今年はインド関係イベントが盛りだくさん

2007年は『日印交流年』とのことで、日本とインドの相互理解の促進と交流の拡大を目指すため、両国で様々な交流事業が行なわれることが予定されている。外務省のウェブサイトによれば、政府や実行委員会による事業だけでなく、地方自治体、民間団体、個人等による独自の企画や草の根レベルの活動についても、日印交流年事業としての認定を受ければ各々のパンフレットなどに使用できることになっている。
そうした動きの中、『NPO法人日印交流を盛りあげる会』により毎月イベントが開催されることが計画されている。1月にはICCRの派遣により来日したウマー・ドーグラーによる古典舞踊のカタックのステージが横浜、東京、新潟、群馬で開催された。私は東京都江戸川区の西葛西で行なわれた公演を観に行ったのだが、会場は駅からバス5分ほどのところにある清新町コミュニティ会館という名の示すとおり規模の小さな自治体ホールで、観衆は100名前後だっただろうか。舞踊そのものも良かったのだが、こういうこじんまりとしたところで舞台が繰り広げられるというのは贅沢なものだし、ステージ後には出演者たちと直に声を交わしたりできたりするなどアットームな雰囲気も楽しいものであった。
ただし、こうしたムードの背後にはなかなか宣伝が行き届かないという事情もあるようである。観客の中にはミティラー博物館が関係するイベントの常連さんたちがかなり含まれているように見えたが、こうしたイベントに初めて参加するという人が果たしてどのくらいいたのだろうか。横浜市港北区で行なわれた彼らのステージでは30人しか集まらなかったのだという。ウマー・ドーグラーの舞台上での挨拶で『今回は客席にインドの同胞の姿が多くてうれしい・・・』とのくだりがあったのだが、せっかく張り切ってやってきた日本での最初の会場でほとんど人が集まらず、まるでリハーサルでもやっているような状態であったことに本人はさぞ失望したことであろう。  舞踊の公演を行なう目的でそれなりの人物を招いている以上、宣伝不足で客入らずというのは実にもったいない話である。比較的お客が入っていたとされる西葛西(清新町コミュニティ会館)においても後ろのほうはかなり空いている状態であった。
 
もちろん主催する側にもいろいろと難しい事情があるそうだ。こうしたイベントに出演するアーティストが決まるのが来日3週間前ということも少なくないため、情報を行き渡らせるのに苦労しているのだというし、資金的にも潤沢な予算があるというわけではないのでとても大変らしい。でも来日する出演者たちは実力派揃いなので、ちょくちょく『次は何のイベントがあるのかな?』とチェックしておくといいかもしれない。ちなみに2月は『シカンダル・ランガの音楽・舞踊公演』と題してラージャスターンの音楽と舞踊が披露される予定である。現在のところ2月14日(水)に東京都港区赤坂、そして19日(月)に横浜市港北区での公演が予定されている。なお今後のイベント情報等は『日印交流年 Japan-India Friendship Year 2007 !』のサイト中の『音楽・舞踊年間スケジュール』に順次掲載されるそうだからこちらも注目していきたい。

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