディー氏及び彼の右腕のアミット・シャーが仕掛けた電光石火の党主軸への進出により、リーダシップのラインから外れる。

    アドヴァーニー氏の子飼いの重鎮、党総裁経験者のラージナート・スィンもニティン・ガルカリーも、女性指導者のトップであったスシマー・スワラージ(故人)もグジャラートからやってきた野心家に恭順を示し、アッと言う間に「モーディー体制」が出来上がり、選挙戦に突入していった。モーディーとシャーのコンビの手際の良さに仰天した。

    グジャラート州のチーフミニスター時代から、経済に明るい政治家、発展志向のリーダーとして全国で注目度の高かった彼らだが、それまで盤石に見えたアドヴァニー体制をいとも簡単に(本当はたいへんだったかもしれないが、あまりに迅速で簡単であったように見えた)世代交代させた。この手腕に、多くのインド国民は「このコンビに向こう5年間を任せてみよう」と思ったはずだ。

    PM Modi visits LK Advani on his 94th birthday, praises his scholarly pursuits (Hindustan Times)

  • 「ディワーリーおめでとう!」とボリス・ジョンソンの目配りと気配

    英国首相ボリス・ジョンソンによるディワーリーのメッセージ。国内に大規模なインド系人口を持つこと、インドとは伝統的な縁と現代においても政治・経済で強い紐帯があることからも、こうしたメッセージの発信は大切だ。もちろんこの動画はインドでも各報道機関使いまわしでたくさん流れたし、SNSでも共有された。

    UK PM Boris Johnson wishes Happy Diwali, Bandi Chhor Divas to everyone around the world (THE ECONOMIC TIMES)

    同様にアメリカのカマラ・ハリス副大統領も、こちらは本人がインド系ということもあるが次のような動画を発信している。

    US VP Kamala Harris extends Diwali greetings to everyone around the world (THE ECONIMIC TIMES)

    アメリカからは前政権時にも当時のトランプ大統領が得意のツイッターで「ディワーリーおめでとう」と発信していたし、大統領時代のオバマ氏もディワーリーのメッセージとして動画を発信していた。

    インドとの繋がりは日が浅い日本とはいえ、私たちにとってインドの経済的な重要度は高くなり、戦略的にも大切なパートナーとなりつつある。もし外務省が入れ知恵して岸田首相がツイッターでもいいから、ディワーリーに関して動画メッセージを配信したら、日本という国に対するかなり良い反響があったことだろう。お金と手間をかけずに得点を稼ぐいいチャンスであったはずだ。

    もちろん在印の大使館、領事館等ではこうした対応や発信はしていることだろうが、自国政権中枢からも相手国に対して「東京からいつも気にかけています」「日本から常に注目してますよ」という意思表示は大切だ。

  • インドで再び「改称ラッシュ」か?

    サフラン右翼のBJP政権は地名などの改名が大好きだが、中央政権は「ジム・コルベット国立公園」を「ラームガンガー国立公園」にしようとしているそうだ。

    また同じくBJP政権下のUP州では、来年の州議会選挙での再選を目指す中で、州内のスルターンプルをクシ・バワンプル、アリーガルをハリガル、マインプリーをマヤンナガル、フィローザーバードをチャンドラナガル、アーグラーをアグラーワン、ムザッファルナガルをラクシュミーナガル、ミヤーンガンジをマーヤーガンジへと、怒涛の改名ラッシュを目論んでいるとされる。

    インドにおける地名等の改称が多かったのは独立後しばらくの間であった。これはどの元植民地でも同様だろう。植民地当局により、バローダがワドーダラーに修正されたことに見られるような、本来の呼び名と乖離した「英語名」から「現地名」への回帰、英国支配者たちに因んだストリートの名前がインドの偉人の名前へと付け替えられるなど、主権がイギリスからインドに移行したことを象徴するものであった。

    その後もいろいろな州において、地元の民族主義的傾向が強まった時期に、まるで思い出したかのように、たとえばボンベイがムンバイに改称されたり、ケーララのコーチン、アレッピーなどの英語表記が現地名の綴りと発音へと修正されたりはした。これらもまた、タイミングは大きく外れてはいるものの、植民地時代の残滓の解消と位置づけることはできるだろう。

    だが近年のBJP政権における一連の改称は、こうしたものとは大きく異なり、背景にあるのはマイノリティーの排除のスタンスの「可視化」である。とりわけターゲットとなるのはムスリムのコミュニティーだ。腐敗や世襲などで国民会議派を攻撃するBJPだが、この部分でも彼ら(融和的な姿勢の国民会議派)の違いを明確に出来る。党中央でも地方政治でも、権力が身内で引き継がれることが多い国民会議派に対して、BJPにおいては「その他後進階級」出身のモーディーが頂点に立つことに見られるように、権力は実力のある者が引き継いでいくという公平感もある。

