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カテゴリー: greater india

  • パンジシール陥落、獅子は敗走

    アフガニスタンのパンジシール渓谷の戦いは、破竹の勢いのターリバーンを前に、なすすべもなかったようだ。昨夜のインドのニュース番組「Aajtak」によると、故アフマド・シャー・マスード司令官の息子、アフマド・マスードは敗走中で、彼の父方のおじは戦闘中に死亡したとのこと。彼らが所有していたという軍用ヘリコプターもターリバーンに差し押さえられたとのことで映像に写っていた。

    インドメディアによるものなので、バイアスがかかっているかもしれないが、さもありなん・・・という内容の報道もあった。今回のパンジシール攻撃の作戦には、パキスタン軍も関与していたとのことで、ドローンによる上空からの攻撃なども実施されており、マスード派など北部同盟+旧政府軍残党の動きは、空からの偵察によりターリバーン側に筒抜けであったらしい。戦闘開始期限までは、交渉による懐柔を試みたものの、不調に終わったため攻撃に踏み切ったわけだが、逃走している集団には、降伏すれば不利な扱いをしないと呼びかけるなど、対話志向の姿勢を見せているのは幸いだ。

    パンジシール渓谷のマスード派のもとには、旧政権の副大統領も身を寄せているなど、インドとしても新政権の中で、一定のコネを持つ人物が残ることを期待したいところだろう。
    インディア・トゥデイ最新号には、「インドはこれほどアフガニスタンに貢献したのに」と、費やした予算、ダムなどのハコものその他の経済協力の例が挙がっていたが、これまでの親印政権から親パ・親中政権へと180度の転換となる。
    パキスタンにとっての「戦略的深み」の復活に繋がるものでもあり、インドは軍事的にも再考を迫られることになる。

    この戦略的深みとは、簡単に言えば次のようなものだ。
    南北に長いものの、東西には薄く、インド北西部に細長く貼りつく形のパキスタンの国土は、同国にとって地理的に降りなものがある。アフガニスタンの親パ政権のもとで、アフガンの国土を有事の際にインドから攻撃を受けない「安全地帯」として、軍事的拠点として活用できるようにすること。また首都圏を強襲されるなど存亡の危機に陥った場合に指揮系統、行政機能をも移転可能な後背地を国外=アフガニスタンに持つことが可能な関係を構築・維持すること。これがパキスタンにとっての「戦略的深み」となる。

    Ahmad Massoud safe, says NRF; Taliban ask ex-Afghan forces to integrate with govt: 10 points (Hindustan Times)

  • ターリバーン特集

    ターリバーン特集

    配信されたインディア・トゥデイ最新号。特集記事は「ターリバーンにインド政府はどう向き合うべきか」。

    良好な関係にあった前政権とは反対に、パキスタンの軍事統合情報部(ISI)とは「親子関係」にあったターリバーン政権の復活。インドにとってアフガニスタンは「遠いどこかの国」ではなく、歴史的に繋がりが深く、パシュトゥーン起源の歴史上の人物やその血を引く自国民も少なくないだけでなく、安全保障上の大切な地域。インドメディアの注目度は高く、アフガニスタンに関する知識の蓄積、分析の深さもまったく日本の比ではない。

  • 米軍が去ったカーブル空港

    米軍が去ったカーブル空港

    インドの放送局による「米軍撤退直後のカーブル空港」報道クリップがYoutubeでシェアされている。

    きちんとした軍の戦闘服を着用しているのは、ターリバーンの313部隊というコマンドー集団とのこと。伝統的ないでたちでないところが、いかにもちゃんと訓練されたプロ兵士という感じがする。「孫にも衣装」といったところだが、外国メディアに撮影させてオンエアしてもらうことにより「意外と近代的だ」というイメージ構築の意図もあるかもしれない。空港に残された戦闘機やヘリの類は、米軍発表によると「無力化済みである」とのことだ。

    ターリバーン側によると、可能な限り早い時期に近隣国、とりわけイラン、カタル(「カーブル」であって「カブール」ではないように、本来は「カタル」であって「カタール」ではない。こんなこと言っても切りがないが)とのフライトからでも再開したいとのこと。

    アナウンサーは「ターリバーンが占拠した」と言っているが、見出しには「テロリストたちが占拠した(आतंकियों ने किया कब्ज़ा)」と出ていることから、少なくともこの局はターリバーンについて、そのように考えているのだろう。(一般的にインドメディアの大半もインド政府も同様の考えかと思う。)

