エアインディア 国営航空会社からターター財閥系航空会社へ移行

ついにエアインディアは、国営航空会社としての歴史に幕を閉じ、起業時のターター・グループに戻り、民営航空会社エアインディアへ移行した。

元々のエアインディア、つまり国際線を主体に操業していたときには、近年ほど深刻な経営状況ではなかったものの、2007年におけるインディアンエアラインスとの合併が大きな苦境を招いた。旧ソヴィエト連邦時代のエアロフロートのごとく、政治理由により存在する不採算路線がとても多かったこと、政治主導の経営であったこともあり、なかなか自助努力いうものは容易ではなかったことと思われる。

リンク先記事には、今後の機内食その他のアメニティ、接客姿勢等について触れられているが、そのあたりは民営化による変化の本質ではない。今後、広大な路線の整理・統合、アライアンス内での他キャリアとの後半な協力関係の構築、事業所・施設や人員の整理、新たな労使関係の構築等々、さまざまな事柄が粛々と行われていくはずなので、数年のうちにエアインディアはまったく別の評価か与えられるキャリアに変貌することだろう。

また、ターター・グループがシンガポール航空と合弁で運営しているヴィスターラー航空との関係はどのように位置づけられるのか、このあたりにも注目していきたい。

Air India handover: See list of in-flight changes as ‘Maharaja’ gets makeover (INDIA TODAY)

 

新生エアインディアへと着々

インドの財閥ターターの元で民営化されるエアインディア。財閥を所有する筆頭企業ターター・サンズでは新生エアインディアのトップの人選が進んでいるそうだ。

航空会社は半期ごとにダイヤを見直しつつ、シームレスに操業しているわけなので、民営化された瞬間に大きく変わることはないにしても、1年、2年のうちに国内であまりに手を広げ過ぎた(官業によくあること)路線の整理、労組の強さから国際的にも引けを取らない給与水準と言われる同社操縦士の報酬、その他スタッフの人員整理などの労務管理面での大ナタがふるわれることだろう。

国営エアインディアでとりわけ足枷になっていると言われる旧インディアンエアラインスの国内路線及びSAARC内や湾岸産油国への路線は、既存のLCCに任せることになるのかもしれない。少なくとも政治主導で開設させられたローカル路線については、もはや継続する義理もなくなる。

それはそうとコロナまでは順調な経済成長が続いていたインドでは各地で空港の新設が相次ぎ、出来上がったものの定期便の乗り入れがないとか、乗り入れ開始したものの利用者が少なく半年か1年で撤退してそのまんま放置されている空港がけっこうある。官業というものは、なんといい加減なものなのかと思う。

Tata Sons looking at hiring new Air India Management as sale proceeds (mint)

URBANPODという鉄道駅構内宿泊施設

鉄道駅のリタイアリングルームといえば、大部屋にたくさんのベッドが並んでいた李、簡素な部屋が用意されていたりするが、大きな駅だといつも満室でなかなか利用することはできなかったりする。繁華街に面していたり、商業地に近い場所にある鉄道駅ならば、他に宿はたくさんあるので困ることはないのだが、ヘトヘトになって深夜過ぎに到着したりしたときには、やはり駅構内にある宿泊施設が利用できるとありがたいものだ。

ムンバイセントラル駅構内に日本のカプセルホテルのような宿泊施設「URBANPOD」が出来たそうだ。こちらは国鉄ではなく民間業者による運営だ。同様のサービスが他の主要駅にも広がることを期待したい。

Staying in India’s First Pod Hotel | Under Rs1400 | Urbanpod (Youtube)

India’s First Capsule Hotel Tour | UrbanPod Hotel Mumbai | Only 900 Rs. Per Night (Youtube)

India’s First Capsule Hotel For Train Traveler | Urbanpod Hotel Tour Mumbai Central | Rs.799 per N (Youtube)

エアインディア買収直前のターターがコーチン空港も?

コロナ禍下ではあるが、インドの航空業界はドラマチックな変化を迎えている。

この記事を見て、ふと思い出したのだが、インドでは中東産油国方面行きのフライトで、「ハイデラバード→コーチン→シャルジャー」みたいに、国内で「ホップ、ステップ」して国外の目的地に「ジャンプ」するフライトがけっこうある。中東方面ではないが、以前は「ムンバイ→デリー→成田」もあった。

つまり同じフライトで、国内線として利用する乗客もあれば、国際線として利用するお客もあり、国内の最終寄港地を発つまでは、国内線乗客と国際線乗客が混在するのだ。

コロナ禍にあっては、こういう運行はできなくなっているのだろう。もちろん国際線が大きく減便されているため、そんなことはもはやどうでもよいことでもあるのだが。

With Air India, Tatas get a stake in Kerala’s Cochin airport (Business Standard)

エアインディア民営化最終局面へ

いよいよエアインディアが民営化される。もう後戻りはないだろう。

TATAの航空会社として誕生して、その後国営化。そんでもって2022年に元のサヤに戻ってTATAの航空会社になるとは。

それはそうと、いろいろ不採算なものを大胆に整理するであろうことから、しばらくはエアインディアの航空券の「買い控え」が起きるかもしれない。国際線よりも、政治的理由で超幅広になっている国内線路線の簡素化を実施しないはずがない。IAとICが合併して統合AIになる際にも大きな問題として懸念されたのは特にその部分だった。

民営化したエアインディアは普通の会社になるので「倒産することができる」わけで、事業規模も相当コンパクトにならざるを得ないはず。

旧ICの赤字路線。日本からではそもそもしばらく行けそうにないため、関係ないといえば関係ないのだが。

Tata Set To Take Over Air India By January (SimpleFlying)