メーサイ1 到着

メーサイでの滞在先は、昨年開業したばかりの宿。バンコクの大学で建築学を学び、しばらく建築家として首都で仕事をしていた青年が、故郷に戻り実家の敷地内に建てたのがこのゲストハウス。彼は都会的な感じのする30代半ばの男性で、建物はもちろん、インテリアやファニチャー類はすべて自分でデザインしたとのこと。彼の実家は、メーサイで家具工場の経営もしているそうだ。なかなかの「こだわりの宿」のようで面白い。

家族経営のエコノミーなゲストハウスなので、このまま宿泊客の評判が高まって人気の宿となるか、本人や家族が燃え尽きて、場末の宿と成り果てるかは、この経営者本人次第だ。

外はすでに暗くなってくる。タイ各地でチェーン展開するピザ屋に入ってみると、タイ語メニュー以外に中国語のものもあった。英語を差し置いて中文があるくらいなので、それほど中国人訪問者が多いのだろう。カウンターで注文を受ける若い女性は、私と同じ程度の非常に怪しげな中国語で話しかけてくる。やはり中国語は世界を席巻しつつあるのだろう。

食事を終えて、外に出る。あたりに屋台がいくつもあるのだが、路上に置かれた席は空いているのに、若者、主婦その他の年齢や家族構成もバラバラと思われる多様な持ち帰り客が行列を成している豚足ぶっかけご飯屋台があった。一人前で買う者もあれば、10人分ほどまとめて購入するお客もある。

ここの屋台は持ち帰り客で行列だった。

そんな様子から、店主のおばちゃんの愛想や応対はイマイチながらも、味はそこそこ定評があるのだろうと判断して、私も持ち帰ってみることにしたが、宿で食べてみると、これが大変素晴らしいものであり、お代わりを注文しに再度おばちゃんの元に走らないと後悔すると判断したくらいだ。

田舎町の屋台で埋もれてしまうには、非常に惜しい才能ではないかと思う。

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