    米軍が去ったことを祝い、ターリバーンの兵士たちが空に立て続けに撃っている映像もあり、「いくつものマガジンを空にしている」そうだが、空に無数に撃てば、その数の弾丸がいつか落ちてくると思うのだが、それが当たって死んでしまうということはないのだろうか?アフガニスタンではないが、インドのビハールなどでも、結婚式の際に空に向けて祝砲を撃つというようなことはよく聞くが、こういうのは怖い。

    काबुल एयरपोर्ट में घुस गया तालिबान, स्पेशल फोर्स यूनिट बदरी 313 के आतंकियों ने किया कब्जा (INDIA TV)

  • 「インドにおけるタリバーン的思考」

    「インドにおけるタリバーン的思考」

    一昨日、国営ドゥールダルシャンで放送されたBharat mein Talibani soch ? (インドにおけるタリバール的思考?」と題した討論番組。

    出演はインドのある識者、BJP幹部、そしてふたりのイスラーム学者たち。学者たちは身なりからしてもムスリムのかなり保守層に属すると思われる。

    こういう番組でしばしばあるのが、開始前から結論ありきの集団リンチ的な展開だ。まずは左のアナウンサーで司会を務めるアショーク・シュリーワスタヴが「カーブルで、タリバーンからの布告で15歳から35歳までの女性を登録するために兵士が家々を回り始めている」「インドの社会党議員のひとりがタリバーンによる首都制圧を『アメリカからの独立』と称え、タリバーンを『自由の戦士』と褒めたたえた」ということから話をひとりひとりにふっていく。

    もちろん出演しているインドのイスラーム学者たちもタリバーンを肯定せず、前のタリバーン政権のときの二の舞いとなることを懸念する発言などをしているのだが、右寄りの識者とBJP幹部が意図的にイスラーム教そのものを挑発するような発言をして、これに対する学者たちの反論、言葉尻をとらえてのヒンドゥー右翼による再反論・・・という形に対話が流れていく。

    こうした不毛な討論番組は民間放送にもよくあるのだが、国営放送でこうしたバイアスがかかるというのは、政権からのそうし誘導があるのではないかとか、世論誘導のためのツールとしているのだろうとか、いろいろ考えてしまう。「国内でのタリバーン的思考について」考察するという目的から、「国内のイスラーム教徒を不審視する」という流れで、大変不健全なものだ。

    また、こういう番組にヒンドゥー保守派とイスラーム教徒保守派というふたつの両極端な人たちを出席されて討論というのもあからさまな意図が感じられるようだ。

  • 大統領宮殿での記者会見

    大統領宮殿での記者会見

    一昨日のタリバーンによる大統領宮殿への入場と記者会見の動画。アルジャズィーラが放映したもの。田舎侍みたいな男たちがきらびやかな宮殿内で、少しオドオドしながら記念写真を撮っていたり、物珍しそうに眺めていたりもするように見えるが、彼らを率いている立派な身なりをした3名(4名?)の偉そうな人物たちはタリバーン幹部なのだろう。彼に随行している兵士たちも組織内ではかなり上の存在のはず。市内ではこれまで警官がやっていた交通整理や検問の実施などもタリバーン兵がやっているという。そんな場ではなく、こんな「勝利宣言」の席の幹部の護衛で来ているのだから、「エリート」兵士たちのはずだ。

    この大統領宮殿。これまでは権力の中枢であった場所で、タリバーンにとって平和裏に実権が移行したことを内外にアピールするにはもってこいの場所だ。そこに「PRESS」と背中に書かれたクルーとインタビュアーを伴ってやってきているわけだ。

    こうした形でメディアとその先にいる世界中の視聴者たちを明らかに意識した姿勢は、かつて政権にあったときのタリバーンとはちょっと違うような気がする。「怒れる若者たち」だった幹部上層部も中高年になって成熟したのか、世の中の変化とともに彼らも多くを学んできたのか。

    これからタリバーンが何をしようとしているのか、どんな統治をしようとしているのかは、まだしばらくわからないかもしれないが、まずはメディアに対してどのように振舞おうとしているのかについても注目していきたいと思う。タリバーンが目指しているのは首長国なので「情報公開」のような意識のかけらすらないかもしれないが、少なくとも国外とどのように付き合っていこうとしているのか、そういうつもりはあるのかについては見えてくるかもしれない。

