鉄道市場

インドの話ではなくて恐縮である。日本からインドに向かう場合、往々にして上空を通過あるいはバンコクでの乗り換えといった形で縁のあるタイの鉄道に関するものである。

バンコク郊外のメークローン駅界隈では、今も水上マーケットが残っており、古き良き時代を体験できるエリアとして知られているが、それにも増して魅力的なのは、鉄道の路線にまたがって広がる市場だ。

・・・と書いてみたが、実は私自身、まだここを訪れたことがない。

Thailand railway track market (YoutTube)

列車通過に備えて店頭の片づけをする人々の手際の良さに感心するとともに、車両最後尾が過ぎ去るやいなや店開きを始める様子には、市場で働く人々の旺盛なバイタリティを感じずにはいられない。

感銘を受けたのは、市場の人々の有様だけではない。上記リンク先の動画の中に出てくるように、多数の観光客がカメラやビデオで撮影している姿があることからも判るかと思うが、バンコク近郊の有名スポットである。

タイ政府もこの危険なコンディションのマーケットを貴重な観光資源のひとつとして位置付けているのかどうかは知らないが、当この状態を容認しているため、長年に渡ってこうしたシーンが日々繰り返されているわけであり、当局の鷹揚さと柔軟さを感じずにはいられない。

マーケットの立地が危険であることは間違いない。でも常時神経過敏症的で、些細なことで大げさに騒ぎ立てるヒステリックな日本社会から眺めると、このようなおおらかさは実に羨ましく感じられないだろうか。

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