Indigo 発進!

 8月4日からインドの空にまた新たなキャリアが進出している。その名もindigo。 同社の求人サイトを眺めてみると、パイロット、客室乗務員、一般職員にセールスエージェント等々あらゆる分野での募集がなされており、いかにもスタートしたばかりの若い会社という感じだ。
 近ごろインドを含めて世界各地で急増しているローコストなエアラインで、現在までのところデリー、バンガロール、プネー、グワーハティ、インパールに飛行しており、8月、9月のうちにコルカタ、ハイデラーバード、チェンナイと目的地を増やしていく。その後ムンバイー、ジャンムー、ナーグプル、スリナガルにもネットワーク を広げることが予定されている。昨年のパリ航空ショーで、当時まだ飛行機の運行を開始さえしていなかった同社がエアバスを100機注文して世間の耳目を集めた。
 辣腕経営者として知られるCEOブルース・アシュビーは、9年間勤めたUS Airwaysで財務、企画、マーケティングなどにかかわる要職を歴任してきた、そしてこのたび同社の副会長職を辞して(それでもまだ44歳!)indigoに迎えられた。これまで築いてきたキャリアを投げ打って格安航空の新興市場のインドに乗り込む彼の勝算やいかに!?
 以前は格安航空会社の乗り入れ先が主要都市プラス南西部に大きく偏っており、東部や東北部となるとほとんど従来から運行している大手キャリア(インディアン、ジェットエアウェイズ等)の独占市場のように見えたものだが、近ごろはローコストな航空会社の進出が目立つようになってきている。インドの空の便がようやく全国規模での大競争時代に入りつつあると言ってよいだろう。
 インドにおける格安航空会社の先駆け、エア・デカンは現在国内57地点をつなぐまでに成長しており、同じ区間を移動する際の料金が競合する鉄道のアッパークラスと乗客を分け合う状態がすでに現実のものとなっている。
 航空会社が乱立する中、空の便をハンドリングするキャパシティ、パイロットの不足はもちろんのこと、そんなに多くの同業者たちが共存していけるのかという疑問も提示されているものの、今後のインドは着実に『狭くなっていく』のだろう。

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