インドのニュース雑誌「Frontline」最新号が発行された。
「前線」の名の示すとおり、左傾した論調が心地よい。 昔ながらのインドの高級誌は、やはり「左」なのだ。
今号の特集はカーシー・ウィシュワナート寺院、通称ゴールデンテンプルとその周辺の「浄化」作業による破壊と再開発への批判。1992年のアヨーディヤーでのバーブリーマスジッド破壊になぞらえた批判を展開している。
カテゴリー: politics
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相次ぐ地名変更 ついにアーメダーバードも
狂ったような勢いで街の改名相次ぐインド、アーメダーバードが「カルナワティ」へ変更される動き。モーディー首相のお膝元、グジャラート州だけのことはある。(前回ロークサバー選挙ではUPのバナーラスから出馬したが)
街レベルでなくとも、首都デリーでは「アウラングゼーブ・ロード」がヒンドゥーフレンドリーなムスリムの大統領で、インド原爆の父でもあった「APJアブドゥル・カラム・ロード」に変更された。
地図がどんどん変わるのに加えて、印字されている名前と、昔から実際にずっと使われている名前が違い、ちょっと面倒なケースがふえている。
カルカッタの道路で、改名される前からのストリート名、はなはだしくは植民地時代からの名前のほうが通りの良いものも少なくない。不思議なことに、改名して定着するものと、そうならずに後々も古い名前で呼ばれるものがある。時代が下るとともに、暮らす人たちの世代は変わるし、外からの人口の流入があるにも関わらず・・・である。
Congress opposes government’s move to rename Ahmedabad (The Indian EXPRESS)
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「ゴンドワナ州」の提案
ゴンドワナ共和党という政党がある。
ゴンドワナ大陸にちなんだ気宇壮大なネーミングというわけではなく、チャッティースガルに暮らすアーディワースィー(原住民、先住民族)のひとつ、ゴンド族をはじめとするトライバルの人々の利益を代表しようという政党。ちなみにゴンドの人たちが暮らす先住民族エリアで、それぞれ異なる言葉を持つトライバルの人たちの共通語はゴンディー、つまりゴンド族の言葉だそうで、トライバル社会の中で社会的に上位を占める存在のようだ。このゴンドワナ共和党は、チャッティースガル州からアーディワースィーが多く住む地域を「ゴンドワナ州」の分離させることを提案しているのは興味深い。
今月中旬にチャッティースガル州議会選挙、下旬にはお隣のマディヤプラデーシュ州議会選挙が予定されている。前者はBJPと国民会議派が拮抗、後者ではBJPが優勢と伝えられている。
国民会議派陣営にあり、UP州を本拠地とする社会党が、ゴンドワナ共和党とマディヤプラデーシュ州議会選挙における協力関係を持つことが発表されたとの記事を見かけた。当然、それに先立ってのチャッティースガル州でもそのような形になると思われる。いずれにしてもどちらの州での選挙についても「統一的価値観+中央政府と同一政権による経済発展」(BJP)を取るのか、それとも「文化の多様性尊重、地域やコミュニティ特性の尊重」(国民会議派)を取るのかという選択が求められることになる。
そうした中で、仮に国民会議派が勝利したとしても、連立の中のごく小さな部分を占めることになる部族政党。数こそ正義なので大きな影響力は及ぼし得ない。よって、この地域で部族民を中心とする共産主義過激派の活動が盛んだが、マオイストたちにとって、圧倒的な数の力の前に投票という行動で無力な彼らによる武装闘争は「造反有理」で「革命無罪」ということになるのだろう。
Will contest Chhattisgarh, MP polls with SP: Gondwana party chief (MENAFN)
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UAEでイスラエル国歌
突然、インドに関係ない話題で恐縮である。
イスラエル建国により、それまで欧州社会でしばしば差別的な扱いを受けてきたユダヤ系の人たちが自分たちこそが主人公の国を持つに至ったという側面はある。
しかしながらこれに先立つイスラエル建国運動と合わせて、それまでアラビアの国々を始めとするイスラム教の国で、繁栄して周囲と平和に共存してきたユダヤ系市民が生まれ育った国を離れなくてはならない敵意を生じさせたとも言える。
