ラオスの刑務所で

インドとはまったく関係のない話で恐縮ではあるが、滞在先のバンコクで手にした英字紙Bangkok Postにショッキングな記事が出ていた。
『妊娠中の英国女性に銃殺刑迫る』
ラオスで麻薬密輸容疑で逮捕されたナイジェリア出身の英国籍女性が、昨年8月にラオス首都のヴィエンチャン空港からタイのバンコクへと出国しようとしていたところ、686gのヘロイン所持していたため逮捕され、近々判決が出ることになっているのだという。
現在、ラオスではヘロインを500g以上所持していると極刑に相当することになっており、近く開かれる法廷で有罪となれば、銃殺刑に処せられることになるのだそうだ。 だが彼女は妊娠中。今年9月に出産予定だという。
在ラオスの英国大使館は、彼女が拘禁されるようになって数ヶ月経つまで、それを知らなかったという。その後毎月20分だけ大使館の担当者との面会が、ラオス当局者の立会いのもとで認められているだけとのことだ。
1988年生まれのSamantha Orobator Oghagbonは現在20歳。第三者のために運ぶことを強要されたと主張しているという。
彼女は昨年7月に休暇でオランダ、タイを訪れた後にラオスに行き、ここから8月6日に空港から出国しようとしたところで逮捕されて以来、彼女は女性刑務所に収監されている。ここは囚人たちへの虐待ぶりの酷さで悪名高いところであるらしい。
本人はヘロイン所持の事実を認めているとはいえ、それが死刑に相当するものであること、また彼女が妊娠中であり、産まれてくる予定の子供には何の罪もないこと、また出産予定時期からして、その妊娠とは明らかに刑務所に収監されて以降のものであり、刑務所のスタッフによる暴行の結果であるらしいことが取り沙汰されていることなど、非常に考えさせられるものがある。
目下、在ラオスのイギリス大使館を通じた外交努力が続けられており、また今月7日にラオスとイギリスの間で、犯罪者の引渡しに関する協定が結ばれたことから、この女性が極刑を逃れてイギリスに移送され、自国で服役できる可能性も開けてきたようではあるが、近々下りる予定の判決がとても気にかかるところである。
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