このスキャナーのおかげで、自室にかなりスペースを確保することができた。それでもまだまだ書籍類がいろいろあるので、ある程度まとまった時間ができると、これらをS1500でドカドカ読み込んではPDF化する作業を進めている。簡単に言えば、背表紙を切り離した書籍を読み込み台に挿入すれば、自動的に次々読み込んでいってくれる。1分間あたり40ページくらいのスピードなので、単行本一冊を電子化するのはごく簡単だ。
スキャナーとしては、他社の類似製品をまったく寄せ付けない非常に高い評判を得ているS1500ではあるが、決して弱点がないわけではない。紙が変色するくらい古くなっていたり、表面が粗い感じの手触りがする用紙を使用している場合、数ページ読み込むごとに紙詰まりや用紙の重なりが多発することは珍しくなく、そうした書籍のスキャニングには往生したことがよくある。特にインドで発行された書籍の場合、こういうトラブルが発生する確率は高い。
重ねた紙を一枚一枚剥離させて吸い込んでいく給紙機構の部分は消耗品なので、一定の枚数(部品によって5万枚だったり、10万枚だったりする)で寿命となるため。これらを交換すれば再び快適に動作するはずなのだが、やはり苦手とするタイプの用紙の際にはいろいろと不具合が起きた。そうでなくとも、普通に調子良く読み込みがなされていく中で、なぜか特定のページだけは、まるでその紙に呪いでもかかっているかのように何度繰り返しても重なってしまうということもときどきあるのはなぜだろう?
このたび発表されたScan Snapの新モデル、iX500は、読込速度が25%高速化し、しかもパソコン無しでそのままタブレットPCやスマートフォンに転送できる機能も搭載されているとのことだ。デジタル製品の性能はそのように飛躍的に進化するものだが、個人的により注目しているのは、給紙機構が一新されたことだ。これにより、読み込み時の重なりや紙詰まりが低減されていることを期待したい。
発売は11月末。給紙の正確性が明らかに向上していることが確認でき次第、購入する予定。