それはともかく強盗が家に居座って家人を追い出してそのまま暮らしているような形の「国」なので、倫理的にこういうのが存在してよいのか?とは個人的に思う。けれどもすでに強力な国家として事実上存在してしまっているため、周辺地域でエジプト以外に外交関係がないというのは、大変危険で不幸なことだ。
今回、UAEで開催された柔道の国際大会でイスラエル選手が出場して優勝。同国で初めてイスラエル国歌が演奏されたという。
UAEでイスラエル国歌=選手が柔道大会で優勝 (JIJI.COM)
ごく些細なことに思えるかもしれないが、開催国の大変勇気ある英断。これが初めの一歩となり、中東の対立構造にポジティブな変化を生むことを願いたい。
With Jews Largely Gone From Iraq, Memories Survive in Israel (HAARETZ)
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「幸せの国」から流出する難民
「幸せの国」とかいう官製プロパガンダや「世界初の禁煙国」とかなんとか、健康的なイメージで語られることが多いブータンだが、難民流出、麻薬の蔓延などなどいろいろ問題は多い。国内の少数民族への抑圧はかなり知られている割には、割と知らんぷりを決め込むメディアは少なくない。
この少数民族への圧迫だが、同じくヒマラヤの王国であったスィッキム王国の失策から学んだようだ。国内の近代化を推し進める中で、労働力不足からネパール系住民を大量に受け入れた。
その結果として、主要民族であったはずのブーティヤー族がマイノリティに転落。ネパール系住民による権利要求運動が高まり、国内は不安定化。王族は待遇の保証の条件と引き換えに自国をインドに併合。つまり国を売ってインドの庇護のもとに入った。このいきさつを中国は認めないためスィッキムをインド領と認めていない。
地理的にごくごく近い小王国であること、ブーティヤー族とブータン人は民族・文化的にもごく近いこともあり、決して対岸の火事ではなかったわけだ。同様に王国ではなくなったネパールについても大いに参考にしながら国家運営をしているようだ。
ヒマラヤの多民族居住環境で、民族衣装ゴ(男性)やキラ(女性)を日常的に着用したり、やたらと伝統的なものがフィーチャーされる国粋主義的な姿勢は、この国の防御的なスタンスを象徴するもので、そこにはこうした伝統を共有しないマイノリティへの高圧的な姿勢があることを忘れてはいけない。
・・・とはいえ、ヒマラヤ地域で特別な存在感、貴重な文化遺産や豊かな生活文化に満ちた国であり、大変興味深い地域であることは変わらない。ただ「私たちが忘れてしまったものがある」とか、GNHが高いとかいう、変な取り上げかたはやめて欲しいものだ。
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サバリマラの寺院の二面性
かつてアウトカーストの人たちの出入りが禁じられていた寺院が裁判所法による命令により、彼らに門を開いたというようなことがあった。今回のサバリマラの寺院に対する判決も歴史的な出来事だと思っていたが、これを人が、そして政治が阻もうとした事例。
寺院への出入りに関する制限といえば何年か前にプリーのジャガンナート寺院でヒンドゥー教徒ではない欧州だか米国だかの女性(たしかインド系ではあったように思う)が偽って寺院に入場したところ、寺院関係者に拘束されてオリッサ警察に突き出されて逮捕、という出来事があった。
非ヒンドゥーが入場出来ないというのは寺院が定めた私的な制限だと思うのだが、これを警察が逮捕できるというのはどういうことなのか?と思ったが、日本で言うところの住居等不法侵入みたいなのが適用されたではないかと思う。
それはさておき、サバリマラの話に戻る。女性の月経を不浄とみなし、これの年齢に当たる女性たちを入場させない偏屈で差別的な寺院というような報道がなされることは当然なのだが、物事にはしばしば二面性がある。
この寺院で行われる大祭のときには、寺院に参拝する前に近くにあるモスクに詣でることになっており、この地域でヒンドゥーとムスリムの融和と共存を体現しており、これが最近始まったものではなく、500年以上も前から続くものであるのだ。
インドのヒンズー教寺院、女性参拝阻止の集団が警察と衝突(AFP)
Before arriving at Sabarimala Temple in Kerala, devotees visit a mosque (THE ECONOMIC TIMES)
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米国初のインド系大統領となるのは誰?