    Taliban enters presidential palace in Kabul (Al Jazeera)

  • アフガニスタンの8月16日

    アフガニスタンの8月16日

    文末に埋め込んだ動画は、アフガニスタンに関するアルジャズィーラによる首都カーブル陥落当日のリポートだ。

    やはりタリバーンによる旧政権側市民等への報復などの人道被害、女性への差別行為、外部のテログループへの庇護や支援、難民流出などが危惧されるとともに、前のタリバーン政権時代の記憶から、これらが再現されることが最も懸念されている。市内からの映像ととともに国連の会合の様子も伝えられており、ここでも同様の懸念が示されている。

    先進国等によるタリバーン政権の承認はおろか、積極的な支援や関与というのも期待できないだろう。ここでやはりキーになってくるのは自国を中心とするCIS加盟国中の中央アジア諸国と隣接するロシア、そしてかねてよりタリバーンとの接触が伝えられていた中国、とりわけ迅速に動くのは後者だろうか。

    「内政不干渉」を旗印に、悪魔とでも平気で手を結ぶ中国の目的は通商と軍事的なロジスティックの構築。支援対象国からすると、自国内のイデオロギーや宗教に対してニュートラルな立場で関与してくれる北京政府、通商と軍事ロジ以外の関係では一切口出しをしないので、たいへんありがたい存在だろう。ただし貸し付けたカネはあらゆる形でキッチリ回収にくるので、本当はとても恐ろしい相手なのだが。予想よりもずいぶん早く崩壊した旧アフガニスタン政権にうろたえる国際社会を前に、中国共産党は「先見の明があった」ということになるかもしれない。

    国連の会合では、崩壊したばかりの政権から派遣されていた「アフガニスタン国連大使」のグラーム・イサクザイが発言をしていたが、この人を含めて旧政権から国際機関や在外公館などに派遣されていた人たち、当然そこには在日アフガニスタン大使館の人たちも含まれるが、大変不安なことだろう。不安といえば、そうした大使館に勤務する現地職員も同様。

    米国の国連大使は、首都を制圧した勢力に向けた自重と人権擁護を訴え、テロ組織への関与のないようにという注意喚起、国際社会に向けてはアフガニスタンへの人道的関与、新型コロナ対策に係る支援、国外に流出するであろう難民への理解と支援を促すなど、自制の聞いた内容の発言をしていた。てっきり声を上げて強く非難するのかと思っていただけに、少々意外でもあった。米軍撤退完了の前に首都陥落で、大いに面目をつぶされた形になるが、やはりそれでもアフガニスタンへの関与は順次薄めるという方針には変わりがないのだろう。ただし、彼女のスピーチの中で、アフガニスタンとの関わりについて「Time to step up」と発言しており、この部分について現地リポーターとスタジオの間で「これは何を意味しているのか?」「さあ、私にはわかりません」と話題になっていた部分は気になった。時間がない中でも推敲を重ねた発言内容であるはずなので、何か示唆するものがあるのかもしれない。

    それはそうと、今後のタリバーンにより市民生活がどう変わっていくのか、案外変わらず様々な観測は杞憂に過ぎないのか、国際社会はこの政権を承認するのか、タリバーンは国際社会に参加する意思はあるのかないのか。自国の強い影響圏CIS内の中央アジア諸国がアフガニスタンと隣接するロシアはどう動くのか、中国はどのような関与をこれから始めようとしているのか、パキスタンはどう動くのか等々、注目していきたい。

    Taliban fighters patrol streets of Kabul (Al Jazeera English)

  • 第二次タリバーン政権樹立間近

    アフガニスタンで米国の傀儡政権が陥落しようとしている。現政権と懇意にしてきたデリーの外務省は慌ただしくなっていることだろう。民間人たちも市内のラージパトナガルあたりのアフガンコミュニティでは、身内などの脱出のために手を尽くしている在印アフガニスタン人たちも多いだろう。

    またタリバーンの生みの親であるパキスタンの軍統合情報部(ISI)も逆の意味で忙しくなっているはず。パキスタンにとってはアフガニスタンに親パ政権を樹立させることは対インドの安全保障上の重要課題。地理的な「戦略的深み」のためである。インドに対して平べったく接する形のパキスタンにとって、有事の際にインドによる攻撃圏外に要人、司令部、戦闘能力その他を退避させることが可能な場所を確保することは、いつの時代も最優先課題。

