在印アメリカ大使館ウェブサイトにて

在印アメリカ大使館は、今月21日からデリーでのテロ発生の可能性を根拠とする注意喚起を出している。
US warning over India ‘attacks’ (BBC NEWS South Asia)
インド滞在中ないしはこれからインドに向かおうとしている米国市民に対し、こうしたメッセージが発せられることは時々あり、特に珍しいことではないが、おそらく何がしかの根拠があってのことだろう。
これを受けて、日本の外務省は海外安全ホームページ内で4月23日付け『最新スポット情報』にて『在インド米国大使館は、首都ニューデリーでテロリストが攻撃を計画している兆候』なる記事をアップロードしており、同国とは情報収集能力において比較にならない開きがあることが見て取れる。
ところでアメリカ大使館ウェブサイトのArchived Warden Messagesには、セキュリティ等に関して同大使館が発した過去のメッセージを一覧できるようになっているが、インドのヴィザに関して導入された2ヵ月ルールに関して、12月9日、15日、21日、23日と4回に渡って情報を提供している部分が目を引いた。
テロ事件等は、局地的かつ一過性のものである (運悪く遭遇してしまった場合の危険はともかく)のに対して、広く周知されることなく変更されたヴィザのルールについては、まだそれが広く知れ渡っていない時期に出入国を予定している人たちに、等しく影響を及ぼすものとなる。
ゆえにこうした情報を大使館が自国市民のために提供するということは歓迎すべきことであるが、私たちを含めてその他の国籍を持つ人々もすぐに参照できるウェブ上に掲載されているのはありがたい。言うまでもなく英語で書かれているがゆえに、国や地域を問わず世界中の人々が参照することができる。
ともあれ、今後特に何も起きないことを願うが、今年10月3日から14日にかけてデリーで開催されるコモンウェルス・ゲームの時期はどうなのだろうか?とも思う。
スポーツの試合が開催される施設、選手村、一定水準以上の宿泊施設等をはじめとして高度なセキュリティ対策が敷かれることとは思う。しかし人口1400万人にも及ぶ大都会であり、都市はいつでも誰でも出入り自由な空間であり、治安当局が躍起になってもなかなか目の行き届かないスポット等は少なくない。
何か起きれば、最終的に責任があるのは行政や治安を司る政府ということになるが、そこで業務に従事する人々だけで安全を守ることができるのか、といえばそうではないだろう。
日本ではコモンウェルス大会なるものに馴染みがほとんどないが、英連邦という枠内に限られた国々のみ・・・といっても71もの国々が参加する大掛かりなものだ。これまでインドが開催した中で最大のスポーツの大会でもある。
各種競技に参加する選手たち自身にとっても、これを観戦する市民たちにとっても、『デリーにやってきて良かった!』『デリーで開催して良かった!』と、誰もが感動と喜びを分かち合うことのできる平和なスポーツの祭典となるよう祈りたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください