ただいまメンテナンス中です…

カテゴリー: politics

  • 5州選挙開票速報

    本日夕方からテレビに見入っていた。

    5州の州議会選挙、チャッティースガル州、マッディャプラデーシュ州、ラージャスターン州で得票数でBJPを上回ることが確定したという。マッディャプラデーシュでは連立工作如何によっては、BJPが政権を握る可能性もないとはいえないとはいえ、どうやらこれら3州は国民会議派政権となりそうだ。テーランガーナー州は、会議派の友党TRSが過半数を大幅に越え、会議派は第2の議席獲得数。

    まだ完全に結果が出たとは言えない段階であったが、すでにテレビニュースでは「開票結果はどうなるか?」ではなく、「なぜBJPは負けたか?そして会議派の勝因は?」となっている。

    唯一、ミゾラム州のみがBJPが率いる右派連合NDA(国民民主連合)に属するミゾ民族前線が過半数を得たがBJPはわずか1議席。もともとこの地域では地元の民族政党が圧倒的に強いこと、マジョリティから大きく離れた特殊事情のある州なので、ここでの結果が中央政府の選挙に影響することはない。

    来年5月に行われる(4月になるかもしれない)総選挙に向けて、国民の投票行動を予測する重要な参考になるであろうことから、メディアが「2019年Lok Sabha(下院)選挙のセミファイナル」と表現する今回の5州選挙は、国民会議派の勝利となった。

    来年5月は、国民会議派率いる アライアンス、UPA(統一進歩同盟)が躍進することになるのだろうか。

    大きく右に傾くと、ちゃんと大衆の投票行動で反対側に揺り戻すのは、インド大衆のバランス感覚だ。1980年代末に大きく左に振れたときもそうだった。当時リードしていた陣営とは対極にあった右派政党が急伸して中央で政権を得た、そして地方でも躍進したのが1990年代であった。

    決してファシズムに走ることなく、左右どちらかに偏り過ぎると、必ずや反発して振れを是正する。さすがは世界最大の民主主義国である。

    Rajasthan, Telangana, Chhattisgarh, Mizoram, MP election results 2018 : Live updates (THE TIMES OF INDIA)

  • ナガ族の100年闘争

    かつては意思も方向もバラバラだった人たちが初めて「ナガ族」として1918年に結成した政治組織「Naga Club」の100周年に当たる。
    そのNaga Clubはもはやなく、ナガランドでは路線の異なる複数のナガ人政治組織が割拠している状態だ。Naga Club自体は武装集団ではなかったが、英領インドからの分離とビルマ側に住む同族たちの地域との統合を目指していた。
    その流れを汲む組織が政府に対して武装闘争を開始したのは、たしか1947年だった。
    Naga Club結成から数えて100年間も闘っている。これほど長く続いている独立闘争は、そうそうないはずだ。
    (政府と休戦中で、状態も安定しているため2011年から旅行者も自由に訪問できるようになっているが、まだ独立要求の旗を下ろしたわけではない。)

    A Short History of Naga Club With Date of Formation as Foretold by Leaders (EASTERN MIRROR)

  • ハイデラバード改め「バーギャーナガル」の公約

    なぜUP州のトップであるCM(チーフミニスター)が他州のことについて、こんなことを言うのかわからないのだが。

    今月投票が実施されるテランガナー州議会。もしBJPが同州与党となったらハイデラバードを「バーギャーナガル」と改名すると発言。

    狂ったように地名変更が続くインドだが、やはり狂ってしまったのだろうか。

    デカンに咲いた北インドの系譜のムスリム文化の華、ハイデラバード。今もムスリム人口は44%を数え、周辺地域がテルグ語圏であるのに対して、旧市街を中心とするかなり広いエリアで、ウルドゥー語を母語とする大きな人口。

    ここを都と定めた旧藩王国の主、ニザームは北インド由来の血筋、しかも現在はトルコのオスマン家の一員(姻族)でもあるインドきってのムスリムの名家。そんな由緒ある旧藩王国の都の名を「幸町」みたいなものに変えてしまうのは、あまりにもったいない。

    そこまでしてムスリムを嫌い、イスラーム文化の影響を疎んじるのか。

    Ready to rename Hyderabad as Bhagyanagar, says Uttar Pradesh chief minister Yogi Adityanath (THE TIMES OF INDIA)

  • ムンバイ同時多発テロから10年

    昨日は2008年11月26日に発生したムンバイ同時多発テロから10周年であった。

    この日の夜9時半頃に発生したムンバイCST(チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス)駅での銃乱射を皮切りに、コラバのレオポルド・カフェへの襲撃、タージマハル・ホテルとトライデント・ホテルでの立て籠もり、ユダヤ教施設のナリーマン・ハウス襲撃など、南ムンバイの複数箇所で時を同じくして複数のテロが実行された。

    パキスタン水域から侵入し、インドの漁船を乗っ取ってムンバイに上陸した犯人たちは、犯行地点までは市内を流していたタクシーで移動したが、降車する際に車内に時限爆弾をセットしたため、これを知らなかったドライバーが向かった先でクルマが爆発を起こしている。

    またムンバイCST駅で銃を乱射した際に被弾した人たちの多くが搬送された先のカーマ病院でも襲撃を加えるなど、非常に入念かつ冷酷な犯行であった。

    2001年9月11日に起きたニューヨークでの同時多発テロの際もそうであったのだが、進行中の事件がテレビ等で中継されることをも計算に入れており、私たちは画面の前で進行している悪魔の仕業におののきながら釘づけとなった。

    このとき私はAaj Tak、NDTV India等のニュース番組で成り行きを見つめていた。夜になっても、気にかかって寝ていることはできず、ほとんど徹夜で視聴していた。インドの大手メディアは電波だけではなく、インターネットでもニュース番組をリアルタイムで配信しており、私は日本でそれを見ていたのだ。

    実行犯たちは携帯電話で、彼らをそこに送り込んだパキスタンのテロ組織幹部と連絡を取っていることが明らかになっていた。そんな中、テレビでインドの治安組織側の対応が放送されること、その時点でこの事件についてインド側が把握していることを逐一電波で流してしまうことは、敵に手の内を見せているようなものだという批判もあった。

    犯人たちが立て籠もったタージマハル・ホテル、トライデント・ホテル、ナリーマン・ハウスでは、長いこと膠着状態が続き、制圧へ向けて動き出すには、デリーから投入された特殊部隊のコマンドーたちの現地到着を待たなければならなかった。

    そしてついに彼らが現場に投入され、事態は急展開を見せた。事件発生から実に足掛け3日目の朝8時、最後の立て籠もり現場であったタージマハル・ホテルが制圧された。死亡者174名、負傷者300名以上という凄惨な事件がようやく幕切れとなった。

    なお、この事件の実行犯10名のうち、事件当時21歳だったアジマル・カサーブは、この手の事件としては珍しく警察に捕縛された。(2012年11月に絞首刑)

    後に事件の背後関係や実行犯たちの出自等の詳細がよくわかるようになったのは、犯人の1人が生け捕りになったためという部分も大きい。この若い実行犯男性を主人公にした映画The Attacks of 26/11 (2013年公開)は、そうした情報を下敷きして制作された作品だ。

    こうしたことが二度と起きてはならないのだが、決してそうはいかないように思われるのは、やはりインド・パキスタン関係であり、商都ムンバイをターゲットとした場合のインパクトの大きさであり、いつ何時見知らぬ人が徘徊しても誰も気にさえ留めず人々の往来を管理することが困難な大都会の匿名性でもある。

  • FRONTLINE 2018年12月7日号

    FRONTLINE 2018年12月7日号

    インドのニュース雑誌「Frontline」最新号が発行された。
    「前線」の名の示すとおり、左傾した論調が心地よい。 昔ながらのインドの高級誌は、やはり「左」なのだ。
    今号の特集はカーシー・ウィシュワナート寺院、通称ゴールデンテンプルとその周辺の「浄化」作業による破壊と再開発への批判。1992年のアヨーディヤーでのバーブリーマスジッド破壊になぞらえた批判を展開している。

  • 相次ぐ地名変更 ついにアーメダーバードも

    狂ったような勢いで街の改名相次ぐインド、アーメダーバードが「カルナワティ」へ変更される動き。モーディー首相のお膝元、グジャラート州だけのことはある。(前回ロークサバー選挙ではUPのバナーラスから出馬したが)

    街レベルでなくとも、首都デリーでは「アウラングゼーブ・ロード」がヒンドゥーフレンドリーなムスリムの大統領で、インド原爆の父でもあった「APJアブドゥル・カラム・ロード」に変更された。

    地図がどんどん変わるのに加えて、印字されている名前と、昔から実際にずっと使われている名前が違い、ちょっと面倒なケースがふえている。

    カルカッタの道路で、改名される前からのストリート名、はなはだしくは植民地時代からの名前のほうが通りの良いものも少なくない。不思議なことに、改名して定着するものと、そうならずに後々も古い名前で呼ばれるものがある。時代が下るとともに、暮らす人たちの世代は変わるし、外からの人口の流入があるにも関わらず・・・である。

    Congress opposes government’s move to rename Ahmedabad (The Indian EXPRESS)

  • 2019年総選挙の前哨戦

    2019年総選挙の前哨戦

    今週のインディアトゥデイの特集は3州の州議会選挙。チャッティースガルとマッディヤ・プラデーシュが今月、ラージャスターンは来月に投票が予定されている。
    どれも現在はBJP政権下。
    来年は中央政府の選挙があるため、これらはその前哨戦との位置づけ。
    UPやビハールほどには強力な地元政党がないため、まさにBJPと国民会議派の真っ向からの衝突となるこの3州。
    これら選挙の結果は、来年4月ないしは5月に投票が実施される中央政府の総選挙に如実に反映されることは間違いないだろう。

  • 「ゴンドワナ州」の提案

    ゴンドワナ共和党という政党がある。
    ゴンドワナ大陸にちなんだ気宇壮大なネーミングというわけではなく、チャッティースガルに暮らすアーディワースィー(原住民、先住民族)のひとつ、ゴンド族をはじめとするトライバルの人々の利益を代表しようという政党。

    ちなみにゴンドの人たちが暮らす先住民族エリアで、それぞれ異なる言葉を持つトライバルの人たちの共通語はゴンディー、つまりゴンド族の言葉だそうで、トライバル社会の中で社会的に上位を占める存在のようだ。このゴンドワナ共和党は、チャッティースガル州からアーディワースィーが多く住む地域を「ゴンドワナ州」の分離させることを提案しているのは興味深い。

    今月中旬にチャッティースガル州議会選挙、下旬にはお隣のマディヤプラデーシュ州議会選挙が予定されている。前者はBJPと国民会議派が拮抗、後者ではBJPが優勢と伝えられている。
    国民会議派陣営にあり、UP州を本拠地とする社会党が、ゴンドワナ共和党とマディヤプラデーシュ州議会選挙における協力関係を持つことが発表されたとの記事を見かけた。当然、それに先立ってのチャッティースガル州でもそのような形になると思われる。

    いずれにしてもどちらの州での選挙についても「統一的価値観+中央政府と同一政権による経済発展」(BJP)を取るのか、それとも「文化の多様性尊重、地域やコミュニティ特性の尊重」(国民会議派)を取るのかという選択が求められることになる。

    そうした中で、仮に国民会議派が勝利したとしても、連立の中のごく小さな部分を占めることになる部族政党。数こそ正義なので大きな影響力は及ぼし得ない。よって、この地域で部族民を中心とする共産主義過激派の活動が盛んだが、マオイストたちにとって、圧倒的な数の力の前に投票という行動で無力な彼らによる武装闘争は「造反有理」で「革命無罪」ということになるのだろう。

    Will contest Chhattisgarh, MP polls with SP: Gondwana party chief (MENAFN)

  • UAEでイスラエル国歌

    突然、インドに関係ない話題で恐縮である。

    イスラエル建国により、それまで欧州社会でしばしば差別的な扱いを受けてきたユダヤ系の人たちが自分たちこそが主人公の国を持つに至ったという側面はある。

    しかしながらこれに先立つイスラエル建国運動と合わせて、それまでアラビアの国々を始めとするイスラム教の国で、繁栄して周囲と平和に共存してきたユダヤ系市民が生まれ育った国を離れなくてはならない敵意を生じさせたとも言える。

    それはともかく強盗が家に居座って家人を追い出してそのまま暮らしているような形の「国」なので、倫理的にこういうのが存在してよいのか?とは個人的に思う。けれどもすでに強力な国家として事実上存在してしまっているため、周辺地域でエジプト以外に外交関係がないというのは、大変危険で不幸なことだ。

    今回、UAEで開催された柔道の国際大会でイスラエル選手が出場して優勝。同国で初めてイスラエル国歌が演奏されたという。

    UAEでイスラエル国歌=選手が柔道大会で優勝 (JIJI.COM)

