4月20日(日)の午前11時から午後6時まで、東京の池袋西口公園で『カレーフェスティバル&バングラデシュボイシャキメラ』と題するイベントが開催される。
通算9回目となるJBS(Japan Bangladesh Society)主催によるこの催しは、池袋における年中行事の野外イベントとしてすっかり定着している。主催者、出展者、来場者すべてを含めた参加者の中に占めるバングラーデーシュ人の比率の高さもまた特徴的だ。
こうした企画を毎年継続する実行力と組織力の源泉は、バングラーデーシュから年々新しく入国してくるニューカマーの人々もさることながら、主に80年代後半以降から日本にしっかり根を張って定住している人たちの存在あってのことだ。
移住先として日の浅い日本での移民『第一世代』の人たちの多くは、移住先の日本で定着すること、稼ぐことで日々多忙なことだろう。私たち地元の人間でも毎日仕事に追われて大変だ。ましてや外国から身ひとつでやってきて初めての土地でゼロから生活を築き上げていくことは容易ではない。
もちろん就労あるいは数は少ないが投資といった仕事を目的に渡航してくる人たち以外にも、留学のためにやってくる人たちもかなりいる。理系を専攻する割合が高く、概して高学歴志向で、修士・博士といったレベルを目指す。どちらにしても、彼らにとって新天地である日本に乗り込み、自らの知恵と才覚で将来を築き上げようとする『開拓者』たちだ。
その子供たちの世代になると、おそらくさまざまな生き方の選択肢が出てくることと思われる。両親(あるいはそのどちらか)の出身国であるバングラーデーシュと自分が生まれ育った日本との間で、いろんな関わり方が可能になってくる。コミュニティが次第に拡大していくのもさることながら、その生業もこれまで以上に多岐にわたるものとなっていくことだろう。イギリスやアメリカなどでのように、文学や音楽などといった表現活動に進む人たちも出てくるのかもしれない。
少子化対策が叫ばれるのみで、いまだ具体的かつ有効な施策が見られないなか、私たちの日本の将来を支えるひとつ大切な要素となるのが外国系のマンパワーだ。その中核となるのが中国系移民であるにしても、決して無視することのできない一定の影響力を持つことになるのが南アジア系の人々だ。メディア等で取り上げられる頻度の高さから、日本における南アジア系のプレゼンスとは、しばしばITプロフェッショナルたちや近年積極的に流入しはじめているインド系マネーに代表されてしまう傾向があるが、もっと地に足をつけて頑張っているのが主にバングラーデーシュ人たちからなるベンガル系のコミュニティであることを忘れてはいけない。
バブル以前、あるいはそれよりもずっと前からの散発的な事例を除き、日本においてある程度まとまった規模での南アジアからの人々の流入はまだ始まったばかりだ。移民社会の形成の初期段階から観察できるということは、かなり貴重な機会かもしれない。在日ベンガル人の個人的な知り合い等の今後の活躍を祈るのはもちろんのこと、彼らのコミュニティやネットワークに今後どういう進展が見られるのか興味のあるところである。
それはともかく、この『カレーフェスティバル&バングラデシュボイシャキメラ』おいしい料理と美味なるスイートをたらふく食する機会。好天に恵まれることを期待したい。