    アフガニスタンの社会主義政権時の内戦時代に様々なムジャヒディーン勢力がそれぞれ米国、サウジアラビア、パキスタンなどの支援をうけてカーブル政権打倒のために活躍したが、この時期にパキスタンが最も強く支援していたのはグルブッディーン・ヘクマティヤル。ただし彼が繰り返す合従連衡、周辺勢力との協調性の無さと配下の組織の狼藉ぶり等々に愛想を尽かしたパキスタン軍が目をつけたのがアフガニスタン出身の神学生たちであったとされ、これを同軍が育て上げて当時混乱を極めていたカーブルの政権を陥落させたのは90年代半ば。当時はなぜ若者たちの徒党が雪崩を打って拡大して首都まで落とすようになったのかミステリーであったが、「パキスタン軍からの出向者」も要所に配置されたパキスタン軍の子会社みたいな組織であったため統率は取れていたのだろう。

    タリバーンという組織は、ムジャヒディーンを名乗りながらも実質は野党集団が牛耳る政権、政権の勢力圏外では各地軍閥が支配する無秩序で危険な国土に安定と良好な治安を回復させることを目的に旗揚げした集団であったため、各地で好意をもって迎えられたことをすっかり忘れている人たちも多いようだ。タリバーンは平和をもたらしたのだ。

    その後、行き過ぎたイスラーム主義の暴走による人権侵害、女子教育の否定、映画や音楽そして舞踊などの娯楽の禁止、バーミヤン遺跡の破壊などにより評判を落とすとともに、1999年12月に起きたカトマンズ発デリー行きのインディアンエアラインスのハイジャック事件で実行犯たちが飛行機をアムリトサル、ドバイその他へ着陸させるなど混乱を極めた後、最後に交渉の場をカンダハル空港に定め、ここでタリバーン政権仲介のもとで、現地に駆けつけた当時のインドの外務大臣、ジャスワント・スィンが交渉を続けた。この際に人質との交換でインドの刑務所に服役中であったパキスタン人テロリストを釈放させ、犯人たちはタリバーン政権が用意したクルマで悠々とパキスタン国境へと消えて行った。このあたりから「タリバーン=テロ組織支援勢力」という評判がついてまわるようになったようだ。そして2001年の米国での同時多発テロ以降、黒幕のオサマ・ビン・ラーデンを匿っているとして米国に名指しされたことにより、日本でも「テロ組織」ということになったように記憶している。その後、ご存知のとおり米国主導の戦争により、タリバーン政権は崩壊。

    パキスタンの文民政権の関与できない工作活動なども軍主導で進んでいることだろう。政権と並立する形で軍の権力が存在するパキスタンの危険な二重構造は長年の問題だ。現在のイムラーン政権は軍寄りではあるものの。

    日本のメディアでは、米国との関係性で語られることはがりが多いアフガニスタン情勢。視野をアフガニスタン周辺国にひろげてみるともっといろいろなものが見えてくる。

    「第一次タリバーン政権」では、同政権を承認したのは、たしかパキスタン、UAE、サウジアラビアなどの数少ない国々。孤立した政権は資金等などをチラつかせた国際テロ組織(アルカイダだけではない。ムンバイでの同時多発テロを実行したパキスタンのあの組織とも)などにも利用され、これらに隠れ場所を提供することにさえなった。

    第二次タリバーン政権樹立にあたって、国際社会はこのアフガニスタンの新しい記事政権に積極的に関与して、国際社会と互恵的な関係を結ぶよう務めるべきだろう。こういう事態を見越してか、中国などがタリバーンとの関係性を深めていることは、ある意味朗報とも言える。

    ただパシュトゥーン人主導のタリバーン政権再樹立となった場合に懸念されるのは、その他の勢力つまり現政権側の民族への報復行為と、あまりに偏ったイスラーム主義の強制。西欧その他の「民主主義」の手法が、なかなか実現しにくい土壌ということもあり、数多くの人権侵害の事案発生が心配だ。

    それでも遠からず傀儡政権は倒れるだろう。タリバーン新政権は周辺国その他と、どのような関係性を築いていくのだろうか。あるいは前回同様に孤立した政権となるのか?タリバーンそのものの姿勢がどうかということもあるが、かつて「テロとの戦い」と銘打った戦争で追い出した政権であるとともに、人権侵害や性差別といったイメージもあり、欧米をはじめとする先進国が自国世論を前に、彼らの政権を承認しにくいこともある。

