India Tourism in Beijing

インド政府観光局の北京事務所が開設されたのだそうだ。インド国外にて第14番目の拠点で、アジア地域では東京、シンガポール、ドバイに加えて四つ目のオフィスとなる。
まだオープンしたばかりということもあってか、在北京のインド大使館を通じて、現地職員の求人活動がなされている。中国の首都において、インドの観光発展のために働くというのは、なんだか意外性があって面白いかもしれない。
それはさておき、これは近年の大きなふたつのトレンドを象徴しているといえる。中国においても、いわゆる中間層が拡大し、彼らの経済力も高まったことによる海外旅行ブームの進展、そしてこのところ好転している印中関係のさらなる深化である。このふたつがあいまって、中国人観光客たちにとって、インドはひとつの人気国となり、インドの観光市場にとっても、将来を見据えた得意客となりつつある。数年前までは、隣接する両国間には直行する定期フライトさえなかったのがまるでウソのようだ。
そんなわけで、インドの空港では台湾ではなく大陸からやってきたお客の姿は多く、観光・商用ともに相当数の人々が行き来している様子がうかがえる。また観光地にあっても、『中国語を話しているが、お行儀の良い台湾人たちとはちょっと違う』と書いては失礼かもしれないが、従来よく見かけた彼らとかけ離れた雰囲気を持つ人々を見かけることがしばしばある。ちょっと声をかけてみると、やっぱり上海の人であったり、北京の人であったりする。
21世紀は、インドの時代、中国の時代とはよく言われるが、インド国内における『中国の時代』が始まるとは言わないまでも、とかく商業活動に長けて開拓新旺盛な漢民族たちの空白地帯ともいえたインドにおいて、彼らが急速に存在感を増そうという時代がすぐそこまで迫っているような気がするのは私だけではないだろう。インドまで物見遊山でやってくる中国人があれば、この国にさまざまな商機を見出す中国人たちも決して少なくないはずだ。

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