    ごく些細なことに思えるかもしれないが、開催国の大変勇気ある英断。これが初めの一歩となり、中東の対立構造にポジティブな変化を生むことを願いたい。

    With Jews Largely Gone From Iraq, Memories Survive in Israel (HAARETZ)

  • 「幸せの国」から流出する難民

    「幸せの国」とかいう官製プロパガンダや「世界初の禁煙国」とかなんとか、健康的なイメージで語られることが多いブータンだが、難民流出、麻薬の蔓延などなどいろいろ問題は多い。国内の少数民族への抑圧はかなり知られている割には、割と知らんぷりを決め込むメディアは少なくない。

    この少数民族への圧迫だが、同じくヒマラヤの王国であったスィッキム王国の失策から学んだようだ。国内の近代化を推し進める中で、労働力不足からネパール系住民を大量に受け入れた。

    その結果として、主要民族であったはずのブーティヤー族がマイノリティに転落。ネパール系住民による権利要求運動が高まり、国内は不安定化。王族は待遇の保証の条件と引き換えに自国をインドに併合。つまり国を売ってインドの庇護のもとに入った。このいきさつを中国は認めないためスィッキムをインド領と認めていない。

    地理的にごくごく近い小王国であること、ブーティヤー族とブータン人は民族・文化的にもごく近いこともあり、決して対岸の火事ではなかったわけだ。同様に王国ではなくなったネパールについても大いに参考にしながら国家運営をしているようだ。

    ヒマラヤの多民族居住環境で、民族衣装ゴ(男性)やキラ(女性)を日常的に着用したり、やたらと伝統的なものがフィーチャーされる国粋主義的な姿勢は、この国の防御的なスタンスを象徴するもので、そこにはこうした伝統を共有しないマイノリティへの高圧的な姿勢があることを忘れてはいけない。

    ・・・とはいえ、ヒマラヤ地域で特別な存在感、貴重な文化遺産や豊かな生活文化に満ちた国であり、大変興味深い地域であることは変わらない。ただ「私たちが忘れてしまったものがある」とか、GNHが高いとかいう、変な取り上げかたはやめて欲しいものだ。

    「幸せの国」ブータンから追われた不幸な少数民族ローツァンパ(AFP)

  • サバリマラの寺院の二面性

    かつてアウトカーストの人たちの出入りが禁じられていた寺院が裁判所法による命令により、彼らに門を開いたというようなことがあった。今回のサバリマラの寺院に対する判決も歴史的な出来事だと思っていたが、これを人が、そして政治が阻もうとした事例。

    寺院への出入りに関する制限といえば何年か前にプリーのジャガンナート寺院でヒンドゥー教徒ではない欧州だか米国だかの女性(たしかインド系ではあったように思う)が偽って寺院に入場したところ、寺院関係者に拘束されてオリッサ警察に突き出されて逮捕、という出来事があった。

    非ヒンドゥーが入場出来ないというのは寺院が定めた私的な制限だと思うのだが、これを警察が逮捕できるというのはどういうことなのか?と思ったが、日本で言うところの住居等不法侵入みたいなのが適用されたではないかと思う。

    それはさておき、サバリマラの話に戻る。女性の月経を不浄とみなし、これの年齢に当たる女性たちを入場させない偏屈で差別的な寺院というような報道がなされることは当然なのだが、物事にはしばしば二面性がある。

    この寺院で行われる大祭のときには、寺院に参拝する前に近くにあるモスクに詣でることになっており、この地域でヒンドゥーとムスリムの融和と共存を体現しており、これが最近始まったものではなく、500年以上も前から続くものであるのだ。

    インドのヒンズー教寺院、女性参拝阻止の集団が警察と衝突(AFP)

    Before arriving at Sabarimala Temple in Kerala, devotees visit a mosque (THE ECONOMIC TIMES)

  • 米国初のインド系大統領となるのは誰?

    トランプ政権内のインド系大物、ニッキー・ヘイリーが国連大使を辞任。次回の大統領選出馬が予想されていた人物だ。
    同じ共和党内には、36歳にしてアメリカ最年の州知事(ルイジアナ州)となったことがあるボビージンダルがいるが、将来アメリカにインド系大統領が誕生するとすれば、このふたりのどちらかなのだろう。
    ニッキーもボビーも両親はパンジャービー。アメリカに移住した両親から生まれた2世という共通点がある。

    米ヘイリー国連大使 年内で辞任(日テレ)