トランプ政権内のインド系大物、ニッキー・ヘイリーが国連大使を辞任。次回の大統領選出馬が予想されていた人物だ。
同じ共和党内には、36歳にしてアメリカ最年の州知事(ルイジアナ州)となったことがあるボビージンダルがいるが、将来アメリカにインド系大統領が誕生するとすれば、このふたりのどちらかなのだろう。
ニッキーもボビーも両親はパンジャービー。アメリカに移住した両親から生まれた2世という共通点がある。 -
ロヒンギャー料理
下記リンク先動画はロヒンギャー料理を映したもの。
元々はベンガルの民で、移住・定着したのがアラカン地方を中心とする主にミャンマー南西部。出自といい居住地域といい、料理が美味しくないはずがない。
難民化して日々の糧にも困窮している人たちが多い現状だが、そうした人たちがこういう素敵な料理を安心して腹いっぱい食べられる日が、遠からずやって来ることを祈らずにはいられない。 -
難民の立場も背景次第
チベット、ブータン、アフガニスタン、スリランカなど、政治的に問題を抱える国々(「幸福の国」と自称するブータンもそのひとつ。決して少なからぬ数の難民を国外に流出させている)から難民を受け入れているインドだが、同じ難民の立場でも背景により扱いはずいぶん異なる。
中国によるチベット占領以来、現在に至るまでインドへ流入が続くチベットからの難民は、それなりの地位を保証され、ダラムサラには亡命政府まで存在している。
またデリーを中心とする「アフガン人コミュニティ」では、アフガニスタンの中流層以上から流出した人たちが多いため、彼らは活発な商業活動を展開している。1996年にカーブルを陥落させたターリバーン勢力に処刑されたムハンマド・ナジーブッラーの家族も当時デリーに避難しており、この出来事の一部始終をそこで知ることとなったように、アフガニスタンの富裕層にとって、インドは手近な訪問先であり、有事の際の避難先である。
新参者のロヒンギャーについては、現在インドの中央政府がムスリムに対して冷淡なBJPということ、それを背景にしてこれまたムスリムの難民に対して関心の薄いものとなっている国内世論も非常に不利に作用している。
ロヒンギャーは、先祖がミャンマー移住する前はインドの一部を成すベンガル地方の民。同じインド系の人々で文化背景も大変繋がりの深い人たちであるのは何とも皮肉なことである。
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スマホで撮影されたニュースクリップ
インドの民放、NDTVのこれらのニュースクリップは、SamsungのGalaxy S8で撮影されたとのこと。最近のスマホはもうそういうレベルまで来ている。
スマホでもこういうニュース映像がちゃんと撮れることにも改めて驚かされるが、それを前面に打ち出してアピールさせるという手法もさすがは営業力のSamsungといったころか。
それはともかく、ニュースもさることながら、こういう簡単な機材でドキュメンタリーなども制作できる時代になったということでもある。
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ビハールからカトマンズまで鉄道で直結!
インドが「ビハールからカトマンズに向かう鉄路建設する」と発表。
近年、インド近隣の国々では、中国が着実に足場を築き上げており、長年インドにとって「特別な関係」であったネパールもまたその例外ではない。
とりわけ新内閣は「親中政権」であり、首相の最初の外遊先が北京とまではならなかったものの、デリー訪問からすぐそのまま北京へ向かうなど、やはりその親密ぶりはインドにとって気がかりなところだ。
ネパールを中国に取られるようなことがあったら、それこそヒマラヤの一大事。デリーには誠心誠意、頑張ってもらいたい。ネパールに対する扱いが、これまでずいぶん高慢かつぞんざいであったがゆえ、今日のようなことになっている。
ちなみにこの鉄道だが、まったく新規の構想というわけではなく、インドの援助により新調するとともに延伸されるジャナクプル鉄道(すでに着工しており、日々建設が進んでいる)のプランに、カトマンズ路線も組み入れた形のものであることと思われる。India to build strategic railway link between Kathmandu and Raxaul in Bihar (money control)




