成田・ヤンゴン直行便就航へ

先日に引き続いてミャンマーの話題。近ごろ何か取り上げられることの多い同国に、成田空港から全日空の直行便が就航する。時期は未定だが、年内には実現する見込みとのこと。実は、1996年7月から2000年2月まで、同社の関空・ヤンゴン便が飛んでいたのだが、長らく休止となっていた。

全日空 ミャンマーに定期便再開 12年ぶり(日本経済新聞)

おかげで、東京から眺めると隣国タイの首都バンコクとあまり変わらない距離にあるにもかかわらず、ヤンゴンはずいぶん遠く感じられてしまう状況が変化することを期待したい。これまでは、成田からタイ航空の午前便で出発して、同社が複数便持つバンコクからヤンゴンまでの遅い時間帯の便を利用すれば同日に到着することができたが、さもなければバンコクで一泊しなければならないのが現状だ。

今から1年ほど前にはMAI (Myanmar Airways International) によるヤンゴンから成田に乗り入れの計画を取り上げてみたことがあったが、まだ実現していない。それでも同社のウェブサイト内のルートマップには、『Future Route』として東京、ソウル、香港、デリー、ドバイといった就航予定地が記されている。

ミャンマーへの経済制裁緩和近しという情勢により、ビジネス目的で世界中が注目していることもあり、今後は他国の便も順次乗り入れを図るようになってくると予想される。

インドからは、エアインディアがコールカーターから月曜日と金曜日にヤンゴンに就航している。今後、ジェットエアウェイズその他が就航することもあり得るのではなかろうか。もとより関係の深いインド・ミャンマー両国であり、利害を共有する部分も少なくない隣国同士でもある。ヤンゴンその他に大規模なインド系の人口が存在していることもあってか、従前から商用その他でミャンマーを訪問するインド人や他国在住のインド系の人々は少なくなかった。

前述のMAIは、ヤンゴンから水曜日と土曜日にビハール州のガヤーへの定期便がある。ビジネス目的の乗客が多いとは思えず、仏教国ミャンマーとはいえ、そこから仏蹟巡りに出かけるお客がワンサカいるとも考えられないのだが、主にどういう人たちが利用しているのかよくわからない。予定されているデリー便の就航が待たれるところだ。

経済成長にともなう可処分所得の伸長により、海外旅行を楽しむインド人が増えており、インド発の様々なパッケージツアーなどもいろいろ売り出されている。タイやマレーシアと較べて華やかさに欠けるものの、美しいビーチや壮大な遺蹟等の観光地には事欠かないミャンマーだけに、今後は観光目的で訪問するインド人も増えてくることだろう。

私たち日本人にとっても、インドのすぐ隣のミャンマーという魅力的な国が訪れやすくなるのは嬉しい限りだ。インドまで足を伸ばす際に、行き帰りともにヤンゴン経由でミャンマーも見物という選択肢が可能となるのはありがたい。

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