インドは食事がおいしいが、レストランで伝票が出てくるあたりで一緒に出される食後の口直しのアレもなかなか良いものがある。もともとはウイキョウのみであったり、角砂糖やザラメを混ぜて出していたりしたものだが、近年は香りや味を付けた個性的なものがよく見られるようになった。
糖衣処理されたウイキョウに八角が混じったものが出てきたりすると、もうたまらない。出てきた伝票をチェックしながら、「あぁ、これは夢見心地の素晴らしさ・・・」と、ひと匙、ふた匙では飽き足らず、次々に口に運んでいるうちに、「ハッ」と気がつくと器に入っていた3/4ほど食べてしまったりする。下手すると「完食」「お替り」しかねないので、注意が必要だ。
以前、グジャラート州でこのウイキョウの加工品の専門店がいくつも集合した一角があり、どの店もこれ専業で儲けているだけあり、試食させてもらったすべてが驚くほど美味だった。小さい容器に入れてもらって購入し、宿に戻ってからツマんでみると、もう止まらなくなり、部屋で完食してしまう。糖分が多いので要注意だが、ウイキョウの香りの良さとあいまって、クセになる。
子供の頃から仁丹の類が大好きだった私にはもってこいの逸品。同じような嗜好の方があれば、きっとズブズブ深く深くハマってしまうことだろう。
今度、良い店を見つけたら大きな瓶を丸ごと買って帰ろうと思う。