あなたの居間にインド空間 

zeelogo.gif
 近ごろ日本でインドのテレビ番組をリアルタイムで観ることができるようになっているらしい。ZEE ネットワークのコンテンツをインターネット経由でリアルタイム配信する業者が東京と大阪にオープンしている。
 今日は早速その体験視聴を試してみた。東京の自宅にいながらにしてインドのニュース、音楽、映画などのプログラムを目にするのはなんだか妙な気分である。
 これらは日本における同ネットワークの正規エージェントになっているようだ。東京にあるのが「MoLa TV」で4チャンネルZEE Smile, ZEE News, ZEE Cinema, ZEE Musicの各チャンネルを視聴できる。大阪のHumtum TVは10チャンネル(ZEE TV, ZEE Smile, ZEE News, ZEE Cinema, ZEE Music, ZEE Punjabi, ZEE Gujarati, ZEE Bangla, STAR UTSAV, Sahara TV)にアクセス可能だ。
 インターネット放送なので基本的にはパソコンで観ることになるが、別売りの接続機器を購入することによってテレビに出力することができる。どちらも視聴料は1ヶ月あたり4000円というから、チャンネルが多い分後者のほうが買い得感はある。
 どちらもごく最近この事業を始めたようで、今後他の業者も参入してくる可能性もあるだろう。料金やチャンネル数も含めてサービス内容が発展していくことを期待したい。
 こうしたサービスが事業として成り立つようになった背景には、高速通信網の整備はもちろん在日インド人相手の商売そのものがそれなりに採算の取れるスケールになってきたことがある。
 近ごろ増えてきているインド出身のIT系の職業の人たちは、滞日期限がほぼ決まっている派遣を含めたいわば「転勤族」が主体。ひと昔前に日本各地で見かけた南アジアからの「出稼ぎ」の人たちよりも可処分所得が高いのはもちろんのことだ。これらの人々の中には南インドの人の占める割合が高く、そのあたりの各言語のチャンネルを供給する業者も出てくるのはもはや時間の問題だ。
 単身で日本にやってくる人たちも多いが、奥さんや子供をともなって赴任する人たちも少なくない。こうした娯楽関係は日夜忙しく働くインド人サラリーマンたち自身はともかく、彼らの配偶者で自宅の居間で過ごす時間の長い専業主婦からの需要が相当高いのではないだろうか。
 すでに日本在住の中国や韓国の人々の間に同胞のみを顧客とする音楽、ファッション、食料品、不動産などを扱うさまざまな業者がいるように、今後はインドからやってきたホワイトカラーの人々だけでなく、彼らの家族たちをもターゲットにした様々な商売が展開していくこともありえるだろう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください