ヒマラヤのドン・キホーテ

 ネパールに帰化し、自らNNDP (Nepal National Development Party)という政党を率いてネパール政界への挑戦を続けている宮原巍氏について書かれた本である。 

氏がヒマラヤ観光開発株式会社の創業者であること、ネパールのシャンボチェにホテル・エベレスト・ビューを建設した人物であることは以前から知っていたが、どういう経緯でネパールに根付くことになったのかについては、ほとんど知識がなかったこともあり、この本を見かけた途端とても興味が引かれた。 

もともと登山を通じて、このヒマラヤの国との縁が出来たそうだが、その後再びネパールに渡り、当初は工業の振興を志したが、この国の現状を踏まえたうえで観光業振興に力を注ぐことになったということらしい。 

2008年の選挙の結果は残念なものであったが、70歳を越えても決して立ち止まることなく、長らく暮らして来たネパールの国政に打って出るというダイナミック行動力には脱帽である。 この本によると、ネパールで政党がマニフェストを作成するのは、彼のNNDPが初めてのことであるとのこと。同党のウェブサイト上で、2006年の結党時に示したマニフェストが公開されている。 

マニフェスト Part 1

マニフェスト Part 2 

ところで、ヒマラヤ観光開発株式会社のウェブサイトからは氏のブログにリンクされている。同じくこのサイト上にある≪世界最高峰・エベレストの見えるホテルへ!≫というタイトルの下の山岳の画像をクリックすると、ホテル・エベレスト・ビューの紹介ページに飛ぶ。 

海抜3,880mに位置する日系ホテル。掲載されている写真も魅力的だが、サンプルビデオを再生してみても、そこが絶景の地であることがうかがえる。高いところは苦手なのだが、いつか宿泊してみたいと思っている。 

書名:ヒマラヤのドン・キホーテ

著書:根深 誠

出版社:中央公論新社

ISBN-10: 4120041719

ISBN-13: 978-4120041716

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