東インド会社がインドに再上陸する日

大航海時代に当時の欧米の強国が設立し、独占的に貿易を行なう特許会社であり、自前の軍事力を行使し、征服した先では往々にして行政機能も担う機能も持つという、現在の『商社』の概念を大きく超える強大な組織であった。 

東インド会社という名前の組織は、イギリスの他、オランダ、フランス、デンマーク等で設立された。言うまでもなく、各国の東インド会社の活動は亜大陸以外の広範囲に及ぶが、当時の東インドという言葉は、オリエント地域を広く含んでいた。 

イギリスで1600年の創立以来、410年を超えて人々に知られてきた知名度のある名前だ。世界史の教科書にも出てくるこの会社の名前を知らない人はないだろう。 

1857年、日本で『セポイの反乱』として知られる大反乱が発生。翌1858年には会社がインドで有していた権利が同国国王に移管され、事実上同社がこれまで担ってきた役割を終えた。 

会社は1874年に解散したが、その後も『East India Company』というブランド名は存続していたことはよく知らなかった。1970年代中盤に創立し、この商標で紅茶やコーヒーを扱う会社が操業していたそうだが、これをイギリス在住のインド人企業家サジーヴ・メヘター氏がこれを買収することにより権利を取得し、ロンドンにて紅茶、コーヒー、チョコレートその他の嗜好品その他を販売する店East India Company (7-8 Conduit Street, London, W1S 2XF )を開業したのは昨年8月。 

East India Company reborn (CNN) 

そして今年はインド、シンガポール、香港といった、往年の東インド会社の活動拠点であった国・地域に進出するのだという。 

East India Company returns after 135-year absence (BBC NEWS South Asia)

商標と紋章を利用しているだけのことで、歴史上の東インド会社と縁もゆかりもないのだが、かつてインドならびにその周辺地域等の広大な地域に君臨した、伝統ある『East India Company』ブランドの会社が、インド人企業家の指揮下にあるという事実はなかなか興味深いものがある。

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