PENTAX Q

PENTAX Q

ミラーレスのモデルが普及してきたこともあり、デジタル一眼のカメラの小型化が進む昨今だが、今月末にはPENTAXから『PENTAXQ』という究極的に小さなデジタル一眼が発売される。

マイクロフォーサーズ機同様、ミラーレスなので一眼レフではない『一眼』カメラである。 まさか既存の規格のデジタル一眼レフないしはデジタル一眼から乗り換える人はいないと思うが、サブ機として持ち歩くコンパクトデジカメの代わりとしてという需要は多いのではないだろうか。また主としてコンパクトデジカメのユーザーの中でハイエンド機を使用している人たちがターゲットになるはず。

PENTAX Q (PENTAX)

まったく新しい規格のカメラであり、実機に触れる機会もまだないため、なんともコメントすることができない。『世界最小、最軽量のデジタル一眼』を謳っている。だがデジタル一眼としてよりも、むしろ『レンズ交換式かつ多様なアクセサリ類と合わせてデジタル一眼的に使えるコンパクトデジカメ』としての魅力を感じる人のほうが多いことだろう。

一眼的に使うために最も大切な要素である交換レンズ類については、ラインナップをこれから揃えていく方向にある。もちろんPENTAXQの売り上げが伸びていく前提での話なので、実際のところどうなるかは発売後しばらく様子を見ないとわからない。

従来の一眼レフの場合、キヤノンにしてもニコンにしても、自社ブランドのレンズの豊富なヴァリエーションに加えて、シグマやタムロンといったサードパーティーが製造するこれらのマウント規格等に合致した数多くのレンズ群の中から、目的と予算に合わせてふさわしいものを選択できる。

まったく新しい規格のQマウントの場合、他のレンズメーカーも製造に乗り出すことはないだろうが、PENTAXから今後様々なタイプのレンズが用意されて『こんな小さなカメラなのに一通りのシステムを組むことができる!』なんていうことになったら面白いと思う。

コンパクトデジカメのハイエンド機に対して、PENTAX Qはそれぞれ用途や性格の異なる複数のレンズを交換して、一眼的に撮影できることウリなので、まずはそのあたりの環境の整備が普及のポイントとなる。

『小さいのに意外に楽しいカメラ』『超コンパクトな万能機』として、日常でも旅行先でも多いに活用できる常時携帯可能なカメラとなることだろう。まだ発売前のこのカメラを『インドでどうだろう?この1台…』として取り上げてみた。

ただしこのカメラについて『デジタル一眼』として興味を抱いているわけではない。その理由は搭載している撮像素子のサイズだ。1/2.3型というコンパクトデジカメ用のもの豆粒ほどの大きさである。画質はもちろんのこと、背景のボケ具合、ラティテュード、高感度時の画像の荒れ等々、従来のデジタル一眼に対して著しく不利であることは当然であるからだ。センサーのサイズ比較については下記のサイトをご参照願いたい。

撮像素子の大きさは性能と価格に直結 (ガバサク談義)

『小さくて持ち歩きにいい』と、当初気に入って使っていたマイクロフォーサーズ機でさえもAPS-Cサイズのセンサー搭載のカメラに比べるといまひとつ・・・としみじみ感じている。 だが常時携帯しているリコーのGR-DigitalⅢよりもひと回り大きい程度なので、これがくたびれてダメになるあたりで、その時点で販売されているおそらく次世代のPENTAX Qを手に入れることになるかもしれない。レンズ交換式コンパクトデジカメというまったく新しいジャンルのカメラとして。

蛇足ながら、オモチャ的に小さなサイズにもかかわらず、ボディはしっかりとしたマグネシウム合金製というのも好感が持てる。実機に触れてみるをとても楽しみにしている。

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