ISL(Indian Super League)で活躍するスーパースターたち

昨年から始まったインドのサッカーの事実上のトップリーグのISL(Indian Super League)。「事実上の」と書いたのは、従来から存在しているI –Leagueは、ISLの下位になったわけではなく、どちらもインドサッカー界の頂点に君臨するリーグであるからだ。

このふたつは開催シーズンが異なる点においては、直接競合する関係にはなっていない。ISLは10月から12月までとシーズンが短く、I –Leagueはそれが終了した12月下旬から5か月程度の期間だ。

ただし、ISLはAIFF(All India Football Federation)のもとで、インド国内の有力な財閥系企業リライアンス・インダストリーズとStar TVを運営するスター・インディア、そしてアメリカのIMGの出資により発足したもので、I–leagueよりも商業性、エンターテインメント性が高いものとなっている。

外国人枠が6人となっており、4人まで外国人が加入できるI–leagueに比べて、よりレベルの高いプレーヤーを招聘できる幅が広いだけではなく、実際にはもっと大きな魅力がある。I–leagueにも往年の名プレーヤーたちが在籍したことがあり、日本からも元Jリーガーが参戦したことがあるものの、国際的には無名に近い外国人選手も多かった。

だがISLにおいては、やはり盛りを過ぎた外国人助っ人が多いとはいえ、その顔ぶれは錚々たるものがある。下記リンク先をご覧いただきたい。

15 International Footballers To Watch Out For In The Indian Super League (SCOOP WHOOP)

イタリアのアレッサンドロ・デル・ピエロ、マルコ・マテラッツィ、フランスのニコラス・アネルカ、スペインのルイス・ガルシア等々、たとえ彼らがもはや第一線のスターダムから離脱した選手たちであるとはいえ、サッカーファンならば機会があればぜひとも彼らのプレーを観てみたいと思うことだろう。

ちなみにブラジルが生んだ世界的なスーパースターであり、日本のJリーグでの鹿島アントラーズでプレーヤーとして、監督としても活躍、後に日本代表監督を務めたジーコもISLのFCゴアで監督として采配を振るっている。

クラブとしてとりわけ注目したいのは、コールカーターを本拠地とするATLETICO DE KOLKATAだ。名前もクラブのユニフォームもATLETICO MADRIDに酷似しているが、名門クラブを真似たものという訳ではなく、本家ATLETICO MADRIDが経営に参画しており、監督も助っ人たちもスペインから送り込まれた本場仕込みの名実ともにインド版のATLETICOなのである。

2026年、つまり今から12年後のワールドカップ本大会出場を目指すインドのサッカー界だが、これまで地域的にはサッカー熱の高いところはあったものの、これを国民的なスポーツとして根付かせることができるか、地元インドから埋もれた人材を発掘して世界レベルのプレーヤーに育て上げることができるのかどうか、今後の推移に注目したい。

しかしながら、経済的に好調な国で巨額の資金を投入してトップリーグを創設したからといって、また世界的な人口大国であるからといって、自国におけるサッカーという競技の強化に成功するかといえば、必ずしもそうとはいえないのは中国の現状を見ればわかるとおり。

その反面、「東欧のブラジル」と言われるほど、豊富なタレントを輩出したユーゴスラヴィア社会主義連邦共和国が内戦を経て6つの国に分裂した後も、この地域出身の優れた選手は多く、その中の人口わずか430万人程度のクロアチアの代表の安定した強さといえば圧巻だ。

ともあれ、インドには若年層の人口が非常に厚いという強みもある。ISLの商業的な成功とそれに伴うインドのサッカー人口の拡大と総体的なレベルの底上げについて大いに期待したいものがある。

This entry was posted in column, sports. Bookmark the permalink.