アラビア海から大津波がやってくる?

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 いよいよ11月だが、ちょっと気になることがある。それは「今年11月にグジャラートとマハーラーシュトラ両州を津波が襲う」という、アーンドラ・プラデーシュ出身のインド系カナダ人「津波専門家」による発言だ。
 彼によれば、次の大津波はアラビア海で発生するだろうということだ。亜大陸では地殻変動による津波が60年周期で起きており、ひとたびそれが起きればグジャラートとマハーラーシュトラで大きな被害が出るだろうとのこと。
 その根拠とは何かといえば「1945年に起きたアラビア海の津波からちょうど60年目にあたる。昨年の津波との相関があると思われ、今年年末までには津波が起きるだろう」というなんだか説得力のないものであるが。ちなみにアラビア海における前々回の津波は1883年だったそうだ。
 そうした指摘におかげ(?)か昨年南インドを襲った津波の教訓か知らないが、行政当局は沿岸部での津波警報システムの構築やマングローヴの植樹といった対策の検討を進めている。なにはともあれ万一の場合に備えて準備をしておくのはいいことだ。
 下記リンク記事は今年9月のものだが、「津波の予言」が空振りに終わることを願いたい。
Tunami could hit Gujarat-Mumbai coast in November (Hindustantimes)

祝祭を前に

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 10月29日午後5時58分にパハールガンジで装身具店前の路上に駐車してあったスクーターが、午後6時5分にはサロージニーナガルではチャート(スナック)の露店が爆発した。それらに続きオクラーではDTCバス車内に置かれた不審な荷物に気づいた乗客に注意を促された車掌とドライバーが中身をあらためた結果、爆発物と確信して外に放り出した際に炸裂した。今回の一連の事件で非常に強力な爆薬RDXが使用されたとされる。
 市内各所のマーケット、そして鉄道駅やバスターミナルなどでは新たな事件の発生および不審者洗い出しの一環として、乗客の厳しい荷物検査などの警戒態勢が敷かれているが、首都デリーのみならず、ムンバイなどインドの他の大都市でも同様の措置が取られているという。 
 しかしディーワーリーの休暇のため人々が大移動する時期でもあるため「これだけの人ごみを限られた数の警官たちでどうやってチェックできるのか」「人の流れまではコントロールできない」と、その効果を疑問視する声も上がっている。
 現在までのところ死者55名、負傷者155名と伝えられているが、事件の詳細が明らかになるにつれて、この数字はさらに拡大するのかもしれない。負傷した人々は市内各地の病院に収容されているが、輸血用血液の不足のためメディアを通じて献血提供者を求めるアピールが続いている。
 公務でトリプラー訪問中であったマンモーハンスィン首相は、帰路コルカタに到着した時点で事件が発生し、現地に滞在する予定をキャンセルして急遽デリーに戻り対応に当たることになった。
 今年はディーワーリーとイスラーム教徒のラマダーンの断食明けの祭りがほぼ重なることになるが、これらの祝祭を前にしてこうした事件が起きてしまったことはとても残念である。事件関係者の身柄の確保や事件の真相の究明等が急がれるところであるが、この出来事が今後社会のありかたに甚大な影響を及ぼすであろうことからも、事態の推移を注意深く見守っていきたいものである。
Serial blasts rock Delhi; scores killed (Hindistan Times)

嵐の予感

 本日デリー市内各地(パハールガンジ、サロージニーナガル、オークラー)で連続爆破事件があり、死傷者が出ているようだ。チャンドニーチョウクでは未遂に終わり、爆弾処理班により不発化されたと伝えられている。
 死傷者が出ているようだが、経緯や事件背景等を含めた詳細がメディアを通じて明らかになるまで、もう少し時間がかかると思われる。7月に起きたロンドンでの連続テロ事件を含めて、もはや「定番」となった「同時多発」型であることも気になるところだ。
 これを書いている時点では犯行声明は出ておらず、イスラーム過激派の犯行あるいは90年代初頭以降沈静化しているパンジャーブの分離主義テログループによるものである可能性等々、様々な憶測が飛び交っているようだ。
 いずれにしても国内的にはコミュナルな摩擦が一気に噴出する可能性があるだろうし、先の総選挙以来後退気味の右派勢力がここにきて一転攻勢に出る追い風にもなろう。対外的にはここしばらく良好な印パ関係についても大いに懸念されるところである。
 この先インドでひどい「嵐」が吹き荒れることがないことを願うが、どうやらタダで済まないような気がしてならない。
DELHI SERIAL BLASTS
Several feared killed as serial blasts rock Delhi’s markets

備えあれば・・・

 10月8日にパキスタン北部およびインドのカシミール地方の一部に大きな被害をおよぼした大地震。当然のことながら建物のありかたについて反省する声もある。
 インドの一部マスコミでは、日本の建物の多くが耐震・免震構造になっているかのように書かれているものも見かけたが、やはりインドひいては南アジア全域に共通する家屋や商業ビルその他の建築方法についての疑問が提示されているようで、インディアトゥデイ誌10月26日号にもそうした記事が掲載されており、「家屋が崩れるメカニズム」についてイラスト入りで解説してあった。簡単にいえば地震の大きな揺れのため、壁が外側へと引っ張られて倒れこむとともに、天井が落ち込んで崩壊するということだ。

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カシミール初の女性自爆テロ

 先週土曜日の大地震で大きな被害を受けたカシミールだが、この地域で最初の女性による自爆テロ(軍を標的にしたものとされるが失敗に終わった)が起きたことが伝えられている。
 中東では、特にパレスチナ問題がらみの「闘争」の中、女性によるこの類の事件はもはや珍しいものではなくなっている。またインドでも各地で散発する過激派によるテロ活動の中で、女性が何らかの役割を担っているケースは決して少なくない。だが本日夕方放送のZEE NEWSによれば、カシミール地方を巡る一連の出来事の中で、女性によるこのタイプの犯行は初めてなのだという。
 従来男の領域と見られていた分野への「進出」の背景にあるものはいくつか考えられるが、だからといってテロ活動が「拡大している」とはいえないと思う。しかし少なくともこうした活動に参画したり、その中で重要な任務を担う人々の層が従来よりも拡大している可能性は見逃すことができない。何しろ世の中の半分は女性である。今後の動きを注意深く見守っていきたい。
Kashmir ‘woman suicide attacker’ (BBC)