    国民会議派時代には周辺地域と捉えられていた北東辺境地域やラダックなどもその懐に招き入れ、ダリット(かつての不可触階級)なども、その庇護化に招き入れ、広範囲な支持を得たうえでの統合と発展を目指す姿勢があるとはいえ、その連帯・調和志向の裏側には人口の1割を超えるムスリムに対する一貫した不信感と冷淡さがある。また、こうした改称が各地の選挙時期に入る少し前に行われるもいうのも当然、有権者の投票行動を意識してのものだ。

    インドにおけるこうした地名改称は、日本において市町村合併で「南アルプス市」となったり、「大字新田」が新興住宅地開発により「希望が丘」となったりするような、無味無臭のものではなく、明らかにアザーンの呼びかけを寺院の鐘の音に、お供えのバラの花弁をマリーゴールドに(インド起源の仏教の供花がキクであるように、ルーツのインドにおけるヒンドゥー寺院での供花も同じくキク科)置き換えたいという意思を現すものだ。

    こういうことがあるたびに常々思うのだが、将来いつしかデリーが「インドラプラスタ」に改称されるような気がしてならない。言うまでもなく、神話のマハーバーラタに出てくる都、今のデリーのプラーナーキラーあたりを中心に広がっていたとされる伝説の都の名前だ。

    Jim Corbett National Park may be renamed as Ramganga National Park (India Today)

  • ヘロイン禍

    ヘロイン禍

    芸能人などの有名人が逮捕されたら、大騒ぎして報道するのは、いずこの国も同じ。

    インドでも同様で、シャールク・カーンの息子、アーリャンの逮捕関係のメディア露出は相当なもので、中には「ムスリムを標的にしたBJPの陰謀説」のような荒唐無稽なヨタ話をもっともらしく吹聴するニュース番組もある。

    そんな中でのインディア・トゥデイの「ヘロイン禍」の特集記事。「インディア・トゥデイ、お前もか?」と思いながらページをめくっていったが、さすが「ちゃんとしたニュース雑誌」は、ゴシップ誌や半ニュース半ゴシップ誌と大きく異なる。

    世界中のケシ関係の麻薬供給元の85%はアフガニスタンが占めているそうだが、近年はインドへの供給量が大幅に増えていることが、水際での押収量の増加で明らかなのだそうだ。先日もアフガニスタン発でイラン経由のコンテナがチェンナイで差し押さえられ、空前押収量を記録したとのこと。

    麻薬を大きな収入源とするターリバーンの「怪進撃」の要因のひとつには、この関係の売上増が果たした役割もあるかもしれない。

    同様に近年はパンジャーブ州で、とりわけ若年層へのドラッグ使用の蔓延が大きな社会問題になってもいるのは、ずいぶん前から聞いており、それを題材にした「UDTA PUNJAB(2016年)」という凄惨な映画が物議を醸したこともあった。

    パンジャーブ州への薬物流入は、国境地帯の農村部で移送がなされる様子が同作品でも描かれており、背後には当然、パキスタン側の組織があり、これには同国の工作筋も関与していると言われている。

    アーリャン・カーンの逮捕というのは、現在の麻薬禍において発生した無数の現象面での「ひとつの例」であり、背後にある動きこそ重要かつ深刻なものだ。

    現象面の末端に過ぎない個人を叩くのではなく、背後の巨悪にメスを入れたインディア・トゥデイ誌の姿勢は、まさに社会の木鐸としての矜持だろう。

    インディア・トゥデイ10月20日号
  • パンジャーブ州初のダリット出身のCM

    パンジャーブ州の国民会議派内の政争でもめていた数か月だった。CM(チーフミニスター)だったアムリンダル・スィンが辞任した後を受けて、チャランジート・スィン・チャンニーが新CMに就任。今年6月に国民会議派のパンジャーブ組織のトップに元クリケット選手のナウジョート・スィン・スィドゥーが就いてから、大きく世代交代へと舵を切ることになったようだ。

    それにしても、元パティヤーラー藩王国の現在の当主であり、軍歴とクリケットの名手でもあったことから、軍当時の階級とクリケットでの活躍から敬意を込めて「キャプテン」という呼称が付くアムリンダル・スィンから、ダリット(アウトカースト)のチャランジート・スィン・チャンニーへ交代というのは、ひとつの大きな時代が動いている気がする。もちろん同州でダリットのCMは初めてだ。アムリンダル・スィンについては、来年3月には80歳となることもあり、今後は彼の影響力はフェイドアウトしていくことだろう。

    アムリンダル・スィン、このところ彼と対立する存在となったナウジョート・スィンもともに農民カーストのジャートの出。他のアカーリー・ダルその他の有力政党でも、スィクの指導者といえば、ジャート族が圧倒的な存在感を示してきたが、ここにダリットのスィクという新たな核が生まれるのだろうか。

    パンジャーブ州議会選挙は来年2月あるいは3月に実施予定だが、州人口の約18%を占めるジャートに加えて、32%を占めるダリットの票も取りまとめたいという思惑がにじむ。

    アムリンダル・スィン時代から総体的に若返ったチャランジート・スィン内閣が選挙戦を引っ張ることになるので、今後に注目していきたい。

    Punjab CM Charanjit Singh Channi’s 15 ministers take oath amid shortlist drama (THE TIMES OF INDIA)