流行のドバイの背景に 1

七つ星ホテル バージュ・アル・アラブ
何やらドバイがブームらしい。既存の書籍の改訂版やガイドブックの新年度版などを除いても、ここ数ヶ月の間で新たに出版された本だけでもずいぶんいろいろあるのだ。
ドバイにはなぜお金持ちが集まるのか
福田一郎 著 青春出版社
ドバイ発・アラブの挑戦―脱石油戦略は成功するか
宮田 律 著 NTT出版
アラブの奇跡 夢見るドバイ
むた あやの 著 産業編集センター
るるぶドバイ
JTBパブリッシング
地獄のドバイ―高級リゾート地で見た悪夢
峯山 政宏 著 彩図社
そういえば今年、日本では『七つ星ホテル』『世界一の高層ビル』『高級リゾート人工島』などをテーマにドバイを扱ったテレビ番組がいくつかあったらしい。世界最大級の産油国ながらも、経済面だけではなく、突如観光地としても赤丸急上昇というのはちょっと特異な現象かもしれない。
ドバイ首長国が自身を高級リゾートとして自国を売り込む戦略はもちろんのこと、近年の原油高を背景として潤沢なオイルマネーが流入し、その繁栄ぶりと変化のスピードに拍車がかかっていることから、ますます注目を浴びるに至っているのだろう。原油価格高騰は、これを輸入している国にとっては不利に作用するが、産油国自身にはまたとない好景気をもたらしている。
世界第四位の確認埋蔵量を誇るアラブ首長国連邦を構成する七つの首長国の中のひとつでありながらも、ドバイ首長国自体は『産油国』ではなく、商業のハブとして栄えている地域である。もちろんドバイへの投資もその繁栄もアラブ首長国自体の原油の魅力あってのことではあるが、脱石油依存ということで産業の多角化を推進してきており、その進展は他の中東産油国も大いに参考にしていることだろう。
日本でにわかに注目を浴びることになった『リゾート地』ドバイだが、インドでは昔から富裕層の海外旅行先として定番である。近年ボリウッド作品のロケも多いが、私たち日本人がドバイに対して抱くエキゾチックなイメージとは違って、もっと身近な感覚があるようだ。
ドバイは、内外に大いに繁栄ぶりが喧伝される大都会でありながらも総人口は140万人。なんだか少なく思えるかもしれないが、それでも1995年時点のちょうど倍であり、爆発的な拡張を続けている土地であることの証である。なにしろドバイの人口の9割近くが外国籍で、そのうち6割ほどがインドをはじめとする南アジア系の人々であり、主として仕事の関係で常に自国との間の往来が盛んに続いていることから、口づてなどでかなり事情のわかった近隣国という感覚だろう。
在住者が多いためThe Indian High SchoolAl Majid Indian Schoolをはじめとするインド人学校もかなりあるようだ。YAHOO知恵袋の英語版YAHOO ANSWERSには、『Best Indian school in Dubai ?』という質問とそれに対する回答が出ている。
人工島 パーム・ジュメイラー

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