    これが今後の政権の性格を左右し、アフガニスタンの運命を決めるカギになることは間違いないだろう。

    タリバーン、アフガン第2の都市も制圧 州都陥落13に (朝日新聞DIGITAL)

  • インディア・トゥデイ五輪特集

    インディア・トゥデイ五輪特集

    空前のメダルラッシュのインド。2012年の北京五輪での6個を超える7個のメダル獲得により五輪史上通算で35個目となった。7個のうち3個は女子のバドミントン、重量挙げ、ボクシングによるもの。今週のインディア・トゥデイでは、その関係の特集が組まれている。インドスポーツ界が今後なすべきことなどについての分析。同様に「メダルラッシュ」とはいえ、人口規模から見ると、実は五輪強国とは比較にならない低調ぶりであることについての指摘も。

    なにしろ今回の東京大会だけで、米国は113個、中国は88個、日本は58個、イギリスは65個、ロシア(ロシアオリンピック委員会)は、71個ものメダルを獲得している。それに較べると、インドがこれまで参加してきたすべての夏季五輪でわずか35個というのは、あまりに少ない。ちなみにこれまでインドは冬季五輪ではひとつもメダルを獲得していないからだ。クリケットを除いたインドのスポーツ界は、まだこれからであると言える。

  • インドの食卓から

    インドの食卓から

    インド国営放送による「The Hidden Kitchens of North-East」というプログラムがある。国営だけに、日々、多言語・多文化のインド各地のニュースが様々な言語で画面で飛び交うが、民放ではあまり扱わないテーマも取り上げるのもそれらしいところだ。

    これまで同局の「Wah Kya Taste Hai」のシリーズで、インド国内各地各種料理について、カシミール料理、パールスイー料理やチベット料理なども含めたさまざまなものを取り上げていたし、少し前にはラダック料理に関するシリーズものもあり、なかなか興味深く、お腹も鳴る。

    「Wah Kya Taste Hai」にしても「THE Hidden Kitchens of North-East」にしても、放送後はYoutubeに上がっているため、これらタイトルを入れて検索すると、これまで放送された分が多数出てくる。観てみると楽しいことだろう。ただし言語はヒンデイー語のみである。

    このリンク先は「The Hidden Kitchens of North-East」のエピソードの第1回目。

     

    The Hidden Kitchens of North-East : Ep #01

  • 規制等緩和と同時進行の感染者再増加の狭間で

    英国では記事にあるとおりだが、一時は日々の感染者数が1万人を割ろうとしていた米国でも1日の新規感染者数は5万人に迫るところとなっている。それでも規制緩和・解除の流れは変わらないのは、やはりワクチンにより、死者・重症者数の大きな減少があるのだとすれば、こうした先進国で、コロナに対する指定感染症指定レベルが下げられることだろう。

    それによりインフルエンザと同等の指定となり「コロナ禍の終わり」となるとすれば幸いなことではあるものの、いっぽうでまだまだワクチンの普及が遅れている国も多く、コロナ禍を脱して余裕が出てくるであろう先進国からの力強い働きかけに期待したいところだ。(しばらくの間、日本はその域に達しないだろう。)

    そのいっぽうで、市民としてはワクチンにより重症化リスクは相当低減されるといっても、インフルのタミフルやリレンザ並みに安価かつ手軽に服用できて、効き目もてきめんな治療薬が出てこないと安心できない部分は多い。

    「第2波」によりピークには1日の感染者が40万人を超えたインドでは、このところ4万人前後で推移しており、下げ止まりといった具合。ロックダウン、夜間外出禁止、大型商業施設や遊興施設などの営業停止といった制限も順次解かれて、ヒルステーションへの避暑客が大勢集まっていることなども伝えられ、現在は第3波を懸念する声もある。

    インドでも今後はワクチン接種済みの人々の割合が高くなっていくにつれて、「コロナ後」が近づいてくることになるのだろうが、あまりに膨大な人口がゆえに、だいぶ先のこととなりそうだ。

    おそらくコロナの流行は終焉することなく、ワクチン普及によって罹患しても重症化したり亡くなったりする人の割合が急減していく。それによって「恐れるべき病」ではなくなり、感染症指定レベルが下がることにより、「コロナ禍が終焉へ」という流れになることは間違いないように思われる。

    英国、新規感染者5万人超 死者・重症者減で規制は解除へ (日本経済新聞)

  • 「対策」だけでは追い付かない

    タイ同様に新型コロナ対策の優等生だったベトナムでも感染が拡大している。やはり感染防止対策は良くても、ワクチンが普及しないと、変異株の感染力が上がるとダメなようだ。

    今後は「変異株により感染はあるものの低水準で続く米国と欧州」と「感染が急拡大するその他の地域」に二分されそうだ。

    Vietnam records 2,454 new domestic Covid-19 cases (VNEXPRESS)

    今年4月くらいまでは、コロナ対策において「優等生」だったはずのタイだが、ついに1日の新規感染者数が1万人を超えた。人口7千万人弱のこの国が「1万人」ということは、人口規模が約4倍のインドネシアと同等の感染拡大規模になっているということになる。「サンドボックス」のスキームを継続するような状態にあるのだろうか?

    今のところ、インドネシアのような医療崩壊の話が聞こえてこないのは、タイがインドネシアよりもかなり社会システム等が進んだ国であること、島嶼部からなるわけではなく各地が陸続きであるというメリットゆえのことかもしれないが、それとてこのペースで拡大が続けば、遅かれ早かれ、似たようなことになるのではなかろうか?

    やはり欧米での例で明かなように、コロナ対策でゲームチャンジャーとなるのは、ワクチンの普及をもって他にはないようだ。

    Thailand plans more travel limits as COVID deaths hit record (REUTERS)

  • タイの「サンドボックス」のスキームとインドの50万人分の無料ヴィザ

    今月1日から開始され、観光業復活のための試運転みたいな感じで、タイ国内だけではなく、各国からも注目されているトライアル。入国後の隔離なしで滞在を楽しむことを可能とする取り組みだ。

    概要は以下のとおり。

    ・事前に入国許可証を取得済であること。

    ・到着の72時間以内に発行された新型コロナウイルス検査陰性証明書を所持していること。

    ・最低で10万ドル以上を補償する保険に加入していること。

    ・タイ国保険省が、新型コロナウイルス感染に係る低・中リスク国・地域からの旅客であり、入国までの21日間以上、これらの国・地域に滞在していること。※現在、日本はこの対象となっていない。

    ・プーケットへは直行便で到着すること。

    ・到着の14日前までにワクチン接種を完了し、ワクチン接種証明書の発行を所持していること。(タイ保健省あるいはWHOが承認したワクチンのみ)

    ・到着時に「タイランドプラス」や「モーチャナ」などの指定アプリをインストールする。

    ・到着時にPCR検査を受ける。

    ・政府の安全・健康管理(SHAプラス)認証を取得したプーケット県内の宿泊施設に滞在する。(到着時のPCR検査結果が陰性であればプーケット県内での旅行可能)

    ・プーケット県内で14泊すること(14泊未満の滞在の場合は、プーケットから直行便で出国)

    このところ、タイでも感染者が増えてきているし、変異株の関係もあるため、強く反対する声もある

    とりあえずはうまくいくのかどうか、感染拡大が起きることはないのか、その他の問題は起きないのか(プーケット滞在中に所定の回数の検査を受けるかどうか、プーケット内に留まることが義務付けられている間に、勝手に域外に行ってしまわないかどうかなど)、お手並み拝見といったところだ。観光客といっても、実にいろんな人たちがいるので、様々な珍事も伝えられてきそうな気がしている。

    ポイントは、リスクの低い層の人たちのみを、政府の目が行き届く施設に囲い込み、本来の隔離期間を観光地で過ごしてもらうというもの。よって、指定された期間が経過すれば、タイ国内の他地域への旅行は解禁となる。プーケット県内の指定施設に滞在中の期間には、政府の指定する頻度でPCR検査を受けることも義務付けられているようだ。

    インド、ネパールなどへの観光目的での訪問が可能となるのは、まだまだ先のようだが、インド発の以下のような報道もある。

    ‘5 lakh free visas will boost tourist footfalls to India’(Sunday Guardian)

    記事で取り上げられている「有効期間1か月の無料ヴィザ」の発行は、「2022年3月末または50万人分発行完了するまで」とある。

    インドで最初に発見された「デルタ株」「デルタ・プラス株」といった、極めて感染力の強い変異種が世界中で警戒されている中、そんな近い将来に外国人相手の観光業がインドで復活するのかどうか疑問ではあるものの、「コロナ後」を描いて、いろいろな取り組みが始まっていることについては心強く思う。